2016年6月10日

『自分の時間』アーノルド・ベネット・著 vol.4343

【人生の質が上がる本】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4837957641

先日、経沢香保子さんとの対談セミナーで、土井のおすすめ本として、セネカの名著『生の短さについて』をご紹介しました。

※参考:『生の短さについて』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4003360710

本日ご紹介する一冊は、この『生の短さについて』同様、時間に関する歴史的名著です。

渡部昇一さんが訳・解説を担当し、佐藤優さんが推薦しているということで、ついつい手に取ってしまいますが(笑)、だまされる価値は十分ある本です。

この『自分の時間 1日24時間でどう生きるか』は、20世紀のイギリスを代表する作家、アーノルド・ベネットによる作品で、およそ100年前に出されたもの。

訳者・渡部昇一さんの序文によると、<「時間」について書かれた実用書で、これほど世界中の一流人たちに支持された本はないかもしれない>とのことです。

読んでみて気づくのは、本書は「時間管理の方法」や「時間を有効活用する方法」について書かれた本ではなく、人生の質を上げてくれる本なのだということ。

<朝、目覚める。すると、不思議なことに、あなたの財布にはまっさらな24時間がぎっしりと詰まっている>というメッセージを読んで、じつに満ち足りた気持ちになりました。

人生のすべてを見直したくなる、そんな本です。

さっそく、そのエッセンスを見て行きましょう。

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人生にさらに多くを求めるのは常に、人生をすでに味わっている人たちである

あなたのエンジンを日常の仕事に使う前に(あとではない!)、まずそれ以外の何かに使うのだ

早起きが睡眠不足を招くとは、私には思われない。睡眠というのはある程度は習慣の問題であり、怠惰な生き方のほうにこそ問題があるからだ

時間があれば金は稼げるが、金があっても時間は買えない

「時間が与えられている」ということは、実のところ毎日奇跡が起こっているようなものであり、よく考えてみれば、まったく驚くべきことなのである

朝、目覚める。すると、不思議なことに、あなたの財布にはまっさらな24時間がぎっしりと詰まっている

誰もあなたから時間を取り上げることはできないし、盗むこともできない

明日の時間を、今、浪費することもできない。なぜなら、それは「明日のあなたのためにとっておかれている」からだ

人々がとりつかれている時間に対する思いを分析してみると、それは主に焦り、期待、願望、欲求のようなものであることがわかる。これが原因で人々は絶えず不快な思いをしているのだ。というのは、そのおかげで、せっかくの楽しみも興ざめになってしまうからである

「職業としての仕事以外に何かをやりたい」という欲求は、ある程度、精神的に成熟した人たちに共通する。この欲求を満たすべく努力しないと、「何かを始めたいのに始めていない」という焦りの感情が生じ、いつまでたっても心の平安が得られない

失敗者の多くは、あまりに多くのことを企てすぎて失敗したのだ

充実した完全な1日を送りたいと思ったら、頭の中で、1日の中にもうひとつ別の1日を設けるようにしなければならない

自分の行動が自分の生活信条と一致していない人生というのは、無意味な人生だ

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本書を読み終えた後、自分は何と有意義な時間の使い方をしているのかと、幸福な気持ちになりました。

そして、自分の人生にはもっともっと可能性があることにも気づかされました。

時間を意識することで、「焦らせる」本は山ほどありますが、本書ほど読者を満ち足りた気持ちにしてくれる本も珍しいと思います。

ぜひ、だまされたと思って読んでみてください。

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『自分の時間』アーノルド・ベネット・著 三笠書房
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4837957641

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◆目次◆

訳者序文
まえがき
第1章 この考え方が1日1日に奇跡をもたらす
第2章 もっと知的好奇心に満ちた生活をつくろう!
第3章 1日24時間の枠を最大限に生かすには?
第4章 自分の精神・肉体を養うための「内なる1日」
第5章 週3回の夜90分が、あなたの心を豊かにする
第6章 「情熱と活気に満ちた1週間」をつくる秘訣
第7章 思考を集中するひとときをもつ
第8章 「内省的な気分」を大切にする
第9章 「知的エネルギー」はどうやって生まれてくるのか
第10章 「原因と結果の法則」を頭に入れる
第11章 読書好きなあなたへ──人生に大きな「利息」を生むアドバイス
第12章 財布にはまっさらな24時間がぎっしりと詰まっている
訳者解説

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