【読ませるだけ。新入社員教育にはこの一冊。】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4827209146

本日の一冊は、企業向けセミナーで有名なＳＭＢＣコンサルティングで、数多くの研修プログラムをプロデュースした著者が、新入社員のための心得と仕事術を説いた一冊。

若い時分にありがちな「お金儲け」に対する偏見を払拭する考え方、無駄をなくすための具体的行動、給料をもらうことの意味、ライバル企業に勝つための戦略思考、職場での人間関係術など、上司から見て「これさえ知っておいてくれれば！」というポイントが見事に押さえられています。

なかでも、＜「お金儲け」に対する偏見を払拭する考え方＞が、指導の参考になったので、ご紹介しておきます。

＜例えば、あなたが、大学の研究者で副作用のないガンの特効薬をつくったと仮定します。「私は金儲けは嫌いだから、無料で配布しよう」と決めたら、どうなるでしょうか。まず、大量生産するための十分な原料や設備が手に入りません。そこで、限られた量の薬をあなたが１人でつくって、独自の判断で限られた顧客に配ったとします。するとどうなるでしょうか？様々なクレームが寄せられます。
「なぜ、私には配布してくれない。不公平だ」
「苦くて飲みにくい」
「もっと近くでもらえるようにならないか」（中略）
あなたは、こうした意見になんと応えますか？　たぶん、「私、無給で働いているので、我慢してください」と言いたくなるでしょう。また、お客様もあなたが無給であると文句も言いづらくなります。結果として、少数の人しか救えないことになってしまいます。疲れ切ったあなたを見て、立派だと言う人もいるかもしれませんが、「薬を研究しても儲からない」という評判がたつと優秀な若者が研究者になろうとしなくなります＞

＜お金の悪い面もありますが、基本的には他人の「感謝の気持ち」であることを思い出し、お客様の感謝を正当に受け取れるようになってください＞

また、本書では社外メールの注意点や電話の出方に関しても、以下のように事細かに説明がなされています。

◆社外メールの注意点
１．宛先をしっかり確認する
２．添付ファイルをつける
３．仮のタイトルを書く
４．宛名を書く
５．挨拶を書く
６．要件を書く
７．最後に内容を読み直し、タイトルをチェック

◆電話の出方
ステップ１．ベルがなったら、早く出る。ベル３回以内
ステップ２．電話は明るくはきはきと、少し高めの声で挨拶と社名を名乗る
ステップ３．相手の会社名を確認する。メモを取ることを忘れずに
ステップ４．名指し人を確認する。保留を押す
ステップ５．不在のときは帰社時間を相手に伝える
ステップ６．伝言を聞き、復唱し、最後に自分の名前を伝える
ステップ７．メモを名指し人に伝える

本書のポイントは、上司であるあなたがわざわざ恨みを買って言わなくても、著者が代わりに大事な心構えを伝えてくれること。

ある程度ビジネス経験を積んだ今も大事な原則が書いてあるので、戒めのためにも読んでおきたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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利益は小さなコスト削減の積み重ねから生まれる
・無駄な残業はしない
・紙の資料は使わない
・照明をこまめに消す
・次の人がコピーを失敗しないようコピー機のリセットを押す
・ボールペンの芯は最後まで使う
・無駄なカラーコピーは使わない

あなたの直接のお客様は、上司です

ライバル企業に勝つためには、どうしたらよいか？　それは、お客様の好みの変化、社会の変化に目を配りながら、企業が変化し、ライバル企業より先んずることです。例えば、子供の好きな食べ物はカレーとラーメンと思われがちですが、今はお寿司です

◆教えてもらうときの４つの注意点
１．目を見て話を聞き頷くこと
２．最後まで聞いてから質問すること
３．メモを取る
４．素直になる

◆与えられた仕事を好きになるための４つのマインド
１．仕事についての知識を蓄え、技能を磨く
２．周囲の人と仲良くする
３．自分の価値観を知り、それを満たす
４．会社の夢に共感する

嫌な人にでも笑顔で接し、けっして敵をつくらない

覚えてもらうよう自己紹介を工夫しましょう。（中略）例えば、有名な名前（地名、有名人）モノと自分の共通点を言う、印象的な出来事、特徴を絡める、などです。自分の名字を検索した情報はヒントとして役に立ちます

声の高さは、高いと若々しいですが、説得力に欠ける感じがします。語尾を上げたり、延ばすと幼い印象を与えます。低い声は、落ち着いていて老練、説得力があります

立つとき、スーツなら上着のボタンを閉め忘れないでください。２つボタンなら上の１つ、３つボタンなら、上２つをはめます

知らないアプリをダウンロードしない

会社のＰＣやスマホでは怪しいＨＰにはアクセスしない

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『入社１年目で頭角を現す人、沈む人』山口伸一・著　ぱる出版
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4827209146

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◆目次◆

01　実現不可能なことに挑戦する勇気を持っているか？
02　正しい方向に導くリーダーになる使命感を持っているか？
03　「お金儲け」に対する偏見を払拭できているか？
04　赤字が許される組織はないことを自覚しているか？
05　自社の不正に堂々と立ち向かえるか？
06　ビジネスパーソンマインドを持っているか？
07　誰から給料をもらっているか知っているか？
08　社会人としての責任の重さを自覚しているか？
09　社会人としてのライバルの存在を誤解していないか？
10　仕事は自分から覚えるものと心得ているか？
ほか55項目