【なぜ今、グミが売れているのか?】
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みなさんは今、若い世代を中心に「グミ」が売れているのをご存知でしょうか?
入手困難で話題となったUHA味覚糖の「忍者めし 鉄の鎧」をはじめ、バラエティ豊かな商品が企画されており、ダイエットや集中力アップなど、さまざまな理由で売れています。
じつはグミ市場は、2022年の数字で前年比23%増。かつてはチューインガムに大きく水をあけられていましたが、2021年には、なんと縮小したチューインガム市場を逆転することに成功しています。(2021年はグミが635億円、チューインガムが593億円)
本日ご紹介する一冊は、この注目のグミ市場を、『日経MJ』『日本経済新聞』のデスクを歴任した著者、白鳥和生さんが解説した一冊。
人口が縮小する日本で、なぜグミが成長しているのか、トップ企業各社はどんな取り組みをしているのか、知られざるグミ市場の詳細と今がわかる内容です。
「関東のコンビニエンスストアにおけるグミ売上ランキング」
「全国のスーパーマーケットにおけるグミ売上ランキング」
「全国のコンビニエンスストアにおけるメーカー別シェア」
「全国のスーパーマーケットにおけるメーカー別シェア」
など、各種データも紹介されていて、明日からお菓子売り場の見方が変わること、間違いなしです。
タイトルに『グミがわかればヒットの法則がわかる』とありますが、まさに今ヒットする商品の条件がわかる、興味深いマーケティング書です。
消費者がグミを買う合理的理由、情緒的理由がわかれば、ヒット商品開発のヒントが得られると思います。
さっそく、気になるポイントを赤ペンチェックしてみましょう。
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■グミの5つの要素
(1)「幸せ感」につながる小腹満たし・気分転換
(2)「コスパやタイパ」につながる代替ニーズを満たす
(3)「楽しさ」につながるバラエティーの豊かさ
(4)「期待感」が高まる相次ぐ新商品の登場
(5)「つながっていることを実感」できるコミュニケーションツール
ハリボーとは、自身の名前「ハンス・リーゲル(Hans Riegel)」と地名の「ボン(Bonn)」に由来する。メーカーとしてのハリボー社は、ネスレなどの食品メーカーの傘下に入ることなく、独立経営を貫き、株式を上場しないファミリービジネスの形態をとる
2023年は、菓子業界にとってエポックメイキングな年になった。明治が2023年3月にガム市場からの撤退を表明したからだ
「ゴミ」が出ず環境にやさしいグミ
コロナ禍の外出自粛、マスク着用によって、ガムやタブレットが担ってきた「口臭防止」という需要が減り、「口寂しさ」を紛らわす需要がグミに流れてきた
在宅で仕事をしたり、家にいる時間が増えたりしてくると、小腹満たしにお菓子を食べるときに、チョコレートとかクッキーとかカロリーの高いイメージのものよりも、グミの方がまだヘルシーなイメージがあり、選ばれるようになった
調査会社インテージの市場規模データによると、販路別では、コンビニエンスストアが350億円(2021年比23.7%増)で最大のグミの販売チャネル。これに食品スーパーが291億円(同20.3%増)、ドラッグストアが119億円(同24.8%増)で続く
商品別の売れ行きはどうなのか。日経POS情報の、2022年9月~2023年8月の販売ランキングによると、関東のコンビニエンスストアでは、カバヤ食品の「タフグミ」がトップで、明治の「コーラアップ」、ハリボー「ゴールドベア」、ノーベル製菓「男梅グミ」、カンロ「ピュレグミ グレープ」が追う格好だ
ソフトなグミは「リラックス」、中程度のグミは「やる気が出る」、ハードになるほど「覚醒感」
特に30~44歳の購入金額が高く、2017年と2023年で伸び率を比較すると35.0%、39.9%で、全体の伸び(24.9%)を大幅に上回っている
コンセプトはアイデアとベネフィットの総和
「驚き・感動」「納得感」があれば「伝えたくなる」
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先日、Xで「ほっそい可愛い子ってグミ好きじゃない?」というツイートが1600万インプレッションとバズっていましたが、どうやらこれは確かなトレンドのようです。
乗り遅れている方は、ぜひ本書とお菓子売り場をチェックしましょう。
おすすめの一冊です。
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『グミがわかればヒットの法則がわかる』白鳥和生・著 プレジデント社
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<Kindleで購入する>
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◆目次◆
はじめに
第1章 グミの歴史と人気
第2章 消費者の声から読み取る「グミ」とは
第3章 メーカー各社の戦略
第4章 企業と生活者による「共創」
おわりに
参考文献
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