【Googleベンチャーズの最速仕事術とは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/447806699X
本日ご紹介する一冊は、Googleが有望なスタートアップに投資するために立ち上げたGV(グーグル・ベンチャーズ)のメンバーが、FacebookやAirbnb、マッキンゼーも採用しているという最速仕事術「SPRINT」を紹介した、注目の一冊。
「SPRINT」は、平日、月曜日から金曜日のたった5日間で重要な問題に答えを出す手法で、本書の構成も、MONDAYからFRIDAYまで、順を追ってプロセスが紹介されるという流れになっています。
本書39ページにまとめられている、「SPRINT」の大まかな流れを紹介しましょう。
月曜日に問題を洗い出して、どの重要部分に照準を合わせるかを決める
火曜日に多くのソリューションを紙にスケッチする
水曜日に最高のソリューションを選ぶという困難な決定を下し、アイデアを検証可能な仮説のかたちに変える
木曜日にリアルなプロトタイプを完成させる
金曜日に、本物の生身の人間でそれをテストする
本書には、このプロセスに従って進められたホテルのロボットプロジェクト、ブルーボトルコーヒーのオンラインストア立ち上げ、臨床試験に参加する患者を増やすプロジェクトなどが紹介されています。
読者は、著者らが行った実際の議論を追体験することによって、「SPRINT」実践をするイメージが掴めるでしょう。
一連の流れを掴まないと理解できないので、きちんと読み込んでいただきたいですが、ここではポイントとなる部分をかいつまんでご紹介しましょう。
———————————————–
僕らはどの瞬間に力を注ぐべきだろう? スプリントはたった5日間だから、具体的な瞬間をピンポイントで絞り込まなくてはならない。スティーブは「お届けの瞬間」を選んだ。これをきっちりやれば、ゲストを喜ばせることができる
チームがターゲットに選んだ顧客は、初めてブルーボトルのコーヒー豆を購入する「新規顧客」だ。ジェームズがスプリントのターゲットをそう決めた理由は、それがとても手ごわい課題だからだ。ブルーボトルのカフェを訪れてコーヒーを味わったことはおろか、ブルーボトルの名さえ聞いたことのない人たちにも信頼され、すばらしい体験を提供するサイトを構築できれば、どんなタイプの顧客にも喜んでもらえるはずだ
チームの人数は「7人以下」にする
◆メンバー選びの参考
決定者 財務の専門家 マーケティングの専門家 カスタマー業務
の専門家 技術/ロジスティクスの専門家 デザインの専門家
「追加の専門家」は月曜日に参加してもらう
「5日間連続」でスケジュールを確保する
「スプリントクエスチョン」を書き出す
例)「ロボットは支障なくお届けができるだろうか?」
「ゲストはロボットに困惑するだろうか?」
あなたのマップも単純にしよう。詳細やニュアンスを逐一とらえる必要はない。開始から完了まで、このケースでいえば、がんと診断されてから試験に参加するまでの患者の動線上にある主なステップが含まれていればいい
グループが騒がしくブレーンストーミングをするより、各自が個別に問題にとりくんだほうがよりよい結果が得られる
◆クレイジー8
まずA4の用紙を3回、半分折りにして、8つのスペースに分ける。それからタイマーを60秒にセットし、「スタート」ボタンを押したらスケッチを始めよう。1つのスペースを60秒間で埋め、8分間で合計8つのミニスケッチを描く。すばやく大ざっぱに描いていく
問題の85%が、たった5人のインタビューで発見されていた
3人以上の顧客に見られるパターンを探すこと。2人がとくに強い反応を示した場合もメモにとる
———————————————–
ビジネスでカギを握るのは、「たった1つの重要課題」。
この「SPRINT」は、その重要課題に的を絞り、5日間でやり遂げるという、画期的プロセスです。
重要なものもそうでないものもごちゃ混ぜにして効率化する、という非効率なやり方を改め、「効果的な」一手に絞り込む、まさにスタートアップあるいは新規事業にピッタリの仕事の進め方です。
ぜひ読んでみてください。
———————————————–
『SPRINT最速仕事術』ジェイク・ナップ、ジョン・ゼラツキー、
ブレイデン・コウィッツ・著 ダイヤモンド社
<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/447806699X/
<楽天ブックスで購入する>
http://bit.ly/2oxaDOx
———————————————–
◆目次◆
第1章 「課題」を見抜く
第2章 「オーシャンズ7」を決める
第3章 「時間」と「場所」を確保する
MONDAY 目標を固める
第4章 「終わり」から始める
第5章 「マップ」をつくる
第6章 「専門家」に聞こう
第7章 「ターゲット」を決める
TUESDAY 思考を発散させる
第8章 「組み替え」と「改良」に徹する
第9章 「スケッチ」する
WEDNESDAY ベストを決める
第10章 「決定」する
第11章 「ガチンコ対決」をする
第12章 「ストーリー」を固める
THURSDAY 幻想をつくる
第13章 「フェイク」する
第14章 「プロトタイプ」をつくる
FRIDAY テストをする
第15章 「現実」を知る
第16章 「インタビュー」をする
第17章 「学習」する
この書評に関連度が高い書評
この書籍に関するTwitterでのコメント
同じカテゴリーで売れている書籍(Amazon.co.jp)
お知らせはまだありません。