2014年6月18日

『成城石井はなぜ安くないのに選ばれるのか?』上阪徹・著 vol.3620

【成城石井、成功の秘密】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4860636996

本日の一冊は、2014年3月時点で店舗数112、2013年度の売上高500億円超を誇るスーパー、「成城石井」の秘密に迫った一冊。

ベストセラー連発のブックライター、上阪徹氏が取材してまとめたもので、なぜ今「成城石井」が独り勝ちしているのか、その理由を徹底分析しています。

まず、成城石井といえば他にはない品揃えですが、その理由について、本書ではこう書かれています。

<直輸入品の多さは、成城石井が貿易会社を持っていることが大きい。まだ一店舗だった時代から、第三者に任せず、バイヤーが直に世界の商品を探し出し、買い付けてきた>

<輸入商材にオリジナル商品も加わり、全体の三割が、他ではまず買えない商品になっている。この品揃えのユニークさ、しかもそのクオリティの高さが、大きな人気の理由だ>

また、徹底的にクオリティにこだわるのも同社の姿勢ですが、そこについては、こう書かれています。

<ワインは『Reefer(リーファー)』コンテナと呼ばれる定温輸送で直輸入>

<総菜開発の中心を担うのは、元有名ホテルや有名レストランのプロフェッショナルたち。いってみれば、一流の料理人がスーパーの総菜を作っているのが成城石井なのである>

週単位で品揃えを管理し、食のトレンドを追いかける。頻繁に新しいメニューを投入するために、あえて機械化はしない。

多様化、豊かさが求められている時代にあって、成城石井のやり方は、ある意味お手本とすら言えるかもしれません。

ぜひチェックしてみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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直輸入品の多さは、成城石井が貿易会社を持っていることが大きい。まだ一店舗だった時代から、第三者に任せず、バイヤーが直に世界の商品を探し出し、買い付けてきた

輸入商材にオリジナル商品も加わり、全体の三割が、他ではまず買えない商品になっている。この品揃えのユニークさ、しかもそのクオリティの高さが、大きな人気の理由だ

総菜開発の中心を担うのは、元有名ホテルや有名レストランのプロフェッショナルたち。いってみれば、一流の料理人がスーパーの総菜を作っているのが成城石井なのである

「だから成城石井では、ワインは『Reefer(リーファー)』コンテナと呼ばれる定温輸送で直輸入することにしました。現地のワイナリーから外気の影響を受けることなく、日本に運ばれてくるようにしたんです」

◆「基本の四つ」の徹底
・挨拶 ・クリンリネス ・欠品防止 ・鮮度管理

作りたいものを作るために、効率は悪くとも機械は入れない、ということだ。この仕組みが、頻繁に新しいメニューが出てくる、成城石井の総菜売り場を実現させている

安かろう、悪かろうに、もう人々は疲れてしまったのでしょうか

「例えば、春先の人気商品にホワイトアスパラがあります。南米のペルーから一〇〇〇束ずつ空輸されてきますが、旬のタイミングは、一年で二週間か三週間しかないんですね。これをずらしてしまうと、お客様にご提案できないわけです。だから、その週のおすすめとして販売してほしい、と店舗に指示していきます」

「食のトレンドの変化は本当に早いですから、月間では遅いんです。お客様のニーズに応えきれない。ですから、すべて週に落とし込んで五二週で展開するようにしています。一一二店舗を短時間で水平に意思統一させられる、ひとつの方法なんです」

現在、一一二店舗を展開する成城石井だが、この店舗の拡大において、間違いなく大きな転機になった出来事がある。それが、エキナカへの出店だ。エキナカもしくはそれに準ずる店舗の数は今、実に半分以上の五六店舗になる

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『成城石井はなぜ安くないのに選ばれるのか?』上阪徹・著 あさ出版
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4860636996

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◆目次◆

はじめに 成城石井は、なぜこれほどに支持されるのか?
第1章 熱狂的に支持されるスーパー「商品へのこだわり」
第2章 お客様主義で「基本」を大切にする「サービスへのこだわり」
第3章 なぜ、独自の品揃えができるのか「強い購買とセントラルキッチン」
第4章 どんな場所にも出店できるスーパー「経営と店舗開発」
第5章 転機となった買収「事業への思いと誇り」
第6章 人が店を作っている自覚「人材教育へのこだわり」
第7章 “高級スーパー”と呼ばれたくない「成功の本質と挑戦」

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