【好調企業の共通点はコレ】
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本日ご紹介する一冊は、ベストセラー『「超」入門 失敗の本質』の著者であり、戦史・戦略の専門家、鈴木博毅さんによる注目の一冊。
※参考:『「超」入門 失敗の本質』
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今回は、著者が今好調な「8つの企業」のトップにインタビューし、その戦略・施策の共通項を探ろうというもの。
インタビューの対象となった企業は、食料、化粧品、バイオ燃料へと事業領域を広げているユーグレナ、アルバイト情報をWebで配信し続けているディップ、成果報酬型広告で右肩上がりの成長を続けるファンコミュニケーションズ、産業用ワイヤーから医療機器に転じて大成功した朝日インテック、ネット不動産情報のLIFULL、中小企業のM&Aを推進する日本M&Aセンター、電子書籍のイーブックイニシアティブジャパン、IoTの有望企業オプティムの計8社。
業界も商品・サービスもバラバラなこれら8社に、著者は、共通の戦略を見出しています。
それは、ズバリ「業態変革」。
著者によれば、この業態変革は2つに分類されるようです。
(1)新業態を打ち出す
⇒新しい売り方によって、同じ業種内で新たなお客様を引き寄せること
(2)業態を変更する
⇒これまでの売り方を、新しい業界向けに実施すること
ベストセラーとなった『「超」入門 失敗の本質』が、「指標」というひと言で戦略の本質を言い当てたように、今回も「業態変革」のひと言に絞り、成功企業の戦略の本質を解説しています。
さっそく、ポイントを見て行きましょう。
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成長を継続できる企業と、停滞に苦しむ企業とは、努力の質や目指している方向性そのものが違う
成長には、昨年の売上高よりさらに多い集客ができる基本構造が必要
伊藤忠商事から出資を仰ぐことができたことは、もう一つの重要な転換をユーグレナ社にもたらしました。「ミドリムシのバイオ燃料への活用」という新たなテーマです
「微生物を上手に使う発酵の技術によって、同じ食べ物でも栄養価が高くなり、人が健康になるということを、世界の人に知っていただきたい」(ユーグレナ 出雲社長)
新しい事業への参入時期について、冨田社長は自分がクライアントの前に出て、売れると思うタイミングだと語ります。「この商品は、いまなら自分で売れるだろうか?」と考えるのです
A8.netをはじめとする同社のサービスは、基本的にストック型ビジネスであり、売上を増やしたい企業・個人事業者と、メディア会員、そして商品を購入する消費者にとって、必要不可欠な存在になっています
「年を追うごとにその数が増え、利用者が増えていくモデルなので、業績が安定して向上しています」
(ファンコミュニケーションズ 柳澤社長)
既存の製品を高性能にしても、顧客が入れ替わるだけで大きな成長力にはつながりにくい
「製品の性能」ではなく「新業態を打ち立てる」ことに企業努力を注ぎ込むこと
◆朝日インテックの業態変革の3つのステップ
(1)オリンパス社の依頼による内視鏡の駆動用ワイヤー製造
(同じ産業用ワイヤーでも新用途)
(2)カテーテル・ガイドワイヤーという医療機器への参入
(別業界への参入「業態変更」)
(3)医療用機器の中で、幹部領域を広げていく
(同一業界で「新業態を打ち出す」)
これまでは「売り切り」でしか販売できなかった製品が、使用量・状態をIoTでモニタリングすることで、従量課金で販売できる。消費者側も、使った分だけ支払えばいい。従量課金の適用は、どんどん拡大していくと菅谷社長は予測しています
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いずれの企業のケースも、鮮やかな業態変革の結果、「顧客を創造」したのであり、やはりドラッカーの遺言は正しかったということなのでしょう。
おそらくほとんどの企業が何らかの行き詰まりを感じているのは、「業界」や「業態」に固執しているから。
本書を読めば、停滞した会社のムードも一気に明るくなり、「次の一手」が見えると思います。
ぜひ読んでみてください。
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『好調を続ける企業の経営者はいま、何を考えているのか?』
鈴木博毅・著 秀和システム
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◆目次◆
Prologue 成長を続けるために一番大切なこと
File01 株式会社 ユーグレナ 代表取締役社長 出雲充氏
File02 ディップ 株式会社 代表取締役社長兼CEO 冨田英揮氏
File03 株式会社 ファンコミュニケーションズ 代表取締役社長 柳澤安慶氏
File04 朝日インテック 株式会社 代表取締役社長 宮田昌彦氏
File05 株式会社 LIFULL 代表取締役社長 井上高志氏
File06 株式会社 日本M&Aセンター 代表取締役社長 三宅卓氏
File07 株式会社 イーブックイニシアティブジャパン 代表取締役社長 小出斉氏
File08 株式会社 オプティム 代表取締役社長 菅谷俊二氏
Epilogue 未来を切り拓くための8つの原則
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