【若者消費の秘密】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4334038484
本日の一冊は、気鋭のマーケター・若者論者であり、大手広告代理店のアサツー ディ・ケイで「ADK若者プロジェクト」リーダーを務める著者が、若者消費のヒントを記した一冊。
ブランドに無関心、バレンタインチョコは彼氏より女友達、パーティはホテルではなく自宅で、という年配の方から見れば理解するのが困難な消費行動をとる若者たちですが、本書を読めばその行動の理由・本心がわかります。
・お金をかけたいものは、「貯金」がトップ
・ポジティブに「いかにお金を使わないか」を楽しんでいる
・「自分ものさし」
・ブランド感の押しつけを嫌う
・見栄のための消費を嫌う
・外でお金をかけたくない
・ドキドキよりも安心が欲しい
・「平凡な容姿・平均的な収入・平穏な性格」=「三平」
・不確かな将来より今の充実
・即レス願望
・コスパ至上主義-
自分たちのフィーリングで、コスパを徹底しながら、つくし、つくされ、みんなでハッピーになろうとする「つくし世代」。
本書ではそんな彼らの思想・消費傾向が紹介されており、旧世代の人間から見れば目からウロコだと思います。
また、実際に彼らにウケている商品・サービスも紹介されており、ビジネスやマーケティングのヒントとなることでしょう。
これはぜひ買って読みたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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10~20代の4割以上がツイッターに鍵をかけている
彼らの流行や文化の発信源は、2ちゃんねるやSNS界隈などで出会う「等身大の誰か」になっています。それを良いものや面白いものに敏感な若者たちがキャッチして、情報の受け手側にいる若者たちに拡散し、あっという間に情報が広まっていく。そうして生み出された流行や文化をマスコミが後追いし、テレビなどで紹介された頃には、若者たちにとって、それはもう古いものになっている、というパターンが、近年、繰り返されている
昔以上にたくさんのお手本があるので、それを参考にしないわけではない。けれども、お手本通りに変身するのではなく、「どの部分なら自分に合うか」ということを考えて、チョイスする
男だからこうしなきゃいけない、女だからこうしなきゃいけない、という常識にもあまりとらわれない、ジェンダーフリーの傾向
今時の若者たちにとって課題になっているのは、むしろ「自分らしくあることの難しさ」です。自分らしくあろうとすることで、人から傷つけられることもあるし、自分が誰かを傷つけてしまうこともある。そうはしたくないのに……という「個性の表現」と「他人との協調」との葛藤。そこにどう折り合いをつけていくか、というところに、若者の個性をめぐる問題が進化しています
20代前半の女性の飲酒率が同年代の男性の飲酒率を上回っている
財布に優しい交流の場として、スーパー銭湯を利用する若者たちが増えています
江崎グリコが2013年に10~20代の女性400人を対象として行った調査では、「去年のバレンタインにチョコをあげた相手」の回答としてもっとも多かったのは女友達で、70・5%。彼氏(35・8%)の約2倍
何事に対してもガツガツしていない、今時の若者たち。ノット・ハングリーな彼らを動かすためには、どんなコミュニケーションが有効でしょうか? そのポイントは「常識はずれ」ということではないかと私は考えています
彼らが数あるミネラルウォーターの中から「い・ろ・は・す」を選ぶ理由として挙げるのは、「他のミネラルウォーターに比べて容量が多いから」
「明確な『誰トク』の提示」
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『つくし世代 「新しい若者」の価値観を読む』藤本耕平・著 光文社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4334038484
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◆目次◆
序 章 さとっているだけじゃない 今時の若者は何を考えている?
第1章 チョイスする価値観
第2章 つながり願望
第3章 ケチ美学
第4章 ノット・ハングリー
第5章 せつな主義
第6章 新世代の「友達」感覚
第7章 なぜシェアするのか?
第8章 誰もが「ぬるオタ」
第9章 コスパ至上主義
第10章 つくし世代
終 章 若者たちはなぜ松岡修造が好きなのか
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