【世界が注目するクリエイター、佐藤オオキの注目作】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478028923
本日の一冊は、コカ・コーラ、ルイ・ヴィトン、ロッテ、エステーなど、名立たる企業から依頼を受け、Newsweek「世界が尊敬する日本人100人」にも選ばれた著者が語る、「ひらめき」の技術。
「プロフェッショナル 仕事の流儀」「ガイアの夜明け」などでご覧になった方もいらっしゃるかもしれませんが、クリエイティブな商品を次々生み出し、世界中から引っ張りだこの、今注目のデザイナーです。
読んでみて驚いたのは、著者が自分の問題解決メソッドを見事に言語化しているという点。
過去の問題解決の事例を見ても、単なる「お化粧」ではなく、ビジネスの根本から考え、問題解決する姿勢が現れていて、感銘を受けました。
たとえば、著者がもともと「外装だけをキレイに整えてほしい」と依頼されたエステーの「自動でシュパッと消臭プラグ」。こちらは、著者がデザインすることで、内部の構成要素の簡略化や配置換えを実現し、約25%のコンパクト化に成功。以前よりも安く製造できるようになった上、リニューアル後の売上も半年で前年比2倍に伸びたそうです。
ほかにも、<明るくても暗くても目盛りが読み取れるモノサシ>、<使うときにだけ「半分に分かれる」>箸など、奇想天外なアイデアが満載で、本当にビックリします。
・本当の課題は、相手の話の「ウラ」にある
・「ありそうでなかった」は「ふとした不便」から見つかる
・「キレイ」よりも「ブサかわいい」が記憶に残る
・「光る脇役」から考えてみる
・今あるものを「線」でつなげば答えは出る
・デザインの「正解」は不安と安心の狭間にある
見出しに書かれた発想のヒントを読むだけでも、参考になる一冊です。
ぜひチェックしてみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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1596年にタンク式水洗トイレがジョン・ハリントンによって発明されて以来、そのデザインがほとんど変化していないことに気づくわけです。19世紀後半あたりのトイレを見ると、すでに今のものとほぼ一緒です。「トイレはこういうもの」という既成概念を取り除けば、新たなトイレのカタチの可能性が出てくるんじゃないか
エステーの「自動でシュパッと消臭プラグ」は、既存の電池式の消臭芳香剤をベースに、外装だけをキレイに整えてほしい、という依頼でした。これに対して、内部の構成要素の簡略化や配置換えを提案し、約25%のコンパクト化に成功しました。以前よりも安く製造できるデザインで、結果的にリニューアル後の売り上げも半年で前年比2倍に伸びました
「誰も見たことがないもの」は、「誰も求めていないもの」と紙一重。理想は「本来はそこにあるはずなのに、なぜかない」ものを「補充する」くらいの感覚です
「図と地の反転現象」は、アイデアを考える際にはとても有効です。「図と地」とは、モノ(=図)は背景(=地)から浮かび上がることで初めて認識できる、という知覚心理学の考え方。この関係性をひっくり返すことで、難解な問題をカンタンに解決できることがあります。白いイスをさらに白くするために、表面の汚れを拭き取ったり、より白いペンキを探したりするのにも限界があります。そんなときは、「イスが置かれた部屋を黒く塗ればよい」のです。値段を下げるために品質を落とすのではなく、その他の商品の値段とグレードを上げればいい。穴を掘る代わりに周囲に土を盛ればいい
白い目盛りのモノサシと、黒い目盛りのモノサシ、どちらも当たり前にあるものですが、それらを掛け合わせることで、背景が明るくても暗くても目盛りが読み取れるモノサシが誕生しました
「箸は常に2本」という当たり前の事実を疑い、「1本の箸」を持ち歩き、使うときにだけ「半分に分かれる」という考え方をしてみることにしました
テーブルの高さより上の背もたれの部分のみに着色をすることで、ダイニングテーブルとの相性がグッとよくなりました
「そのアイデア、友だちのオカンに電話で話して伝わりますか?」
曲げてはいけないものというのを1つに絞ること。それ以外は全部曲げてよしとすること。こうして突破口を見出すというのが、自分のやり方の1つ
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『問題解決ラボ』佐藤オオキ・著 ダイヤモンド社
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◆目次◆
はじめに 「デザイン目線」で考えると、ホントの課題が見えてくる
第1章 デザイン目線で考えると、正しい「問い」が見えてくる
──オオキ流「問題発見」講座
第2章 デザイン目線で考えると、ありそうでなかった「アイデア」が見えてくる
──オオキ流「アイデア量産」講座
第3章 デザイン目線で考えると、ホントの「解決法」が見えてくる
──オオキ流「問題解決」講座
第4章 デザイン目線で考えると、刺さる「メッセージ」が見えてくる
──オオキ流「伝え方」講座
第5章 デザイン目線で考えると、見えない「価値」が見えてくる
──オオキ流「デザイン」講座
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