【東京で今後、価値が上がるのは?】
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先日、サンフランシスコを訪れた際、現地で活躍中の日本人の方々にお会いしました。
そこで話題に上ったのが、最近IT企業がどんどんシリコンバレーからサンフランシスコに移ってきている、という話。
都市にいれば、いろんな企業の人材と会うことが容易になる、というのがその理由だそうです。
ちなみに、シリコンバレーのITベンチャー投資では、「オフィスから車で20分以内の企業にしか投資しない」という「20分ルール」というのが存在しているらしいですね。
確かに、アイデア勝負のビジネスの場合、人間が直接会って議論するのは、ビジネス成功の必須条件です。
また、以前ご紹介した『年収は「住むところ」で決まる』にもありましたが、今は都市間の収入の格差が広がる時代でもあります。
※参考:『年収は「住むところ」で決まる』
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これらを総合すると、大都市への人口流入が促されるのは必至。
となると、都市のどこが注目されるのか、どこの地価が上がるのかが知りたくなりますよね。
そこで本日ご紹介するのが、フリーライター速水健朗氏が書いた、『東京どこに住む?』。
さまざまな学者の書籍や、不動産関連企業のリサーチ結果、著者の独自取材などから、これから都市がどうなるのか、都市生活者は何を求めるようになるのか、どこの街が伸びるのかを論じています。
さっそく、気になったポイントをチェックしてみましょう。
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皇居から新宿駅は真西にほぼ5キロという距離である。世界的な大都市の標準としてニューヨークのマンハッタンやパリといった都市を見てみると、これらの街は、ほぼ中心から5キロが都市圏内となっており、その内側に住居や商業施設が集積している
西が「新中間階級」が住む郊外の住宅地、東が「労働者階級」が住む下町という大まかな社会階層の違いが、東京の「西高東低」の原点だった
東京の23区内だけで見た場合、人口増加率(平成27年1月現在の「東京都の人口<推計>」)が高いのは、千代田区(5.1パーセント)、中央区(3.9パーセント)、港区(2.4パーセント)の3区
「閑静な住宅街」が住む場所の価値として大きな影響力を持った時代は、すでに終わりつつあるのかもしれない
2012年版である『新東京いい店やれる店』にある重要な指摘がある。同書によると、震災後の東京で起きた飲食店の変化の1つは「都心に勤める会社員が、災害時の帰宅の困難さを知ってしまったため、仕事帰りに外食する際、都心からいち早く離れ、自宅に近い店を利用するようになった」という
「古いコミュニティーがあり、昔からの居酒屋がたくさんあるなかに、若い人が経営するカフェやビストロができる。そんな多様性がある街がいい街です。東京の中心に近い場所にこそ、そういった街はたくさんあります。実は、そういう街を好むのは若い世代。シェアハウスなどの文化に親しんだ若い世代ほど、街に根付いた暮らしの価値を理解しています。流動性が高い世代こそ、都市にコミュニティーを求めているのです」(HOME’S総研所長 島原万丈氏)
この20年で仕送りの平均額も減っている。ピーク時の1996年は、仕送りの平均は、10万2240円。それが、昨今では7万140円(20
14年)まで目減り(全国大学生活協同組合連合会の調査結果)した
都心への人口集中が進む昨今は、郊外型ビジネスモデルにとっては逆風の時代になりつつある
人は、知らない人がすぐ近くにたくさん暮らしているという生活を得るために、対価としての高い家賃を支払っているのである
優秀な人が都市に集まるからではなく、都市に住むと人は「頭が良くなる」から生産性が高くなる(経済学者ティム・ハーフォード氏)
36年前に比べて、東京の人口は増加している。1980年1月の時点での東京の人口は約1163万人だったが、2016年3月には約1354万人にまで増えている
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アマゾンのカスタマーレビューでも指摘されている通り、もし不動産を購入するなら、以前ご紹介した『首都水没』なども読んだ上で検討した方が無難かもしれません。
※参考:『首都水没』
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ただ、現在の都市生活者のトレンド、飲食ビジネス等のトレンド、人気の街を知る上では、勉強になる本だと思います。
ぜひチェックしてみてください。
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『東京どこに住む?』速水健朗・著 朝日新聞出版
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◆目次◆
第1章 東京の住むところは西側郊外から中心部へ
第2章 食と住が近接している
第3章 東京住民のそれぞれの引っ越し理由
第4章 なぜ東京一極集中は進むのか
第5章 人はなぜ都市に住むのか
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