http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478375216
本日の一冊は、英国防省をはじめとする公共機関および民間企業で、
数多くのプロジェクトに関わってきた著者が、プロジェクト失敗の
要因と対処法をまとめたもの。
プロジェクト・マネジメントの要諦をコンパクトにまとめ、さらに
50の事例を付した、じつに有用な一冊です。
プロジェクトが失敗する原因を大きく6つに分け、それぞれを詳し
く解説。一冊通して読めば、プロジェクト・マネジメントがなぜ厄
介なのか、それをうまくマネジメントするためにどう考えればいい
のか、おおよその理解が得られると思います。
守秘義務の問題かもしれませんが、50ある事例がいずれも描写があ
いまいもしくはわかりにくいのは残念。
それさえなければ、じつによくまとまった内容だと思います。
プロジェクトが失敗するのは当たり前。だとすれば、せめて失敗を
最小限に抑える工夫、あるいは問題が起こったときの対処法ぐらい
は学んでおきたい。
もし読者がそう考えるなら、本書は「買い」の一冊です。
出版をひとつのプロジェクトと見立てると、われわれの業界的にも、
得られるものは多いと感じました。
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■ 本日の赤ペンチェック
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プロジェクトを失敗から立ち直らせるためにまずやるべきことは、
責任追及文化を追放し、オープンな「やればできる」という文化を
醸成することです
◆プロジェクトが失敗する6つの原因
1.情報が不適切である
2.外部の出来事による
3.目標や要求内容が不明確・不適切である
4.技術に裏づけがない
5.投入資源が不適切である
6.コミュニケーションやマネジメントがまずい
一般大衆と直に接するプロジェクトでは、新規の法案や規制の動き
に目を光らせておかなければならない
本当に問題なのは、要因不足よりも、要因の数は揃っているが適材
適所に配置されていないという場合
◆プロジェクトの失敗に対する3つの戦略
1.完全にやめてしまう(中止)
2.現状でベストを尽くす(救助)
3.最初からやり直す(出直し)
変更の実施を先送りすると、信頼性の問題がそれだけ起きやすくなります
外部からの見方を得ることは、プロジェクトを危機から脱出させる
戦略として確立されているものの1つ
プロジェクトが苦境にあれば、PRがそれだけ重要
◆質問を効果的にさばくSTOP技法
S(Share:共有する)
T(Think:考える)
O(Only answer the question:聞かれたことのみに答える)
P(Politely check:丁寧に確認する)
「監査するな、レビューしろ」(マクダーミッド教授)
資源については主に2つの課題があります。資源を十分に確保する
ことと、正しい資源を確保すること
決してやってはならないこととは、1.何も対応しない、2.白を
切る、3.プロジェクト・マネジャーを交代させる 4.契約を破
る、5.資源を追加投入する、6.下請けを責める、7.顧客を責める
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『プロジェクト・マネジメント 危機からの脱出マニュアル』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478375216
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■目次■
第1章 プロジェクトの失敗を定義する
第2章 なぜ、プロジェクトは失敗するのか
第3章 失敗から学ぶ
第4章 リスクと現実
第5章 人事部門とプロジェクト
第6章 PRとプロジェクト
第7章 プロジェクトの失敗と組織のかかわり
第8章 危機からの脱出
第9章 処方箋とサバイバル・スキル
第10章 決してやってはならないこと
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