【株で勝つには】
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本日ご紹介する一冊は、中小型株の調査・投資を専門にし、「R&Iファンド大賞」国内中小型株式部門において、6年連続で「最優秀ファンド賞」「優秀ファンド賞」を受賞した著者が、優良企業の掘り当て方を指南した投資本。
年間で900回以上、計2800社以上の企業と面談してきたという著者が、一体何を重視して投資しているのか、どうやって有望企業を見つけているのか、ヒントが満載の興味深い内容です。
著者は、本書の53ページでこんなことを書いています。
<この世の中には「市場規模が小さく、世界中で何百人、あるいは何千人だけがやっていればいいけれど、確実に必要とされているビジネス」が無数にある>
さすがは、中小型株専門のファンドマネジャー。
じつは市場には、こういった地味だけれど高収益体質の企業がいくつもあり、本書は、こうした有望企業選びができるように工夫されています。
企業の沿革や過去のターニングポイント、数字の背景など、経営者に会った時にチェックするポイントがしっかり書き込まれていて、とても勉強になりました。
さっそくチェックしてみましょう。
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投資で考えるのは、「いつ」ではなく「いくら」か
PBRについては、「解散価値」というものにどれほどのリアリティがあるのか疑問があります。実際に企業が解散する事態はまれだからです
PERを重視するほうが、よりおもしろく楽しみのある投資ができる
私が独自に算出している企業の「基準株価」は、今期予想利益の15倍程度が目安となります。15倍というのは、「高成長企業ではないものの伸びしろはあり、さほど大きなリスクがない安定成長銘柄」の場合です。かなり堅調な成長が見込める場合なら10倍台後半程度で計算することもありますが、通常は高くても20倍程度までです
一般に、中小型株は発行済株式数が大型株より少なく、相対的に流動性が低い傾向があります。売買が少なめということは、ちょっとでも市場で注目が集まると、大きく値上がりしたり値下がりしたりしやすいということ
なぜ沿革を重視するのかというと、企業の今ある姿というのは絶対的なものではなく、「一時点の姿」でしかないからです
丁寧に聞くのは、その会社にとってターニングポイントになった出来事です
人間の性格が急には変わらないのと同様、企業の「性格」も、そう簡単に変わるものではありません
かなり評価が下がるのは、過去の失敗談を語りたがらないケース
激戦区を才覚でもって生き残っている経営者というのは、一般に高く評価されがちで、株価が割高になることが多い
「残念な仕組みがまかり通っているときに、もう少しまともな仕組みが登場したら、それはいいものだ」というのが私の考えです
成長が見込める分野に、きちんと投資しているかどうか
勝負事では「割り切る」ことが重要
個人投資家が株式投資で勝つには、株式市場がボロボロになったときに買い、そのまま気絶したようにそのことを忘れてしまうのが、「王道」です。これを私は「気絶投資法」と読んでいます。
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財務諸表のざっくりした読み方や、これから危ない不動産の条件なども書かれており、いろいろと勉強になりました。
著者が過去に投資して成功した「セリア(2782)」や学習塾「ステップ(9795)」への投資についても書かれていて、著者の投資哲学を感じさせる内容でした。
ぜひ読んでみてください。
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『ずば抜けた結果の投資のプロだけが気づいていること』
苦瓜達郎・著 幻冬舎
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◆目次◆
第1章 株式市場とは何物なのか
第2章 誰にも開陳したことがない私の投資哲学
第3章 「すごい会社」はこうして見つける
第4章 中堅企業はこんなにおもしろい
第5章 「苦瓜式」銘柄・情報整理術
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