【日本的働き方を見直す】
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本日の一冊は、働き方改革の追い風を受け、売れ行き好調な『職場の問題地図』シリーズの最新刊。
※参考:『職場の問題地図』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4774183687/
業務プロセス/オフィスコミュニケーション改善士の沢渡あまねさんと、テレワークを活用して子育て・闘病生活を経験した女性起業家の奥山睦さんがタッグを組んで書いています。
著者によると、これから日本の職場には、「7つの無慈悲」が襲いかかるそうです。
その無慈悲とは、以下の通りです。
(1)無慈悲なグローバル化
(2)無慈悲な少子高齢化
(3)無慈悲な家族問題
(4)無慈悲な育児問題
(5)無慈悲な女性活躍圧力
(6)無慈悲な雇用延長
(7)無慈悲な地球環境
突然のM&Aで外国企業の傘下に入る可能性、同僚や上司が外国人になる可能性、親が要介護状態になる可能性、共働き育児でトラブルになる可能性、雇用延長で身体がキツイなど…。
このまま何も改善せずに事を進めていけば、働き手が疲弊することは間違いなさそうです。
では、どうやって働き方を変えればいいか。
本書には、その考え方とヒントが書かれています。
さっそく、要点をチェックして行きましょう。
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あと5年もしたら、英語ができない研修講師は登壇できなくなるのではないか?
外国籍の人が日本の職場に着任して、まずとまどうのがこれ。
「自分の配属先が何をする部署なのか、わからない」
海外の企業では、人を雇うイコールその人の専門性を買う。それに対し、日本はその人の時間を買う発想が強い。よって、「時間内はなんでもやってください」になりがち
◆5つの要素で自部署を定義してみよう
(1)目的 その仕事は何のために、だれのためにおこなうのか?
(2)インプット その仕事を進め、成果物を生むために、どんな
情報・材料・ツール・スキルなどが必要か?
(3)成果物 生み出すべき完成物あるいは完了状態は? 期限は? 提出先は?
(4)関係者 巻き込むべき関係者・協力者は? インプットはだ
れ(どこ)から入手すべき? 成果物はだれのため?
(5)効率 その仕事のスピードは? 生産量は? コストは?
人員は? 歩留まり(不良率)は?
レゴブロック(デンマークのブロック玩具)や、IKEA(スウェーデンの家具量販店)の家具の組み立ての説明書をご覧になったことはありますか? 言葉はいっさいナシ。絵と図と番号(順番やパーツ番号)だけで描かれています。そのメリットは2つです。
・多言語対応が不要
・ユーザーに優しい
「餅は餅屋」が生産性アップ、不正防止につながる
◆全国47都道府県の通勤・通学時間(総務省統計局・2016)
全国平均、片道1時間14分。トップは神奈川県で、なんと1時間40分!
(ちなみに、睡眠時間の長さランキングの最下位も神奈川県です)
出社主義の働き方が私たちを弱体化させる
テレワークなら仕事とプライベートを交互におこなえます
最近のテレワークツールは、プレゼンス確認機能といってパソコン上で相手の在席・離席状況を確認できたり、チャットでチームメンバーとリアルタイムに会話できたりします。離れていてもストレスなくコミュニケーションすることができます
「効率よく仕事をしているかどうか?」を評価基準に置く
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著者の述べていることには全面的に賛成ですが、総論に終わっており、各論が弱いのがネックです。
外国人向けの職務の定義、テレワークの業者や具体的ツール、住まい方に関するアイデア、評価制度に関しても、もっと具体的であれば良かったと思います。
経営者や政策担当者の意識喚起にはピッタリの一冊です。
ぜひチェックしてみてください。
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『働き方の問題地図』沢渡あまね、奥山睦・著 技術評論社
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http://bit.ly/2FjkYDW
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◆目次◆
はじめに ~そろそろ働き方変えないとヤバいでしょ!?
私たちを襲う7つの無慈悲
1丁目 グローバル化できない職場
2丁目 正社員だけ
3丁目 完全出社主義
4丁目 副業禁止
5丁目 男性主体
6丁目 フルタイム前提
おわりに 働き方をソフトランディングさせなければならない時期
は、必ず、だれにでもやってくる
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