本日の一冊は、昨年もっとも世間を騒がせた30代、ライブドアの堀江貴文さんによる、効率的な仕事のノウハウです。
「超メール術」と書かれていても、正直「メール術なんてどうでもいいよ」と思ってしまいそうですが、じつはこれ、かなり画期的な業務改善方法が書かれています。
じつはここで書かれている「メール」とはライブドア独自の日報メールをはじめとするシステムのことで、このツールは、労務管理、コスト管理のシステムと連動しているのです。
以前ご紹介した『ココまでできる経理の合理化』と同様、哲学のある合理化策に、正直驚きました。
参考:『ココまでできる経理の合理化』
http://tinyurl.com/7266s
具体的なノウハウを書くと、あまりに細かい話になってしまうので、ここでは著者の考え方や合理化のしくみの一部をご紹介しましょう。
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■ 本日の赤ペンチェック ※本文より抜粋
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今の日本の会社には、ものすごくムダが多い。ムダな会議、ムダな決裁、ムダな組織構造、ムダな社交辞令、ムダな宴会――。そうしたムダを排除しなければ、会社の勢いを極限までヒートアップさせることなんて、とうていできない。(中略)電子メールを最大限にまで活用して、仕事のすべてを電子メールに集約させてしまおう。
■電子メールを使うことで起きる変革
1.組織がものすごくフラットになる
2.何でも即断即決になる
3.つまらないフォーマルな社交辞令がなくなる
■ライブドアが持つ、メールを使った3つの秘密兵器
1.日報メール(1000人の部下を管理し、親密な関係を可能に)
2.会議メーリングリスト(無駄な会議をやめ、活発な議論が可能)
3.情報管理術(メールを徹底的にデータベース化)
■日報メールの特徴
・1人1人の社員がその日1日、どのような仕事をし、どのような達成状況だったのかをメールで報告
・1人の社員のメールの内容を、同じ事業部の全員が読めてしまう
・「360度評価」と連動し、上司が給料を増やすか減らすか決める
・社内のイントラネットの中で、ウェブサイトから入力できる
・ジョブコードを利用して、労務管理とコスト計算を同時に実現
・日報メール作成をその日から10日以上遅らせたら、減給にする
■日報メールの効用
・案件に対して社員がどんな気持ちで取り組み、どのような意見を持っているか(がわかる)
・社員の側も、(中略)上司や社長、同僚たちに読まれることを期待して、日報メールに思いや意見、提案などを書いてくる
■メールで部下を管理するコツ
1.メールでのケンカは当人同士を会わせる
2.長文メールは早めに直させよう
3.メールでの指示は具体的かつ箇条書きで
4.返信メールはすぐ書こう
5.メールの情報漏洩に気をつけよう
■社内メーリングリスト(ML)
・職域ごとのML
・プロジェクトごとのML
■MLを使ったプロジェクト進行のポイント
・キックオフミーティングで親密な関係を築くことが成功のカギ
・進捗状況の確認は全員参加の会議で行うが、後で忘れずに議事録を流す
■インスタントメッセンジャー活用のメリット
・リアルタイムでやりとりが行える
・フランクに会話できる
・ログが残る
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後半に「堀江流・これが私の実践メールテクニックだ!」という項目もあったのですが、フィルタリングやショートカットの活用など、割とオーソドックスなメール管理術のため、省略します。
というわけで、本日の一冊は、
『100億稼ぐ超メール術』
http://tinyurl.com/5ojhg
です。仕事にITを「本格的に」導入するとここまでできるのか、という実例を示してくれる、そんな一冊です。
■目次■
プロローグ 電子メールで仕事は100倍効率化できる!
第1章 1000人の部下を1人で管理する日報メールの破壊力
第2章 会議メーリングリストは会議の99%を不要にする
第3章 堀江流・これが私の実践メールテクニックだ!
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