2006年9月24日

『顧客は追いかけるな!』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478502684

本日の一冊は、精神性がどれほどマーケティングの成否を握ってい
るか、ということを論じた、異色のビジネス書です。

アメリカの大企業を相手にマーケティングの指導をしている2人の
コンサルタントが、理想の顧客とめぐり合う方法、そしてその顧客
を維持する方法を、わかりやすく解説しています。

本書がユニークなのは、客の階層や属性ではなく、「価値観」によ
って、企業の成功が決まると論じた点。

この理論によれば、「価値観がぴったり合っている顧客とだけ取引
をするようになれば、経営者はもっと収益を上げることができるし、
もっと幸せになれる」。

そして、そういった顧客に出会うためには、自社の「使命」「価値
観」を明確にする必要がある、というのです。

確かに、もともと消費活動はメンタルな面が大きいのですが、サー
ビス全盛の今日では、その重要性はますます高まっています。

競争の激化により、品質や価格による差別化も困難になってきてい
る今日、じつは大切なのはサービスを提供する側の「価値観」。

つまり自分を知り、誰をお客とすべきかが問われているのです。

具体的なメソッド部分が細かく書かれているわけではありませんが、
経営者の意識喚起という意味では、刺激になる一冊です。

ぜひ読んでみてください。

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■ 本日の赤ペンチェック
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価値観がぴったり合っている顧客(=完璧な顧客)とだけ取引をす
るようになれば、経営者はもっと収益を上げることができるし、も
っと幸せになれる

自分たちの使命と価値観を明確にすれば、既存の顧客と、より強い
関係を築くための組織とシステムが構築できる

競合他社から顧客を奪うことに重点を置いた「敵対的マーケティン
グ」を実践し、競争に勝ったとしても、獲得した顧客は、あなたの
サービスに決して満足しない顧客である

成功しているビジネスは、必ずビジネス自体の使命を明確にしてい
る。そして、ビジネスの成功を維持できるかどうかは、その使命に
沿って活動しているかどうか、つまり、使命に忠実であるかどうか
にかかっている

ビジネスに対して情熱と自信を持ち続けるには、個人的な使命と、
ビジネスの使命が一致していなければならない

完璧でない人をリストアップする。その人たちと反対の行動をする
人があなたにとって完璧にふさわしい人と言える

あなたの会社だけですべての顧客ニーズに対応するのが難しい場合
は、競合他社と提携することが必要

「自信」が、完璧な顧客や完璧な従業員、完璧な取引先をさらに引き寄せる

一度、顧客に、あなたが彼らへのサービスを楽しんでいることと、
その理由を直接話してみてほしい

相手の反応を求めたからといって、失うものは何もない。反応を
「求める」ことで、貴重なフィードバックを得ることができる

顧客を動機づけるものや、顧客が人生で何を大切にしているかを
知れば、顧客の目標達成の手助けが容易になる

決して自分と他人を比べてはならない

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『顧客は追いかけるな!』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478502684
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■目次■

はじめに 「完璧な顧客」が集まってくる引力の法則
PART1 シンクロニシティは意図的に作り出せる
PART2 完璧な顧客を引き寄せる「顧客誘引プログラム」
PART3 あなたの引力を強化する「21日間の実践プログラム」
終わりに(監訳者あとがき)

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