【世界の裏にある最強の人脈】
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本日の一冊は、金融エリート人脈を持つ国際金融コンサルタントのサンドラ・ナビディ氏が、世界金融を牛耳る最強人脈(=スーパーハブ)の裏側に迫った一冊。
著者は、戦略的ポジショニングに関するアドバイスを行うコンサルティング会社、ビヨンドグローバルの創業者で、弁護士、キャスターでもある人物。
本書に登場するスーパーハブの一人、経済学者のヌリエル・ルビーニの経済調査会社で調査戦略ディレクターを務めていたこともあり、自身すごい人脈を持っています。
本書には、ヘッジファンドの神的存在であるジョージ・ソロス、元財務長官のロバート・ルービン、500兆円を動かす世界最大の資産運用会社ブラックロックの会長兼CEOローレンス・フィンク、JPモルガン・チェース会長兼CEOのジェイミー・ダイモン、ブラックストーンCEOのスティーブ・シュワルツマン、世界最大のヘッジファンドを率いるレイ・ダリオ、ダボス会議(世界経済フォーラム)の創設者であるクラウス・シュワブなどの例が登場します。
米金融界、ひいては世界を支配する「スーパーハブ」がどんな人物なのか、そこではどんな人脈が築かれているのか、興味深い情報が満載です。
なかでも注目なのは、著者がまとめたネットワークの理論。
既に世に紹介されているものがメインですが、それでも事例と併せて、興味深く読むことができました。
さっそく、気になる内容をチェックして行きましょう。
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お金儲けは、単に欲求に従っているだけのように見られがちですが、それを手放すことで、社会的な立場を高めることができるのです。(ジョージ・ソロスのケース)
ネットワークはすべて拡大しようとする性質を持っています。拡大するネットワークは、正規分布をたどりません。ノードは、すでにつながりをたくさん持っているノードにつながろうとします
ハブは、その高い連結度によって、ネットワークを効率化する一方で、ネットワークを脆弱化させる傾向もあります。ハブが犯した失敗はネットワーク内で次々と連鎖し、システム全体の機能停止を引き起こす場合があります
限られた数のつながりしか持たないノードによって構成されたネットワークのほうが堅牢なのです。つながりが少ないほうが、障害が起こったときにそれがドミノ式に広がりにくいからです
スーパーハブには「ステータス」と「アクセス」があり、それを人に与えることもできる
人のネットワークにおける個人の位置は、その人が持つつながりの量と質によってその価値が決まります
金融ネットワークにおいて、力のある人へのアクセスで得られる非常に価値の高い収穫は、相手がコントロールする“ネットワーク通貨”、つまり「情報」と「金融資本」と「機会」へのアクセスです
金融において最も価値のある通貨は、お金に換えることのできる実用的な情報です
いい評判やイメージを作るのは、誠実さと実績と一貫性
独自の理論や思想を打ち立てたがるのも、知的好奇心の旺盛なスーパーハブに共通する特徴
人のネットワークは、ホモフィリー(同質結合理論)に従って成長します。つまり、自分に似た人に親近感を抱き、好意を持ちやすい
すぐれたネットワーカーは先入観を持ちません
ネットワークには、その形成、拡張、強化のためのプラットフォームが必要
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人生、人脈だけで成功できるわけではありませんが、人脈がなければ飛躍的な進歩は望めない、というのは事実だと思います。
世界のトップ層がどこでどう人脈を作っているのか、どうすれば彼らのような「スーパーハブ」になれるのか、ヒントが満載の一冊です。
ぜひチェックしてみてください。
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『スーパーハブ 世界最強人脈の知られざる裏側』
サンドラ・ナビディ・著 石原薫・訳 TAC出版
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◆目次◆
ヌリエル・ルビーニによる序文
Part1 世界経済を支配するビリオネアの正体
Part2 スーパーハブになる力学
Part3 スーパーハブをつなぐリンク
Part4 マトリックス
Part5 同質化する金融エリートたち
Part6 ネットワークで世界を動かす!
Part7 スーパーハブのプラットフォーム
Part8 世界を動かすスーパーハブ
Part9 スーパーハブであるが故の苦悩
Part10 ジェンダーギャップ
Part11 リンクは切れるのか?
Part12 スーパークラッシュ
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