【コロナ後の不動産はどう変わる?】
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本日ご紹介する一冊は、コロナ後の不動産マーケットを、プロが予測した一冊。
著者は、早い時期に、<最も影響を被るのは将来的にはオフィスになるのではないか>と警鐘を鳴らし、批判された人物ですが、どうやら現状は著者の予測通りになっているようです。
本書に示された都心オフィスの空室率のデータによると、東京のビジネス地区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区)の主要オフィスビルの空室率は、2021年6月時点で6.19%。一年前の空室率が1.97%ですから、わずか1年で4.22%も増加しています。
しかも、大規模オフィスビルに居を構える大企業の建物定期賃貸借契約は通常、3~5年で結ばれているそうですから、契約満了になると、面積縮小や解約が増えて、とんでもない事態になりそうです。
加えて本書では、タワーマンションの明るくない未来とその理由、今後需要が増える戸建賃貸などのトレンドについても言及しています。
不動産投資家はもちろん、これからの住まい方、働き方、住宅購入を考える上で、じつに勉強になる一冊です。
二世帯住宅がダメな理由や、ニュータウンの中古を買ってはいけない理由など、歯に衣着せずに書かれており、購入検討者は、ぜひ読んでおきたいところ。
後半には、都心に住むならここ、東京郊外ならここ、といったように、住むべき街のアドバイスも載っています。
さっそく本文のなかから、気になったところを赤ペンチェックして行きましょう。
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何とこの10年間に供給されたマンション戸数39万9000戸のうち、タワマンは8万1000戸。20%がタワマンです。通常、売り出されている商品の2割を占めているものを希少品とは言いません
2022年からこの団塊世代が75歳の後期高齢者に仲間入りし、2024年末には全員が後期高齢者となります。首都圏には団塊世代のおよそ4分の1が住んでいるといわれます。この世代の相続が本格化する頃には、不動産マーケットには大量の売り圧力がかかる可能性が高い
世田谷区の瀟洒な戸建て住宅が驚くような安さでマーケットに出回る時は、もうそこまで来ている
新築にこだわることは時代遅れ
マンションで快適に暮らすなら、絶対に都心賃貸
タワマンは短期で売り抜けろ
これからは、タワマンのような大型マンションへの投資はあまりおすすめできません。私なら多少古くても、住居面積が狭くても、ブランド立地にある総戸数、数十戸程度の中古マンションを買います。値崩れする可能性が小さいからです
定借マンションを買ってはいけない
換金しやすいのは大規模の有名マンションと考えがちですが、立地の良い中規模くらいのマンションがよいです。中規模とは50戸から100戸程度です。20戸から30戸程度のマンションだと、どうしても経年で管理費や修繕積立金が割高になります
2020年7月以降、東京都では毎月人口の社会減、つまり転入者より転出者が多い状態が2021年2月まで8カ月連続で続いた
業者の手によるリニューアル済みの物件はあまりおすすめできません。不具合のあるところを隠蔽されているリスクがあるからです
二世帯住宅を買ってはいけない、作ってもいけない
土地代が高いところでわざわざ家を持つことはない、借家で十分で、少しお金が貯まったら、老後に住む家を買う、こんな考え方はこれからの日本でもあり得るのではないでしょうか
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本書を読むと、コロナ禍によって、不動産の常識が大きく変わってしまったことがよくわかります。
これから家を買う人、投資する人は、ぜひ、読んでみてください。
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『ここまで変わる!家の買い方街の選び方』
牧野知弘・著 祥伝社
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◆目次◆
第1章 コロナ禍は、家のあり方をどう変えたのか
第2章 時代とともに変容してきた「家選び」の基準
第3章 令和時代の新・マンションの買い方、選び方
第4章 令和時代の新・戸建て住宅の買い方、選び方
第5章 これからの世の中で家は資産となるか
第6章 住む場所にこだわる~おすすめの街選び
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