【「家族はすばらしい」は欺瞞?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344983769
ビジネスパーソンにとって、家族は大事な支えであり、生活の基本。
あらゆるビジネス書で、経営者が家族について論じていますが、「家族のあり方」まで論じた本はなかなかありません。
論じられているのはあくまで経済合理性や、生活の安定を考えた場合の家族論であり、精神的な意味を深く論じた本はなかったと思っています。
そこで本日、俎上に載せてみたいのが、今話題となっている新書、『家族という病』。
NHKで女性トップアナウンサーとして活躍後、フリーとなり、民放キャスターを経て文筆活動に入った著者が、自らの経験や周囲の方の観察から、日本の家族を論じた一冊です。
オビに、<「家族はすばらしい」は欺瞞である>とあるように、これまでの日本の常識からはかけ離れた家族論が論じられており、じつに過激な一冊です。
その過激な主張を、まとめて見てみましょう。
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子離れが出来ない親は見苦しい
子は親の価値観に反発することで成長すると信じている。大人にとってのいい子など、ろくなものではない
遺産を残してもいいことは一つもない
家族のことしか話せない人は、他に興味がない人。社会や環境に目を向ければ、自然と話題は出てくる
家族の話はしょせん自慢か愚痴
籍などという枠にとらわれず、「パートナー」という言い方は自由でいい
なぜ日本人は血のつながりにこだわるのか。親も子もその束縛から自由になれずにいるケースが多い。もっとおおらかに考えて、こだわりを捨てられないのだろうか
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戸籍よりも実態を重視するパートナーシップや、家族に寄りかかることへの批判など、まだまだ現在の日本社会では反発がありそうな主張ですが、議論の火種としては、面白い内容だと思います。
結局、家族が大事なことに変わりはありませんが、盲目的にそれを信じるのではなく、一度その本質を考えてみること。
そのためのきっかけとして、ぜひおすすめしたい一冊です。
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『家族という病』下重暁子・著 幻冬舎
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344983769
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◆目次◆
序章 ほんとうはみな家族のことを知らない
第一章 家族は、むずかしい
第二章 家族という病
第三章 家族を知る
第四章 旅立った家族に手紙を書くということ
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