【売れる販売員はここが違う】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761271000
以前やっていた「バイヤー」という仕事。一般の方にはあまりなじみのない職業なので、「どんな仕事なんですか?」と聞かれます。
書籍の仕入れをする仕事なのですが、その勤務時間のほとんどは、出版社の営業さんとの情報収集活動と言っていいと思います。
営業マンから良質な情報を仕入れ、購買の参考にしつつ、販売のネタ・切り口とする。これがバイヤーの仕事でした。
日本一売れる書店に務めていたので、日本一営業マンに売り込まれる人でもあったのですが、そこで学んだのが、デキる営業マンとデキない営業マンの違いでした。
ズバリ言って、デキる営業マンは「細かい」。こちらのニーズや趣味嗜好を把握して、「土井さん、これ好きでしょ」と、的確な提案をしてきます。
当時いらっしゃった方で言えば、A出版社のK営業部長、D出版社長のTさん、P研究所のM営業部長、S法令のT営業部長、S出版社のK玉さんあたりがそうでした。(ほかにもたくさん素晴らしい営業マンがいらっしゃいました)
何事もそうですが、デキる人になりたければ、デキる人に学ぶのが一番。そこで販売員の方、マネジャーの方におすすめしたいのが、本日ご紹介する、『売れる販売員の全技術』です。
著者は、生命保険の世界でMDRT(Million Dollar Round Table)に18年連続で登録し、現在、営業マンや販売員にセミナーやコンサルティングを行っている人物。
新卒で入った京都銀行では、前の担当者が粗相をしていたため、いきなり門前払いを経験。めげずに謝罪することで融資先を獲得し、結局、2年4カ月で143社と成約、融資実行累計金額39億円で最年少でトップ成績を収めたそうです。
本書では、販売員が知っておくべき原理原則と、売るための小さなテクニックが計100個紹介されています。
接客を受ける側なら当然感じているけれど、売る側に回ったらつい忘れてしまいがちなことが指摘されており、なるほどと頷く内容です。
さっそく、内容をチェックして行きましょう。
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◆売れる販売員の3つの共通点
1.歓迎ムード
入店してくれる。長居してくれる
2.初々しさ×経験値
「この人から買いたい」と思わせる
3.想像力
商品が欲しくなる。クロージングが決まる
売れる販売員の共通点の1つ目は、お客様を温かく迎える準備ができているという点です
開店直後と閉店間際に入店されたお客様を、「邪魔者あつかい」しないよう気をつけましょう。たとえば、レストランでラストオーダーギリギリに来店されるお客様は、「申し訳なさ」を感じていることがあります。入店していただいたのなら、いつもと変わらない「歓迎ムード」を提供することです
入口でお客様を出迎えるスタッフこそ、経験を積んだベテランを配置すべき
照明は、歓迎ムードの演出だけではなく、店舗においては最重要なアイテムです。照明を見直しただけで売上が伸びた例はいくらでもあります
業種・業態に限らず、歓迎ムードをつくり出そうと思ったら、入口だけ空調を強くするというやり方があります
「ここでしか買えない(場所)」「今しか買えない(時間)」「一つしか買えない(数量)」。これらは、買う気にさせる「三角法」作戦
待っている行列を見せる
希望小売価格、当店通常売価、特別価格を並べて表示する
「お客様はスカート派ですか、パンツ派ですか?」と聞かれると、ダイレクトに「どちらがいいですか?」と尋ねられるよりも表現がソフトになり、聞かれたほうも答えやすくなります
「あれ、このダイヤモンドリングだけ、どうしてこんなに安い値段が付いているのだろう? そうか、去年の為替相場で安く仕入れたものが残っていたのか」このようなつぶやきが宝石店で聞こえてきたとしたら、興味を示すお客様がほとんどだと思います
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営業で使えるさまざまなテクニックが紹介されていますが、なかでも店舗での接客技術が多く紹介されており、重宝します。
開店直後と閉店間際に入店されたお客様を邪魔者あつかいしない、照明や空調で「歓迎ムード」を醸し出す、カップルが来店した時に男性客に椅子を勧めるなどは、意外にできていない店舗が多いのではないでしょうか。
ぜひチェックしていただきたい一冊です。
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『売れる販売員の全技術』井上健哉・著 かんき出版
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761271000
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◆目次◆
第1章 売れる販売員の3つの共通点
第2章 販売以前の心理戦!「欲しい」と思わせる4つのツボ
第3章 もっと売れる販売員になる!すぐに効く7つのテクニック
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