2018年1月24日

『沖縄の業界地図』大城淳、豊川明佳・著 vol.4935

【入手困難の一冊。】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4863650639

本日ご紹介する一冊は、地方に行くと必ず買ってくる『業界地図』の沖縄県版。

どうやらこの『沖縄の業界地図』は、アマゾン、楽天などのネットでは取り扱いがないようですが、沖縄教販のサイトから、もしかしたら購入できるかもしれません。

どうしても入手したい人は、チャレンジしてみてください。

チェックしてみると、これまで知らなかった地元の有力企業が出るわ出るわ。こういうマニアックさ、たまりませんね。

昨日、土井が買い物をした、沖縄県唯一のデパート「パレットくもじ」を運営するリウボウインダストリーはじめ、マニアックな企業のリストが何ともそそります。

さらに興味を引いたのは、じつは沖縄は過去9年間(2007~2016)で雇用を大きく伸ばしているという事実。

全体では59万人から68万人へとプラス14.7%、年率ではプラス1.5%伸びているんだそうです。

なかでも大きく平均から乖離し、雇用を伸ばしたのは、「福祉」「医療」「不動産、リース」「情報通信」の4つ。

全国と比べ若い労働人口、伸びている投資支出、賃金上昇など、興味深い発見がいくつもありました。

さっそく、気になるデータをいくつかご紹介しましょう。

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沖縄は国内で数少ない人口増加県であることから不動産業界もホット

労働市場のスラックがほとんど残っていない状況で、廉価な労働力に頼っていたビジネスは試練の時を迎えている

戦争と占領の影響もあり人口転換が遅れた沖縄は、少子高齢化の進展が日本で最も遅い地域だ。平均年齢は2015年時点で全国より4.3歳若い42.1歳だ

拓南製鐵
圧倒的に高い市場シェアを持つ県内唯一の電炉メーカー。製造業において沖縄を代表する企業の一つ。資本金4億円。グループの年商111.7億円(15年度)

宮古製糖
分蜜糖・含蜜糖ともに県内最大規模。原料処理施設への投資を進める

精製糖には高い輸入関税がかかるため海外からの輸入はほとんどない

沖縄食糧
戦後初の民間食糧会社。戦後から現在まで米穀卸売業を中心に、県民の食糧インフラを支える。衛生管理の国際規格を国内初取得。売上高123.1億円(15年度)

オキコ
パン類や和洋菓子の製造・販売において県内最大手。沖縄そばも製造。17年には台湾ファミリーマートを通じて海外へ販路拡大を狙う。売上高133億(15年)

(株)久米島の久米仙
売上高26.2億円(13年)の業界最大手。沖縄の代表的な名字をラベルに

國場組
沖縄のリーディングカンパニーとして経済・政治・地域社会・建築史に多大な影響を持つ総合建設。グループ15社(単純計)の経常利益773億(15年度)

ザ・テラスホテルズ
九州沖縄地区ホテル八年連続売上高トップの業界最大手(売上高230.5億、15年度)16年に読谷に新たなリゾートホテル、ジ・ウザテラス開業

リウボウインダストリー
旗艦店パレットくもじの運営。全館LED化し節電。ファミマのノウハウを活かし食品にてこ入れ。売上高171億円、経常利益1.8億円(15年度)

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ちょうど沖縄に来ていた知人のお金持ち経営者が、「沖縄に物件を見に来た」と言っていましたが、そういうことだったのですね(笑)。

どんなに日本全体が先行き不透明でも、エリアを絞れば、チャンスが見える。

これはビジネスや投資の基本です。

「日本全体」を論じるマスコミから距離を置き、細部を見ることで、また違ったビジネスチャンスが見えてくるかもしれません。

ぜひその一助として、本書をご活用ください。

どうしても買えない時は、「パレットくもじ」の中にあるリブロに行ってください。普通に平積みしてあります。

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『沖縄の業界地図』大城淳、豊川明佳・著 沖縄教販

<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4863650639/

<楽天ブックスで購入する>
http://bit.ly/2n2jrKR

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◆目次◆

沖縄経済を俯瞰する2017
ものづくり
インフラ・金融
交通
サービス
卸売・小売
あとがき/執筆者一覧/企業名索引

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