【観光ビジネス再生の条件。】
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「21世紀最大の産業」と言われる観光ビジネス。
各国が乗り出し、一時はインバウンドで活況を呈しましたが、新型コロナウイルスの影響で、いまや最も不況が深刻化している産業となってしまいました。
本日ご紹介する一冊は、そんな観光ビジネスの未来に、明るい可能性を感じさせてくれる、注目の一冊。
著者は、国内最大級の観光総合情報サイト「やまとごころ.jp」の運営を手掛ける、株式会社やまとごころ代表取締役の村山慶輔さんです。
「サステナブルな地域をつくる28のキーワード」ということで、サステナブル・ツーリズムやリジェネラティブ・トラベル、地域教育とシビックプライド、マイクロモビリティ、観光型MaaS、バーチャルツーリズム、アドベンチャー・ツーリズム、ロングステイヤー/ワーケーションなど、これからの観光ビジネスの新トレンドとなるキーワードと、その最先端事例を紹介しています。
地方創生や、その他ビジネスのヒントにもなるアイデアがいくつも紹介されており、これは貴重な情報源です。
これから観光や飲食、地方の切り口で起業したい人にも、おすすめの内容だと思います。
さっそく、本文の中から気になった部分を赤ペンチェックして行きましょう。
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プラヤ・ビバは、壮大なメキシコの生態系の恵みを享受できる、ツリーハウスなど12のエコラグジュアリーな部屋を有するブティックリゾートだ。(中略)地元コミュニティのリーダー的存在となって有機農業システムの構築や廃棄物削減プログラムなどを実行することで、土地と地元住民の両方に恩恵をもたらし、さらに宿泊料に加算される2%のフィーが地域社会の発展にも使われている
その旅行によって、「どれだけの二酸化炭素が排出されるのか」ということにまで思いを巡らせる人が人が増えてくる
世界的な流れでいえば、マイクロモビリティは電動キックボード、電動自転車、電動バイクが主役の座についている。いずれもシェアリングエコノミーの流れをくんだものであるが、なかでも電動キックボードは、主に米国のスタートアップ企業LIMEとBIRDが創出した市場で、欧米の都市圏を中心に広がってきている
中国のライブコマースの市場規模は2019年に約6兆~7兆円といわれ、2020年に約13兆~14兆円にまで成長すると予想されている。同国では、ライブコマースを教える専門学校が人気を博し、現場の販売スタッフにそのノウハウを学ばせている商業施設もある
自治体を挙げて“グルテンフリー観光”に力を入れる海外の事例もある。スペインのアストゥリアス州で最も古い村カンガス・デル・ナルセアでは、2019年の観光客数が54%増加した。その多くがグルテンフリー料理を楽しむために訪れる旅行者で、夏季や連休は特に人気が高いようだ
日本におけるアドベンチャー・ツーリズムのホットトピックは、なんといっても体験型観光の世界会議「アドベンチャー・トラベル・ワールド・サミット」が、2021年9月に北海道で開催されることだ
高付加価値化を実現するための切り口について検討していきたい。カギとなるのは主に「ストーリー」「本物」「限定感・特別感」「デザイン」「品揃え」「箔をつける」「寄付・地域還元」の7つである
ニューマーケットにおける最大の注目国についても触れたい。それは、2016年より既に日本のビジットジャパン重点市場にもなっているインドである。同国からの国際観光客数は、2000年には442万人であったが、2018年には約6倍の2630万人に膨れ上がっているという
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観光ビジネスの新しいトレンド、テクノロジー、さらにはそれらを主導する団体、企業、個人、注目の地域までが実名入りで網羅された、興味深い内容です。
これからのビジネスチャンスと思しきマイナー情報もたくさん入っており、お金になりそうな話がてんこ盛りです。
観光ビジネスの関係者はもちろん、地方創生がらみのビジネスで勝負したい人にも、おすすめの一冊です。
ぜひ読んでみてください。
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『観光再生』村山慶輔・著 プレジデント社
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◆目次◆
第1章 観光再生に欠かせない「サステナブル」という視点
第2章 「新技術」でネクスト・ステップへ進む
第3章 観光の新たな「トレンド」を捉え、対応する
第4章 「新戦略」で未来のニーズを先取りする
第5章 地域を支える「人」を育てる/呼び込む
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