2011年3月27日

『ガンダムが教えてくれたこと』鈴木博毅・著 vol.2440

【これは傑作!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534048084

本日の一冊は、ビジネス戦略コンサルタントの著者が書いた、異色のガンダム公式本。

かつて少年だった現在の30代、40代に、アムロやシャア、ブライがマネジメントや戦略の要諦を教えてくれるという、一風変わったコンセプトの本です。

大ベストセラーとなった『もしドラ』同様、書店店頭で拝見した時には、何とふざけた本だと思ったものですが、この本、読み始めたら止まりません。

アムロを育てた指揮官ブライトの部下指導術と、組織の無秩序を招いた「赤い彗星」シャアの過ち。

そして、新人はぜひ参考にしたい、アムロの成功要因。

ビジネスで成功するための要因が、ここまでガンダムで学べてしまうとは、正直、驚きました。

また、ガンダムのストーリーのエッセンス、そして登場人物の名言を踏まえながら書かれているので、往年の名場面を思い出しながら、ファンブックとしても楽しむことができます。

「ガンダム」登場人物の名言をパロったビジネス名言も、読み応えあるので、ぜひご注目ください。

ここまで書いても、眉つばな一冊だと思いますが、ぜひ騙されたと思って読んでみてください。

これは、ベストセラー間違いなしの一冊だと思います。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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偶然に乗り込んだ機体が「ガンダム」ではなく「ジム」だったなら、アムロは連邦軍のエースパイロットにもなれず、英雄的な活躍をすることもなく、単に不幸な事件に巻き込まれて死亡した、可哀想な無名の少年で終わったかもしれない

劇的な成長を生むほどの環境の変化は、「非常に高い(厳しい)成果を要求する」

あなたが飛び込むのはとことん厳しい環境ですから、その環境に居続けるだけでも、あなたは自然に成長しているはずなのです。つまり、「すぐに成果を出すこと」よりも「ガンダムに乗り続けること」が、なによりアムロの急成長を実現するカギ

◆ガンダムに搭乗できるパイロット4つの条件
1.巨大なギャップ・ハイレベルな環境を見つけること
2.ガンダムに飛び乗る勇気をもつこと
3.ガンダムに居続ける「強い熱意」をもつこと
4.素直かつ謙虚に学び続けること

初心者には、「とにかく頑張れ」式の精神論ではなく、「どう行動するべきか」を丁寧に教えたほうが戦力化できます

アムロとブライトは単純に「叱る・褒める」関係なのではなく、アムロが「自己効力感」をきちんと味わえる「ガンダム」という仕組みがあって、はじめて成立する関係

ブライト:「それが甘ったれだというんだ。殴られもせずに、一人前になった奴がどこにいるものか!!」

ブライトは、命令違反を犯したエースパイロットのアムロを特別扱いせずに、「一時的にガンダムから降ろす」という処分をしています。結果的にこれがアムロの脱走を引き起こすのですが、しかし、この処分と、アムロが復帰したのちに独房に入ることで、ブライトの指揮が絶対であることを、全クルーに徹底させることができました

ジオン公国軍内に”結果がよければ命令を無視してもよい”という風潮を生み出したのは、皮肉なことにシャア自身

シャアにはザビ家打倒という命題と、ライバルのアムロ打倒という、2つの大きな目標がありました。抱えていたこの目標にとらわれすぎていたために、シャアは目の前で生まれつつある新たな目標に気づく柔軟性を失っていたのです

重要なのは、今あなたを囲む状況が「楽しい実践期間」なのか、あるいは「新たな学習期間」なのかを正確に見極めること

失うことでララァの愛を知ったからこそ、赤い彗星のシャアは、新たな歩みをはじめることができたのではないでしょうか

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『ガンダムが教えてくれたこと』鈴木博毅・著 日本実業出版社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534048084

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◆目次◆

SIDE1 [アムロ] 若手を即戦力に仕立てる秘策
SIDE2 [ブライト] 部下の長所を最大限に引き出す技術
SIDE3 [クルーたち] 最強のチームをまとめ上げる求心力
SIDE4 [シャア] 赤い彗星に学ぶ、英雄の失敗学
SIDE5 [ジオン公国] 組織を内側から崩壊させる落とし穴
SIDE6 [ジオン公国軍] 勝利を逃す「失速上司」の条件
SIDE7 [赤い彗星] 再び、煌めくために……

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