【シンプリシティは次の成長産業?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492556079
昔、初めてディズニーランドに行った時、「なぜ人は乗り物に乗るまでのイライラを1時間も2時間も我慢できるのだろう?」と疑問に思ったことがあります。
多くの方が気づいているように、ディズニーランドの行列に並んでいられるのは、そこに「残り時間」表示があるから。
最近では、コンピュータの世界でもプログレスバーを設けることで、同様の心理状態を作り出すことに成功しています。
また、かつてウォークマン時代には、いろんなボタンや機能がついていた携帯用の音楽プレーヤーも、iPodの登場によって、複雑さが解消され、ボタンが随分とシンプルになりました。
JRの電子マネー「Suica」も、今や首都圏では持っていない人はいないのではないかと思うほどの広がりを見せています。
これらの事例に共通する点は、いずれも「シンプルさ=シンプリシティ」を商品やデザインに落とし込んだ結果、成功したということ。
著者が言うように、今や「シンプリシティは売れる」のであり、また今後成長産業となる可能性があるのです。
本日の一冊は、この「シンプリシティ」の法則を、米国有数の芸術大学であるRhode Island School of Design の学長に内定している、気鋭のグラフィック・デザイナー、ジョン・マエダ氏が紹介。
わずか100ページのボリュームながら、思わず土井がのめり込んで何時間も費やした、それほど価値のある内容です。
ジェームス・W・ヤングの『アイデアのつくり方』同様、アイデア・発想法のロングセラーになって欲しい、そんな一冊です。
※参考:『アイデアのつくり方』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4484881047/
ぜひ読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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需要の論理とは裏腹に、「シンプリシティは売れる」のだ
シンプリシティはきっと成長産業になる
◆SHEの法則
1.縮小(SHRINK)
2.隠蔽(HIDE)
3.具体化(EMBODY)
小さくて地味なモノが期待以上の働きをすると、私たちは驚くだけでなく喜ぶものだ
小さくなると、その存在に対する私たちの態度はおおらかになる傾向がある
隠蔽や縮小のあとで、失われた高価値感をモノにまとわせることだ
驚くほどすばらしい部品を使えば伝説に残る製品がつくれる
選択肢が多すぎるという問題に直面するとき、扱う対象、コンセプ
ト、機能――そして、押すべき対応ボタン――を減らせば、生活はシンプルになる
対象に見られる自然な組織化を認識したり視覚的に表現したりする
際、私たちはパターンを発見・形成する精神の強い力に依存している
私たちは、目に入るものをグループに分け、特徴づけしないと気がすまない
プロセスのスピードアップを選択できないとき、顧客への特別の配
慮があれば、待つという経験も我慢しやすいものとなる
何かをよりよく認識する方法がわかるのは、ほかの何かと比較できるときである
余白の量が増えることで失われるチャンスは、残っているものへの
注目が高まることによって取り戻される
1.アウェイ:遠く引き離すだけで、多いものが少なく見える
2.オープン:オープンにすれば、コンプレクシティはシンプルになる
3.パワー:使うものは少なく、得るものは多く
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『シンプリシティの法則』ジョン・マエダ・著
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◆目次◆
シンプリシティ=健全さ
法則1 削減
法則2 組織化
法則3 時間
法則4 学習
法則5 相違
法則6 コンテクスト
法則7 感情
法則8 信頼
法則9 失敗
法則10 1
1つめの鍵 アウェイ
2つめの鍵 オープン
3つめの鍵 パワー
人生
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