本日の一冊は、天才プランナーやコピーライターの力を借りずに、売り上げが伸ばせる、販売促進のヒントについて述べた一冊です。
「キキダス」という言葉は、「訊き出す」「効き出す」「危機脱す」の3つをかけた言葉で、決してありがちな「グループインタビュー」のことではありません。
本書ではむしろ「グループインタビュー」や「マーケティングリサーチ」の有効性を否定しており、それよりも一人の人の意見や気持ちをありのままにとらえ、深く掘り下げていくことを重視しています。
基本的に店舗をベースとした事例が多いのですが、ネット販売でも参考になる具体的な事例がいくつか盛り込まれています。
具体的にどんな内容なのか、さっそく見て行きましょう。
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■ 本日の赤ペンチェック
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お客さんは店で、売場で、買うものを決めてるんです。最近のデータでも「86.5%」の人が売場で買う商品を決めた!という調査結果があります。
お客さんの不満を、リアルなコトバで訊き出し、その気持ちを具体的に「効き出す企画」に変換して実行する。
◆実際に効いた例
・「揚げ物抜きました!」ってコーナーをつくった
・”元気な朝を応援する!”ってコーナーをつくって、サラダだけじゃなく、ヨーグルトとか、豆乳ドリンクとか「自分の目線で選んだ」朝に良い商品のコーナーをつくった。
・必ず「コーチン」と「普通の鶏の味・食感」を比較してもらえるようにした。
・「売れてます! 残りわずか! 次回入荷は未定です!」っていうPOPを貼った
「人のコトバを聞き逃さないこと」そして、そのコトバをキッカケにして「人の気持ちを掘り下げていく」こと、何よりそれが肝心
「真に価値ある情報」は「かたまり」なんかじゃなく、「生」の形でポツンと「そこにある」ものなんです。絶対に「加工」してはいけないものなんです。
重要なのは、「属性」ではなく、「価値観」から発想すること。
アコムという会社の「むじんくん」は性別・年齢別・収入別といったターゲットを設定していません。属性ではなく「今の銀行のシステムに不満」で「銀行に相手にされにくい人」っていう「銀行キライ!」っていう価値観の人たち全員に語りかけた。
「リアルな人の気持ち」をコトバとして発見し、そのコトバを核にして「ココロ・気持ちが動いた瞬間」を擬似的につくりだしていく
商品を手にとってもらって、最終的に「レジ」にお金が入って、初めて「お買上げ」っていうことになるのに、そこまでのプロセスを考えていないお店や売場が多すぎる。
◆効き出す企画術の5つの手法 ※具体的内容は本書でご確認ください
1.切り返し法
2.敷衍(ふえん)法
3.切り取り法
4.連結法
5.逆説法
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店舗とネット販売、両方に携わった身としては、まったく同感です。企業規模によって主張は違うかもしれませんが、中小企業で、小売に携わる方であれば、きっとヒントが見つかるはずです。
というわけで、本日の一冊は、
『キキダスマーケティング』
http://tinyurl.com/5wpkj
です。豊富な事例から、ぜひヒントをつかんでみてください。
■目次■
第1章 ようこそ! キキダス・ワールドへ!
第2章 キキダス・マーケティングはなぜ誰でもできるのか?
第3章 あなたを3日で成功へと導く「訊き出し方」実践講座
第4章 訊き出す徹底講座
第5章 1人の気持ちの向こうにマーケットが見える!
キキダス・マーケティング活用術!
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