2010年7月14日

『これだけで「組織」は強くなる』渡邉美樹、野村克也・著 vol.2184

【野村監督×渡邉美樹 夢の対談】
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昨日、ベストセラーとなっている『怒らないこと』を紹介したところ、結構な反響がありました。

※参考:『怒らないこと』
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おそらく、購入された方のなかには、かなりの割合で経営者、マネジャーの方が含まれていると思われます。

本日は、そんな悩めるマネジャーのために、渡邉美樹、野村克也、2人の名指導者が、組織づくりの極意を指南した一冊をご紹介します。

3歳で父を亡くし、極貧生活を余儀なくされた野村監督と、十歳で母を亡くし、父の事業失敗でどん底に落ちた渡邉美樹氏。

2人の境遇が似ているためか、やや予定調和的になっている部分もありますが、さすが指導力で定評のあるお二人。

その切れ味鋭い組織論には、いちいち頷いてしまいます。

チームの中軸にどんな人材を据えるか、弱小チームが採用する時、どんな人間を採るべきか、チームを強くするために「理」と「情」
のバランスをどう取るか…。

じっくり読めば、即現場で役立つマネジメントの知恵が満載です。

「対談本は中身が薄い」というのは世の定説ですが、これは読んでみても損はないと思います。

ぜひチェックしてみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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<以下、野村克也>

「エースと四番打者がいれば、手っ取り早くチームを機能させることができる」ということです。ここでいうエースと四番とは、他の選手の「鑑」になるような選手です。練習でも決して手を抜かない。ちょっとやそっとのけがでは試合を休まない。「○○を見習え」というだけで、チームが正しい方向に向かう。人間的に一流で人望のある、絶対的な中心選手のことです

表面的な「仲良しこよし」がどんなに集まったところで、それはただの「群れ」にすぎません。チームワークには、目的意識の共有が不可欠です

むろん、即戦力として一年目から活躍できる選手にこしたことはない。でも、弱小チームにそんな選手が来てくれる可能性は、まずありません。そこで私はスカウトに、「選手の天性に注目してください」と言い続けてきました。天性とは、「足が速い」「ボールを遠くに飛ばす」「速いボールを投げる」「肩が強い」といったことです

いつの時代も、どのチームでも、基本的にエースと四番というのは、即戦力として入団する大物ルーキーか、実績を買われて他球団から移籍してくる選手です

人間は「無視、賞賛、非難」の段階で試される

選手との飲み食いは派閥をつくるもとになる

<以下、渡邉美樹>

じつは私は、経営の原理原則を麻雀から身につけました。その原理原則は、「確率論」と言い換えることができます

「結果を出している人は切らない」というのは、短期の見方です。一方、長期的に考えて「わが社をこういう組織にしていきたい」という場合には、結果を出している人間でも切らなければならないことがあります

「この選手は実力はあるが、生意気だから使わない」というのでは、組織はどんどん弱体化してしまいます。つまり、組織を強くするた
めには、「理」が先で「情」があとなのです

人間には「ワーク=ライフ」の時期が必要

細部にいい加減な人間は、あとで必ず大きな失敗をする

小さく考えられる会社こそ、大きくなれる

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『これだけで「組織」は強くなる』角川書店 渡邉美樹、野村克也・著
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◆目次◆

第一章 「成長し続ける組織」の条件
第二章 組織を動かす「情」と「理」
第三章 壁を突破する力
第四章 人材を育て、活かす
第五章 「最強のリーダー」への道

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