【怒りを鎮めるノウハウ、第2弾】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4904507630
先日ご紹介して反響のあった話題のベストセラー『怒らないこと』に続編が出たようです。
※参考:『怒らないこと』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4901679201
前作は、もともとは仏教法話をまとめたものですが、ビジネスパーソン、とくに人の上に立つ人に好評だったようで、既にシリーズ累計30万部を越えるベストセラーとなっています。
今回の本では、「無常こそが怒りの原因」という本質を明らかにし、われわれが日々の出来事や他人に対してどう接するべきなのか、その秘訣をまとめています。
われわれの一切が無常であり、不完全だとすれば、「許す」「許される」も「怒り」も存在しない。
この言葉を聞いた時、すーっと胸のすく思いがしました。
また、参考になったのは、「自我はない」という指摘。
自我という名の鎧をつけるからこそ、われわれは敵対するのであり、また孤独になる。
反対に、自我がないと考えることでわれわれは謙虚になり、他人の行動に感謝できるようになる。
本書には、こういった「怒り」を取り除き、他人に優しくなるための秘訣がいくつも書かれているのです。
正直、前作ほどのインパクトはなかったのですが、謙虚になりたい方、怒りっぽい自分を変えたい方には有益な一冊です。
経営者、マネジャーの方、子どもに対しついキレてしまうお父さんお母さんは、ぜひ読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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ブッダのもっとも根本的な発見が無常です。そして、その無常こそが怒りの原因なのです
環境が自分の計画・希望と違う場合は、その環境に対して抵抗する気持ち、拒絶反応が起こるのです。その拒絶反応が「怒り」ということになります
われわれはあれこれと計画しますが、それは「毎日、成長していく」という方向で考えるのです。そういうプログラムを組むのです。しかし、現実は違います。毎日毎日、下降線をたどっています。まるっきり相反する希望と現実です。この隔たりが大きいほど「怒り」は強くなります
生きることは「感覚があること」、そしてその感覚は「苦」なのです。そして、この「苦」が消える瞬間はありません。ただ変化するだけです
「希望」が大きければ大きいほど、怒って失敗しやすくなる
「生きることは苦」であり、人は苦から別の苦へ乗り換えているだけ。一度も幸福になったことはありません
私たちははじめから怒りの衝動で出発し、がんばればがんばるほど、怒りが増えていく道を歩んでいます
「苦」がなくなる瞬間に怖くなるということは、人間は「苦」が好きだということです。ほかのなにかを好きになりたくても、「苦」以外に好きになるものがないのです
「苦」にばかり注意が向く人には怒りが多くなります。対して、「楽」ばかりに注意が向く人は欲が多くなります。そして「欲」の人と「怒り」の人と、どちらが育ちやすいかといったら「苦」をみている人です。現実を見ていますから、「楽しい、楽だ」という妄想ばかりを見ている人より育ちやすいのです
◆覚るための条件
1.言うことを素直に聞く人であること
2.自分の悪いところ、良いところを素直に話してくれる人であること
怒りは、理解することでなくなるのであって、戦ってなくすものではありません。戦えば戦うほど、怒りの火も燃え盛ります
智慧を育てるためには大切なことがあります。それは「わかったふりをしない」ということです
自我で固めるということは、他の生命に対して鎧をかぶることです。鎧をつけた時点で、周りはみんな敵だらけです
なにもかにも、一切のことが「不完全」というのが本当の姿なのに、いったいなにを「許す」というのでしょうか
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『怒らないこと2』サンガ アルボムッレ・スマナサーラ・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4904507630
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◆目次◆
第一部 怒りとは生命の根源にある感情
第一章 なぜ怒る?
第二章 生命とはなにか
第三章 妄想で生きる生命のシステム
第四章 感情は怒りの塊
第五章 「欲」は「怒り」の別バージョン
第六章 生命が感じていること
第七章 人生とはなにか
第二部 怒りの姿
第一章 怒りを知る
第二章 怒りの種類
第三章 怒りに対処する
第三部 人格を完成させる人生論
第一章 究極の真理を理解する
第二章 自我は管理したがる
第三章 自我がつくり出す世界
第四章 新しい人生論は自我を破る
第五章 本当の道徳
第四部 幸せの道を生きる
第一章 勇気のある生き方
第二章 成功する生き方
第三章 慈悲を生きる
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