【マクドナルドCEOの仕事哲学】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761262435
本日は、先日ご紹介した『逆境を生き抜くリーダーシップ』同様、経営者になってから読み直したら良かった本、ということで一冊ご紹介します。
※参考:『逆境を生き抜くリーダーシップ』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4903212289
著者は、アップルコンピュータ社長から日本マクドナルドホールディングスの代表取締役会長兼CEOとなった原田泳幸氏。
6年前に読んだ時は、よくある自己啓発書と思っていたのですが、いよいよ仕事が忙しくなり、部下をマネジメントする立場になった時、本書で言っているスケジュールの話や部下指導の話が、身に染みるようになったのです。
なかでも心を打たれたのは、著者が祖父から買ってもらった大事な自転車を盗まれた時のエピソード。
著者が盗んだ相手に殴りかかろうとした時、母親は著者を制して、こう言ったのだそうです。
「この子がどうしてあなたの自転車を盗んだのか、その気持ちを思いやりなさい。好きで盗んだわけではない、欲しくても自転車が買えない、そのつらさを理解できなくてどうするの」
母親は、その後、その男の子に羊羹を差し出し、息子の非礼を詫びたのだそうです。
著者いわく「どんな人であれ、悪いことに手を染めるのには事情がある、そうせざるをえなかった気持ちを思いやる優しさを持たなくてはいけない」。
これを読んで、今の自分に欠けていた「優しさ」について考えさせられました。
マネジャーとして本格的に人を指導し始めて約5年。
とてもいい本に出合えたと思います。
このエピソードを読んでピンと来た方、ぜひ読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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他社が一年がかりで取り組むところを三カ月で済ませる、数年の歳月を費やすプロジェクトを一年でやり遂げる、そこに競争力が生まれるし、成功するか否かの鍵がある
スケジュールというのは、時間を投資に使えるようコントロールするものです
「四人よりも二人で取り組んだほうが四分の一の時間ですむ」こういうケースが多いのです。人数が倍になれば、議論する時間が四倍になるからです
経営とは、「顧客満足度を高める→売り上げを伸ばす→利益額を上げる→新たな顧客満足創造のために利益を再投資する」というサイクルを回していくこと
車やテレビ、携帯電話も、性能で売る時代はとうの昔に過ぎ去り、価格競争も一段落しました。競争モデルは今や、どこか新しいサービスや、本来の機能+αの高度な付加価値を提供するかにシフトしています
ゴールから逆算して何をするべきか考える
お客様の期待値というのは絶対評価ではなく、相対的なものです。だから、広告宣伝を大々的に打って、あまりにも期待値を高めてしまうのは考えもの
ミスを叱るよりも、善後策を考えて行動できてこそ上司。部下としては上司のありがたみを感じ、同時にミスをした自分を深く反省します
謙虚であるということも、もちろん大切ですが自分のキャリアアップのために、ときにはちょっと生意気になって自分の意見を伝えることを勧めます
厳しいことを言ってくれる人についていけ
非常識を常識に変えてこそ利益につながる
「いつもと違う空気」を吸うことをしていかないと、知らないことはなかなか発見できず、いつまでたっても成長しない
英語で自分の行動を実況中継する
四十代になる前にどこかで、五年から十年の連続勤務を経験しておく
転職するときは、経験を生かそうとは思わないことです。それよりも、新しい会社の現場と強みを、まず一日も早く理解すること
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『とことんやれば、必ずできる』原田泳幸・著 かんき出版
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◆目次◆
第一章 短期間で成長するための自己投資術
楽しみながら変化するために
第二章 まずは、とことんもがいてみる
いい考えがひらめく人の共通点
第三章 「一度決めたこと」は最後まであきらめない
目標を必ず達成するための簡単な考え方
第四章 結果こそすべてだと考える
数字を上げるための仕事術
第五章 転機を味方につける人が勝つ
現実から逃げるのではなく立ち向かう気迫を持つ
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