【生成AIで変わる仕事・キャリアの常識】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344042409
本日ご紹介する一冊は、生成AIが普及した時代に、個人の仕事・キャリアがどう変わるか、努力のあり方がどう変わるかを述べた、興味深い論考。
著者は、マッキンゼー、Googleなどでキャリアを積み、人工知能を専門とする尾原和啓さん(代表作:『プロセスエコノミー』)と、武蔵野大学アントレプレナーシップ学部学部長で、ベストセラー『1分で話せ』の著者、伊藤羊一さんです。
『プロセスエコノミー』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344038339
『1分で話せ』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4797395230
著者らは、ChatGPTの登場によって起こったのは、「努力革命」であると喝破し、このゲームチェンジの概要を述べていきます。
・「80点」が合格ラインでなくスタート地点になる
・あらゆる物事は個別化していく
・正解主義から修正主義へ
そして、これまで専門家の専売特許と思われていたあらゆるスキルについて、生成AIが再現可能になる現実を述べています。
・「頭の良さ」はコピーできる
・「経験」はコピーできる
・「センス」はコピーできる
では、生成AIを用いて、われわれはどのような努力をすればいいのか。何が付加価値になるのか。
著者は、そのための生成AIの使い方、人間だけが創造できる付加価値について述べていきます。
ChatGPTを使いこなすための「前提」と「制約条件」の設定方法については、ぜひ読んでおくといいと思います。
さっそく、気になるポイントを赤ペンチェックしてみましょう。
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ChatGPTがビジネスにもたらした変化
・「『80点』が合格ラインでなくスタート地点になる」
・「あらゆる物事は個別化していく」
・「正解主義から修正主義へ」
これからChatGPTが「あたりまえ価値」までやってくれるようになると、僕たちはみんな「ワクワク価値」という土俵で勝負することになります
ChatGPTを先生にすれば、教科の内容でわからないところがあっても、「ちょっと難しいから、小学校2年生でもわかるように説明してください」と尋ねれば、何度でもわかるまで説明してくれます
これまで僕たちは、階段の幅に自分を合わせなければなりませんでした。でもChatGPTを使えば、自分に合わせて階段の幅を変えられるようになります
こんな力を持っている人は、修正主義の社会で活躍のチャンスが広がります。
「これ好き!」「面白い」を発信できる人
「だってやりたいんだもん」と言い切れる人
「ざっくり→じっくり」ChatGPTで壁打ちする5つのステップ
1 まずはざっくり
2 問題を小分けにする
3 打ち手を考える
4 絞り込む
5 じっくり質問を繰り返す
ChatGPTは、正解を検索するツールではなく、対話(チャット)しながら新しいものを一緒につくっていく「共創」のツールです
最初に「ざっくり」聞くと、ChatGPTはなるべく多くの人に当てはまりそうな「ざっくり」した回答を返してきます。そこに前提と制約条件を追加していくと、より望ましい回答に近づいていきます
制約条件の例 ※一部紹介
・回答数を設定する
・文字数を設定する
・用途を設定する
そもそも「頭の良さ」とはなんでしょうか。いろいろな要素がありますが、シンプルにいうと「引き出しの多さ(知識量)」と「つなげる力(=推論力)」ではないかと思います
叩き台を速くたくさんつくれることのメリットは、多方面からアイデアがもらえるということ
AIが最後まで持てないのは「飛ぶ力」
(論理的思考力や合理性によって導き出された答えから「飛ぶ力」)
「ないものを埋める」から「ほしいものをつくる」へ
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これからの個人の生き方やキャリアに示唆を与える、有用な本だと思いました。
ちらっとではありますが、生成AIの活用法についても触れており、こちらも良いヒントになると思います。
個人的には、ChatGPTに質問する際の「前提」と「制約条件」の設定方法が勉強になりました。
ぜひ、読んでみてください。
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『努力革命』尾原和啓、伊藤羊一・著 幻冬舎
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◆目次◆
はじめに いま、努力革命が起きている!
序 章 ChatGPTがもたらした3つのゲームチェンジ
第1章 ChatGPTで壁打ちする
第2章 「頭の良さ」はコピーできる
第3章 「経験」はコピーできる
第4章 「センス」はコピーできる
第5章 ChatGPT時代の学び方
第6章 それでもコピーできないものがある
第7章 「やるべき」でなく「やりたい」を起点に
第8章 普通の人だってこんなに高くまで行ける
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