2009年4月25日

『農で起業する!』杉山経昌・著

【これからは農ビジネスで稼ぐ!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4806713015

本日の一冊は、元日本モトローラの営業統括本部長(半導体事業部)で、バリバリの外資系サラリーマンから専業農家に転身した著者が、週休四日できっちり稼ぐ脱サラ農業のノウハウを説いた一冊。

主に新規就農者をターゲットにした書籍ですが、既に農業に携わっている方にとっても、得られるところが多いと思います。

土井が読んで感心したのは、ビジネスの基本的な考え方があれば、農業でも成功できてしまう、という事実。

コスト削減方法、ノウハウの仕入れ方、ゆとりを作るための計画、設備投資の考え方、キャッシュフロー経営と交渉…。

テーマこそ農業ですが、本書には、ビジネスを始める、成功させるためのあらゆるポイントが書かれています。

ただ農協に言われている通り働いても利益は出ないが、自分で考え、実行すれば利益は必ず出る。

結局、自分の頭で考えなければ利益が生まれない、というのは、どんな商売でも当てはまる原理原則なのでしょう。

読者が農業をやる、やらないにかかわらず、本書に書かれているノウハウを学べば、きっとビジネスセンスが向上するはず。

ぜひ読んで、商売の王道を学んでください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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私は長い間、サラリーマンをしてきたが、百姓は現在の日本では一番ストレスの少ない職業だと思える

いまはトラクター、除草機、管理機、定植機、動力噴霧器など機械化されていて力仕事はほとんどない

人間は自動車に乗って高速に移動することができるようになった。これはものすごい進歩みたいだけど、それは勘違いですよ。あなたは車を買うために何時間働いていますか

「もしあなたがトマトみたいな作物を選べば、その日のうちに色がつき始めたら、何がなんでも全部収穫して選果して箱詰めして市場にもっていく。これを毎日続けなければならない。眠い眠いを我慢して一〇〇〇万」だという。「もしあなたがイチゴを選べば一一月くらいから四月くらいまで毎日腰を屈めて収穫、収穫、収穫、これまた選果して箱詰めして出荷。毎日腰が痛い、腰が痛いを我慢して一〇〇〇万」「もしあなたがキュウリみたいなのを選べば四日置きに農薬散布。農薬怖い、農薬怖いを我慢して一〇〇〇万」だと言う。何を我慢する?と言われた

労働で返すと、農業研修しながら授業料タダで、その上、借り賃を払える。これは最高なわけで、技術を全部盗めるわけだ

まず、机の前に必要な肥料一覧表を置いといて、片っ端から電話をかける。「私、骨粉が七〇袋いるんですが、お宅はいくらですか」と、宮崎で片っ端から電話をすると、一番高い値段を言うところは、二〇キログラム一袋が二七〇〇円だと言う。そのとき、一番安い値段を言った業者は一袋が一五〇〇円

生産物への情熱なしに販売するシステムには乗っていけない。自分で売らなきゃならない。それで、観光農園をやろうと決めた

お父さんに会うとサービスが超いい。奥さんに会うと超ケチだとか。それではいけない。信用をなくすから。誰が出ても最低限必要なサービスは維持する

お客さまを大切にすることはまず信ずること

日本ではほとんどのシステムが政治献金をたくさんする産業の要請で構築される。消費者の要請はつねに行列の一番最後に並んでいる

田舎と呼ばれる共同体の利益は、プライバシーなど個人の利益に優先される

◆経営のベストミックス
経営管理四〇:マーケティング四〇:ものづくり二〇

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『農で起業する!』築地書館 杉山経昌・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4806713015
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◆目次◆
プロローグ 脱サラ百姓のススメ
1.農業経営もビジネス―こうすればうまくいく
2.ニッポンの農業事情
3.理想のライフスタイルを手に入れた

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