【やがてネットはリアルに収斂する】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822249182
本日の一冊は、位置情報サービス「フォースクエア」を活用したマーケティングについて、その最新事例を紹介した一冊。
本書執筆当時、フォースクエアには全世界で1日平均200万回のチェックインが行われており、2010年にはユーザーが対前年比で34倍に増加しています。
本書には、このフォースクエアを使って販促に成功した企業の事例がたくさん出てくるのですが、各社とも工夫が見受けられて、とても興味深い。
グルメ情報や地域情報を提供することで知名度を上げた、ニューヨーク市最大の居住用不動産業者コーコラン・グループ、全米の史跡、有名スポットに1000ものティップスを残したヒストリー・チャンネル、自分がメイヤーであることを証明すれば、人気の朝食、ランチ、またはブランチの時間に、列の先頭に案内してくれるミス・シャーリーズ…。
事例の中には、友達と一緒にチェックインすると特典が受けられる、というものもありました。
以下、事例をいくつか紹介しておきましょう。
◆H&M
友だち3人と一緒にチェックインした人は、どの商品でも24パーセント割引。誰もがこのスペシャル特典をアンロックしようとした
◆ホール・フーズ・マーケット
午前11時から午後4時の間に実施店舗に友だちと一緒にチェックインした人は、無料でクッキーがもらえた
◆チリズ・グリル・アンド・バー
友だち3人以上と一緒にチェックインすると、テーブルの全員が無料で前菜をもらえた
さまざまな企業事例が載っていますが、やはりこの手法が有効なのは、実店舗を持っている企業でしょう。
位置情報サービスを活用すると、どんどん顧客を巻き込むことができる。これからの小売・サービス業は、活用しない手はないと思います。
PCから始まったインターネット革命は、デバイスがスマートフォンに変わり、徐々にリアルに収斂しようとしています。
この「モバイルSNS」のチャンスを活かすために、ぜひ読んでおきたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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ヒストリー・チャンネルは全米の史跡、有名スポットに1000ものティップスを残した
フォースクエアのユーザーは当然ながら、スペシャル特典が大好きだ。それは、その店の常連だと認められるのがうれしいからだ(中略)フォースクエアのユーザーは、自分がよく訪れる店が自分を常連と認めて、割引や無料サービスなどの特典を提供してほしいと思う。そこで店側に、フォースクエアに加入するよう熱心に勧めることになる
フォースクエアは、ポイントやランキング、バッジ、メイヤーなどによって、成果を数えて比較するための新しい方法を提供
そのユニークなプロモーションの仕組みはこうだ。ミス・シャーリーズにチェックインして、携帯電話やスマートフォンを店員に見せ、自分がメイヤーであることを証明すれば、人気の朝食、ランチ、またはブランチの時間に、列の先頭に案内される。
スペシャル特典の説明にはこうある。「ミス・シャーリーズではメイヤーが席を待つことはありません」
◆H&M
友だち3人と一緒にチェックインした人は、どの商品でも24パーセント割引。誰もがこのスペシャル特典をアンロックしようとした
◆ホール・フーズ・マーケット
午前11時から午後4時の間に実施店舗に友だちと一緒にチェックインした人は、無料でクッキーがもらえた
◆チリズ・グリル・アンド・バー
友だち3人以上と一緒にチェックインすると、テーブルの全員が無料で前菜をもらえた
全員にチェックイン・スペシャルを提供した場所では、総チェックイン数、来店者数、および売上が、メイヤーのみの特典を提供したべニューよりもずっと増えた
自分がするべきことの情報を見つける一番良い方法は何か。そのオススメは、友だちからやってきます(デニス・クローリー)
オープンAPIを作ったのは、皆がわれわれのデータの上に何かを作れるようにするためです。われわれは欲しい物を全部作ることはできないと謙虚に考えています(デニス・クローリー)
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『フォースクエア 位置情報の威力』
カーマイン・ガロ・著 日経BP社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822249182
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◆目次◆
イントロダクション これはいったい全体、何の騒ぎなのか?
第1章 ブランドとユーザーを結び付けよう
第2章 コネクションのスーパースターたち
第3章 新しいファンを囲い込もう
第4章 ニュービーのリーダー
第5章 フォロワーと密接な関係を築こう
第6章 スーパーユーザー
第7章 特典を作ろう
第8章 スーパー・メイヤー
第9章 ライバルをノックアウトしよう
第10章 人集めの達人
第11章 顧客にインセンティブを与えよう
第12章 地元のヒーローたち
第13章 遊び心を思い出そう
第14章 ハイになった王様たち
第15章 やってはいけない10カ条
第16章 フォースクエアの創立者たちに聞く
結 論 今度はあなたがチェックインする番だ
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