【林修先生の伝え方の極意とは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4800214742
本日の一冊は、「今でしょ!」のフレーズで2013年の顔となった、東進ハイスクールのカリスマ現代文講師、林修さんによる話し方本。
ムックの体裁で、有名人が表紙となると、何だか軽そうな印象を与えますが、じつはこの本、かなり奥が深い。
土井もいろんなところで講演をしながら、「なぜ今回はウケなかったんだろう?」と疑問に思うことがありますが、本書を読んで、ようやく、その謎が解けました。
そう、本書には、どんな客層にでも合わせられる、「プロ講師の話し方」のノウハウが書かれているのです。
では、どんな客層にでも合わせられる話し方の極意とは何か?
意外なことに、林先生の答えは「権威」。
端的に言うと、<人は「権威」を感じる相手の話を聞こうとする>。
ただ問題は、人によって「何に権威を感じるか」は異なる。プロの話し手は、その「権威トレンド」を見極めて話をするというのです。
聴衆が外見に権威を感じる人なら、外見に気を遣うべきだし、生活態度に権威を感じる人なら、机が乱雑だったり遅刻したりするのはタブー。
また、話し方に関しても、「話す速度」と「話す順番」を相手に合わせることで、受け入れてもらうことができる。
こういった最初のハードルをクリアして初めて、人は話を聞いてくれるというのです。これは目からうろこでした。
本書にはこの他にも、会話で使える正しい日本語表現や、上手な褒め方、自己主張の技術、穏やかなクレーム方法、次回もお願いされる断り方など、知っておくと便利な知識がびっしり詰まっています。
ご参考までに、いくつか表現例・ノウハウ例を挙げておきましょう。
◆相手を低く評価しなくてはならない場合
「周囲を高く評価することで、本人の低さを暗示する」
◆クライアントにクレームをつけるなら
「お約束と違うのですが」
「私の立つ瀬がございません」
「私の記録では~となっているのですが」
◆断る理由は「不本意」であることが重要
「私も悔しいのですが」
「多くの部署でも検討したのですが」
「社内でも掛け合ってみたのですが」
いずれも重宝するフレーズ、ノウハウばかりで、これは「買い」の一冊です。
話し方を磨きたい方は、ぜひチェックしてみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「正しいから聞く」のではなく、「聞こうと思う相手が言っているから聞く」
◆5つの権威トレンド
「外見」「内面」「生活態度」「話し方」「コミュニケーションツール」
自分と同じことをやるタイプに対して評価が高くなる=権威を感じる
とくに気をつける必要があるのが「話す速度」と「話す順番」
複数人を相手にする場合は重要人物に的をしぼる
「おすそわけ」という言葉は、漢字で「御裾分け」と書き、着物の余った裾を分け与えるという語源から来た言葉です。「御」がついているので丁寧語ではありますが、目上の人に対して使う言葉ではありません
数字を流暢に言うことで相手を圧倒
◆部下にやる気を出させる褒め言葉
「若いのにしっかりしているね」
「ポテンシャルは高いんだから」
相手を低く評価しなくてはならない場合に、「周囲を高く評価することで、本人の低さを暗示する」という方法があります
「広いお心に救われました 本当にありがとうございました」
こちらの不備に対して寛容な対応をしてくれた人に、感謝の気持ちを表すフレーズです。この言葉の後に「おかげさまで、その後、うまくいきました」などと付け加えるのが定番となっています
自己主張は、「相手を肯定する」ことから始めよう
◆クライアントにクレームをつけるなら
「お約束と違うのですが」
「私の立つ瀬がございません」
「私の記録では~となっているのですが」
◆断る理由は「不本意」であることが重要
「私も悔しいのですが」
「多くの部署でも検討したのですが」
「社内でも掛け合ってみたのですが」
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『林修の仕事がうまくいく「話し方」講座』林修・監修 宝島社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4800214742
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◆目次◆
序章 僕が不動産投資を始めるまで
PART1 ドキドキ不動産投資録
PART2 ドキドキ大家の考え方〈Q&A〉
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