【消費者の「頭の中」を支配せよ】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4903212076
本日の一冊は、世界的なマーケティング戦略家のアル・ライズと、ジャック・トラウトによる名著の復刻版。
土井も昔読んだ記憶がありますが、再度読み直し、ということでご紹介します。
改めて読んでみて驚いたのは、2人の語っている「ポジショニング戦略」は、決して今でも色褪せておらず、むしろ情報社会の現在、ますます光を増してきている、ということです。
消費者の頭の中にある認識を利用し、そこから関係性を表現していく手法は現在も有効であり、その実効性は、数多くの広告キャンペーンやPR活動が示している通りでしょう。
実例も豊富で、あえて自社をナンバーツーと定義することにより成功したレンタカーのエイビス、「シンク・スモール」というたった二語のコピーで大ブレイクしたフォルクスワーゲンの「ビートル」、ライン拡大を逆方向で行うことで成功した「ジョンソン・ベビーシャンプー」など、ポジションニングの具体的なやり方を学べる好例がいくつも並んでいます。
理論・概念にとどまらず、豊富な事例で教えてくれる。
さすが歴史に名を残したマーケティング書だけのことはあります。
マーケター、経営者は、騙されたと思ってぜひ買ってみてください。
競合に読まれてからでは、遅いのですから。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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情報社会で成功するためには現実に即していなければならない。
「現実=リアリティ」とは、「消費者の頭の中にあるもの」だ
人は、とてつもない量の情報が押し寄せると、本能的にそれらの情
報を払いのけ拒絶する。一般に、頭脳は、過去に得た知識や経験に
合致するものしか受けつけない
普通の人は、自分が知らないことについては素直に話を聞く。ニュ
ース的手法をとった広告が有効なのはそのためだ
消費者の頭の中に入りこむ簡単な方法は、一番乗りすることだ
エイビスが成功したのは、業界トップのハーツに自社を関連づけたからだ
成功するポジショニング戦略には、何をおいても一貫性が不可欠だ
「火には火をもって戦え」という格言があるが、この場合は、故ハ
ワード・ゴセージの口癖どおり、「ばかげている。火には水で戦え」
が正解なのだ
真実は逆だ。企業の実力を生み出したのは、商品の持つ力であり、
商品の力とは、商品が消費者の頭の中に確立したポジションから生
まれる
ビートルは、そのサイズが「穴」だった。フォルクスワーゲン史上
最も効果を上げた広告は、ビートルのポジションを前面に押し出し
た。「シンク・スモール」たった二語の、このシンプルなコピーで、
フォルクスワーゲンのポジションを明確にし、「大きいほうがいい」
という人々の常識をくつがえしたのだ
多くのブランドがある方向(女性的なブランド名)を目指すとき、
チャンスは逆方向(男性的なブランド名)にあるのだ
相手の名前がすっかり浸透してしまう前に、別の名前をつけてしまうこと
頭脳は聴覚に反応する
ライン拡大はたいていが誤りだが、逆を行けばうまくいく可能性が
ある。これを「基盤拡大」と言う。最もよい例が、「ジョンソン・
ベビーシャンプー」だ。「赤ちゃんに使う=マイルド成分」という
点を成人にアピールすることで、ベビーシャンプーが成人用シャン
プー市場のトップになった
新社名といっても、事業内容を正しく伝えるだけでは不十分である。
その企業が属する業界の「何か」を代弁するものでなければならない
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『ポジショニング戦略[新版]』アル・ライズ、ジャック・トラウト・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4903212076
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◆目次◆
今も威力を発揮する革命的コンセプト──フィリップ・コトラー
序 マーケティング界を一変させた「新ルール」
01 ポジショニングとは何か?
02 頭脳は集中砲火を浴びている
03 頭の中に忍びこむ
04 「小さなはしご」を見逃すな
05 そこからでは、目的地にたどり着けない
06 業界リーダーになる必勝パターン
07 追いかける側の「勝ち方」とは?
08 ライバルのポジションを崩せ!
09 「ネーミング・パワー」をこの手に
10 「イニシャル」にご用心
11 「ただ乗り」は失敗の元
12 ライン拡大は企業を弱体化させる
13 ライン拡大で成功するための条件
14 「自社」をポジショニングする方法
15 「国」を売り出す際のポイント
16 無名の島を一大観光地にする
17 ポジショニングでヒット商品に変身
18 サービス業の「正しい」戦略
19 地方銀行でも大手都市銀行に勝てる
20 ライバルの弱点は「的確に」突け
21 「オーソリティのお墨付」を利用する
22 ポジショニングは教会をも変える
23 自分のキャリアアップに応用できること
24 戦略開始前に「六つの自問」を
25 まとめ──ポジショニングで勝利する一二の決め手
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