【大富豪カーネギーに学ぶ成功の秘訣】
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ベストセラー『金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント』で紹介された、「4つのクワドラント」。
※参考:『金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/448086332X
E Employee(従業員)
S Self-employed(自営業者)
B Business owner(経営者)
I Investor(投資家)
これを初めて見た時、「なぜIが一番最後なのだろう?」と疑問に思っていたのですが、最近はその意味がよくわかるようになりました。
つまり、オーナー経営者は自分の夢のためにリスクを冒し、努力するけれども、あくまでそれは自分のため。一方、投資家は、他人の夢のために、自分のお金や知恵をわざわざ差し出す。
さらに言えば、投資家は他人の会社に投資する分だけ、真実を見抜く眼力が求められる。シンプルに言って、とてもビジネス力が求められる仕事なのです。
しかしながら、本日ご紹介するアンドリュー・カーネギーの遺稿『大富豪の条件』を読んで、本当にレベルが高いのは、寄付することだと気がつきました。
なぜなら、寄付という行為は、対象が社会であり、経営や投資以上に長期的視野が求められることだからです。
本日ご紹介する一冊は、「アメリカ最大の富豪」と呼ばれた、鉄鋼王アンドリュー・カーネギーが、どうやって富を築くにいたったか、どうやって蓄えた富を使ったか、を述べた一冊。
偉大なる実業家を支えた思想や、成功するための秘訣、さらには成功した後の財産処分の方法が書かれており、じつに参考になりました。
通常の仕事以外に、ビジネスを持つことで儲ける、チャンスが来たら信用を使って思い切った投資をするなど、興味深い教訓がたくさん散りばめられています。
遺産相続や寄付の方法についても、以下のような辛口コメントがありました。
<遺産継承者は愚行を重ねるか、地価が下落して貧しくなるだけ>
<真に社会に役立つように富を使うには、富を獲得すること以上に才覚が必要>
<富豪の務めとは与えることでなく、与えるのを少し待つこと>
名著『プロフェッショナルマネジャー』に、三行の経営論というのがあって、そこには「終わりから始めて、そこへ到達するためにできる限りのことをする」という逆算の話が書かれていましたが、本書の効用もこの逆算の視点にあると思います。
※参考:『プロフェッショナルマネジャー』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/483345002X
◆三行の経営論
本を読む時は、初めから終わりへと読む。
ビジネスの経営はそれとは逆だ。
終わりから始めて、そこへ到達するためにできる限りのことをするのだ。
自分が大富豪になって、寄付をする立場になったと仮定して、そうなるためにどうすれば良いかを考える。
そんなヒントとして、活用できる一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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貧しい父母のもとに生まれた長男として、私は幸運にも、生計を立てるために、世の中の役に立つ仕事を、幼いときから始めなければならなかった。こうして子供時代から、自分の使命は両親を助け、できるだけ早く両親と同じように、一家の大黒柱になることだと、おのずと分かった。「何がしたいか」ではなく、「何ができるか」というのが問題だった
「いつの日か、絶対、我が家から貧困を追い出してやる」
ひとかどの人間になる芽があるとすれば、それは家族のために働くことだ。それによって、少年から大人へ成長し、立派な人間になるのだ。役に立っているという実感がすべてなのだ
召使いにかしずかれ、家庭教師が付くような金持ちの息子さんやお嬢さんを、私はいつもかわいそうに思う。彼らは何を失ったのかが理解できないのだ
成功の秘訣1──業務知識を身に付ける
成功の秘訣2──勤務時間外に練習する
成功の秘訣3──通常の仕事を超えたビジネスをする
成功の秘訣4──現状維持でなく、新しいことに挑戦する
成功の秘訣5──チャンスを逃さない
アダムズ・エクスプレスの株からは月一パーセントの配当金が支払われ、最初の五ドルの小切手が届いた。「出納係J・C・パブコック」と大きく署名されていたのをよく覚えている
必要とされる特別な能力がなければ、資本はあっという間に消失する
遺産継承者は愚行を重ねるか、地価が下落して貧しくなるだけ
真に社会に役立つように富を使うには、富を獲得すること以上に才覚が必要なのだ
プルタルコスの『倫理論集』には次のような教訓がある。「あるホームレスがラケダイモン人に『お金を恵んでくれ』と言うと、そのラケダイモン人は『分かった、もしお前にお金を恵むとすれば、お前はもっとお金を欲しがるホームレスになるだろう。最初にお金を恵んだ人はお前を堕落させたのである。彼こそ卑しい恥ずべき暮らしをさせた原因なのだ』と応じた」
富豪の務めとは与えることでなく、与えるのを少し待つことだ
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『大富豪の条件』アンドリュー・カーネギー・著 幸福の科学出版
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◆目次◆
序章 私の修行時代
第一章 富の福音
1.富の活用
2.七つの富の使い道
第二章 大富豪の使命
解説 「現代に生かす鉄鋼王カーネギーの思想」
訳者あとがき
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