【成功者の脳に共通することとは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4087734781
スティーブ・ジョブズやリチャード・ブランソン、ウォルト・ディズニー…。
ビジネス界で「ビジョナリー」と呼ばれる人たちは、これまでにない商品やサービスを思い描き、それを形にした人々ですが、彼らには、なぜまだ実現していない未来が見えたのでしょうか?
また、仮にビジョンが見えたとしても、それを実現するためには、並々ならぬ努力や忍耐が必要です。
彼らはなぜ、その努力を厭わずに頑張り続けることができたのでしょうか?
本日ご紹介する一冊は、この「ビジョナリー」たちの特殊能力を、脳科学の見地から明らかにする、刺激的な一冊。
著者は、脳科学の最新情報をまとめ、ベストセラーとなった、『予想どおりに不合理』の共著者であり、リチャード・ブランソン、スティーブ・ジョブズとも交流のあったエリック・カロニウス氏。
※参考:『予想どおりに不合理』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4152089792
ウォール・ストリート・ジャーナル紙の一面担当記者、ニューズウィーク誌のマイアミ支局長、フォーチュン誌のライターも務めた人物で、前述の2人以外にも、幅広い成功者と交流があるようです。
本書では、脳科学的に見た成功者たちの思考メカニズムと、実際に会話してわかったこと、彼らが常人離れしている点について、独自の見解が示されています。
・どうすれば、ビジョナリーと同じような先見性が持てるのか?
・誰も考えつかないアイデアを生み出すことができるのか?
・疲れを知らないほどエネルギッシュになれるのか?
本書には、このヒントとして、容易に見つけられないパターンを発見すること、イメージしたものを分解したり、回転させたり、曲げたり、折り重ねたりすること、確証バイアスを避けること、新しい刺激の源を探し続けることなどが書かれています。
ビジョナリーの能力の秘密を、脳科学的見地から明らかにする。これは、面白い本を見つけました。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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脳には元々、私たちの思考に「像」をもたらし、実在しないものの青写真をつくる機能が備わっている。また、脳には顕在意識で解決できない問題を無意識下で解決しようとする傾向があることや、絶えずパターンを探し求めていること、自分を取り巻く世界をつねにつくり変えていることも明らかにされつつある
私たちがものを記憶できるのは、脳がパターンを見つけてくれるおかげ
いくらパターンを覚えても、ビジョナリーのような洞察力は生まれない。大事なのはパターンの「質」だ。ビジョナリーが探し求めているのは、容易に見つけられない類いのパターンである
世界を変えるほどの偉業を成し遂げるのに、目の前に存在しないものを見る必要はない。他人が見落としているものを見落とさなければいいのだ
何かを見るときと何かを想像するときとでは、使われる脳の部分がまったく同じなのだ。このことから、想像したものと実際に見たものは、互いに干渉しあうことがわかる
イメージしたものを分解したり、回転させたり、曲げたり、折り重ねたりできるほうが大切だ
ビジョナリーは、自身の夢に駆り立てられると、合理性を忘れた行動をとり始める。それまでに築き上げたものを棒に振ることも、手にしている幸せや身近にいる大切な人々を失うことも厭わない
ドーパミンは、すでに経験済みの刺激に対してはあまり放出されない。つまり、ドーパミン依存者は新しい刺激の源を探し続けねばならないということだ
前頭葉の左側の活動が活発な人は、明るく社交的で、自分に自信がある。一方、右側の活動のほうが活発な人は、気分屋で世の中を否定的に見ようとする。数十人の赤ちゃんについて調べた結果も同様だった。母親が部屋を出て行ったときに泣き出した赤ん坊では全員、前頭葉の右側が活発に活動し、泣かなかった赤ん坊は、前頭葉の左側のほうが活発に動いていた
なぜまったく関わりのない人たちが、同じタイミングで同じことに取り組むことになるのか? トーマス・クーンによると、新たなパラダイムは、これまでの考え方に対する信頼が揺らぐことで生じるものだからだという
このような現象が「確証バイアス」と呼ばれるものだ。このバイアスから抜け出す者、バイアスに打ち勝つ者だけがビジョナリーとなれる
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『なぜビジョナリーには未来が見えるのか?』エリック・カロニウス・著 集英社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4087734781
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◆目次◆
はじめに
第1章 「ビジョン」とは何か
第2章 発見力
第3章 想像力
第4章 直観
第5章 勇気と信念
第6章 共有力
第7章 運
第8章 ビジョンを曇らせるもの
第9章 「ビジョナリー気取り」の誤算
第10章 ビジョンを習得することは可能か?
注
主要な参考文献
訳者あとがき
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