【うどん業界トップの秘密】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4396616619
本日ご紹介する一冊は、年商900億円、国内外に1000店舗、うどん業界でダントツ1位の「丸亀製麺」の経営の秘密を、経営元であるトリドールホールディングスの経営企画本部、社長秘書、IR担当の小野正誉さんがまとめた一冊。
もともと外食業界出身、創業者でトップの粟田貫也社長の秘書を2014年から務めているという著者だけに、客観的な分析が光ります。
うどん業界には、300店舗の壁があるようで、かつて人気を博した山田うどんや杵屋はおおむね300店舗以内、現在2位のはなまるうどんも約480店舗。
じつは、丸亀製麺は、うどん業界の圧倒的なガリバー企業なのです。
この「壁」をやすやすと超えて行った経営の秘訣とは何なのか、本書には商品開発からマーケティング、店舗開発、マネジメントまであらゆる視点から分析が試みられています。
手間隙かけて作るクオリティ、顧客志向の考え方、若者の活用、中高年の活用、意外性を重視する経営…。
さすがIR担当。
あまりにも魅力的な企業に見えてきて、思わずうどんが食べたくなってしまいました。
(ご丁寧に、「釜揚げうどん(並)」の試食券までオビについています ※2020年8月31日まで有効)
さっそく、内容のポイントをチェックして行きましょう!
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奇をてらったことをするとマネされる
大衆性、普遍性、小商圏対応といった王道の中で、差別化を図る道筋を見つけるのが、長く売れ続ける秘訣
丸亀製麺は、1号店からオープンキッチンでライブ感をつくりだしています
安易な値下げはリスクが高いのですが、月に一度、看板メニューを割引する方法はいい宣伝効果を生んでいます
「他社が面倒だと思ってやらないこと」「他社が捨てた方法」を拾い上げて実践
丸亀製麺では、パートナーさんたちの体温を毎日チェックしています。お店に体温計が置いてあり、出社したらまず体温を測ることになっています。もし平熱より体温が高かったら、保菌している可能性もあるのでお店には出られません。その体温をiPadに入力して、管理しています
「らしくない」ワイキキ店が世界最高の売上に
ハワイは暑いから、ざるうどんのような冷たいメニューが圧倒的に売れるだろうと思っていたら、人気があるのは温かいうどんでした。1位は「肉うどん」、2位は「カレーうどん」で日本にもある温かいメニューです。3位の「ガーリックチキン サラダうどん」はワイキキ店オリジナルの冷たいうどんで、たっぷりのサラダとにんにくを効かせた唐揚げがうどんに載っています。天ぷらは日本以上に大人気で、天ぷらだけを頼むお客様もいらっしゃいます。天ぷらは高級店でしか味わえないと思われている中、非常にリーズナブルな価格で提供しているため抜群の人気を誇っています
手を挙げた人にチャンスを与える
リーダーは孤独でも、一緒に働く仲間を孤独にしてはいけない
海外進出を決めたら、とにかくまず3店舗オープン
海外では既に述べた通り判断の基準が異なります。何が求められているかという基準で判断する。その柔軟性こそが正しい道を切り拓いていける秘訣
内食、中食、外食がボーダレスに戦う時代
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いろいろと学びになりましたが、大衆性、普遍性、小商圏対応といった王道の中で差別化を図る、という「長く売れ続ける秘訣」は、あらゆるビジネスに通じるものがあると思いました。
IR担当が書いているので、当然宣伝目的なわけですが、まったくいやらしさを感じない上、思わずファンになりました。
外食産業の方はもちろん、商品開発、マーケティング、マネジメント分野でヒントが欲しい人には、役立つ一冊だと思います。
ぜひ読んでみてください。
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『丸亀製麺はなぜNo.1になれたのか?』小野正誉・著 祥伝社
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◆目次◆
序 章 丸亀製麺はなぜナンバー1ブランドになれたのか?
第1章 丸亀製麺はなぜセントラルキッチンをつくらないのか
第2章 丸亀製麺はなぜ値下げ競争に巻き込まれないのか
第3章 国内No.1の羽田空港店はなぜ「歩数」に注目したのか
第4章 なぜ若手社員にいきなり大きな仕事を任せるのか
第5章 なぜ1週間のアメリカ視察で40食以上食べたのか
第6章 丸亀製麺はなぜ海外で日本の味にこだわらないのか
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