2005年2月5日

『鈴木敏文の「本当のようなウソを見抜く」』

http://tinyurl.com/7ynac

本日の一冊は、セブン-イレブン・ジャパン会長、鈴木敏文さんのモノの見方、考え方を、ジャーナリストがわかりやすくまとめたものです。

ご存知の通り、鈴木敏文さんは、統計学と心理学をベースとした、鋭い洞察で知られる方で、実業でも卓越した業績を残しています。

本書では、その鈴木さんの洞察を、仕事のウソと真実、という形で計75項目、味わうことができます。

基本的に、ジャーナリストやライターが書いたビジネス書はあまり読まないことにしているのですが、以前に出された、『鈴木敏文の「統計心理学」』と同じジャーナリストが書いており、前作もなかなか良かったので、ご紹介することにします。

※参考:『鈴木敏文の「統計心理学」』
http://tinyurl.com/3zbun

具体的にどんな気づきが得られるのか、さっそく見て行きましょう。
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■ 本日の赤ペンチェック 
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消費は経済学ではなく心理学で考えなければならない

合理化だからといって、単に人を減らすようなまねは絶対にしてはいけない。人が生産性を上げる時代なのだ

今の時代に本当に必要なのは、”顧客のために”ではなく”顧客の立場で”考えることです

人間はややもすると、思考や感覚にフィルターがかかりやすい。それを日々払拭していかないと変化に置き去りにされる

人間は満足することなく、常に新しいものを求め続ける。欲望に際限はなく、それが”生きる”ということであり、そこに人間の本質があります

明日の顧客が求める売れ筋は誰にもわからない。そこで、その動きを予期させる「先行情報」を見つけ出し、明日は何がよく売れそうか、仮説を立て発注する

どうすれば売れるのか、自分なりに仮説を立ててみようと思ったら、景気も競合のことも何の思い込みを持たず、過去の常識にもとらわれず、常に頭の中を白紙にして、なぜ、どうしてなのかとクエスチョンを発し続けることです

◆鈴木敏文の情報に対する認識
・情報にも商品と同じくライフサイクルがある
・情報は人の手を経れば経るほど加工されていく
・問題意識を持っているとあらゆることが情報として役立つ

「つじつま合わせ」をしようとするのが人間の心理

「対話力」は自分で情報を持つところから始まり会社はこれを支援すべきである

今の顧客は「迷っている」のではなく「確認したい」意識が強い
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本書のなかに出てくる、コカコーラの売上日本一の理由などは、分析が思い込みにとらえられている感がありますが、それも思い込みを捨てることの難しさを体現しているのでしょう。

というわけで、本日の一冊は、

『鈴木敏文の「本当のようなウソを見抜く」』
http://tinyurl.com/7ynac

です。本質を見極めるための視点、そして思い込みの罠に陥らないためのヒントが記された、ためになる一冊です。

■目次■
第1章 「買ってはもらえない時代」にいかに買ってもらうか
第2章 「鵜呑み」にせずにいかに真の情報力をつけるか
第3章 セブン-イレブンの強さを支える「対話力」の極意を学ぶ
第4章 「無」から「有」を生む組織はこうしてつくる
第5章 鈴木敏文直伝「迷ったときはこう決断しろ!」
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