2006年10月7日

『五感で磨くコミュニケーション』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/453211120X

本日の一冊は、東京大学大学院卒業後、心理学講師、カウンセラー
等を経て渡米、Adler School of Professional Psychologyのカウン
セリング心理学修士課程も修了したという著者が、コミュニケーシ
ョンの極意をまとめた、注目の一冊です。

なぜ対人関係でミスコミュニケーションが生じるのか、という基本
的な話に始まり、どうすれば誤解が避けられるのかといった具体的
な方法論、非言語コミュニケーションの上手な活用法など、じつに
さまざまな内容を、コンパクトにまとめています。

なかでも注目したいのは、ラポールを築くためのミラリング、ペー
シング、バックトラッキングといったテクニック。

使うことが不自然でなくなるまで訓練すれば、きっと共感力が高ま
り、円滑なコミュニケーションが可能になるはずです。

さらに最後の方では、良好なコミュニケーションを築くための姿勢
や心構えについても指南。

コミュニケーションの入門書として、じつにバランスの良い一冊だ
と思います。

上司と部下、先輩と後輩、夫婦、恋人…。あらゆるコミュニケーシ
ョンに威力を発揮しそうな一冊です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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伝えたい相手が多ければ多いほど、より具体性が必要になります

世の中には一人として同じ人はいません。だからこそ、それぞれに
体験や意味づけや解釈も違ってくるのです

話をする側に立てば、最初は効率から考えて、具体的なエピソード
から抽象的なエッセンスを引き出して説明をします。その後に問題
となるところ、理解しがたい部分については具体的事実を、自分の
意見や感想とは切り離して説明をする、という手順を踏むことが重要

コミュニケーションでは、伝え手が何を意図したかではなく、受け
手がどう受けたかが大切

重要なことは、言葉だけではなく、表情や口調、身振り手振りなど、
五感全部を使って相手に伝えようとすること

何か言葉にできる部分を共有できると、人は親しみを感じます。そ
して親密感、信頼関係への入口になっていきます

「スポーツは何かやっていますか」「テニスです」「テニスなんで
すね」というようにして相手の言葉を繰り返すと、共通点のあるな
しにかかわらず、相手は聞いてもらえたと感じます

コミュニケーションをとる相手と、身振りや姿勢を合わせる方法が
ミラリング、声のトーンやスピード、高低や呼吸のペースが合って
いるのがペーシング

クレーム対応というと、つい相手に関係なく一生懸命に誠意を見せ
ればいいと思いがちですが、この場合も、相手に合わせてラポール
を築くことがもっとも大切

いまここで起こっていること、見るもの、聞くもの、触るものに、
瞬間瞬間100%五感をとぎすませていると、思索する余地はなくなる

良好なコミュニケーションを築けている現場では、必ず、心から部
下を信じる、心からお客さんを信じる、つまり、人間としての相手
への信頼があります

主張的な頼み方の3パターン
1.相手の話に耳を傾けてから頼む
2.相手の気持ちを言った後に頼む
3.相手の長所を言ってから頼む

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『五感で磨くコミュニケーション』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/453211120X
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■目次■

1.コミュニケーションとは
2.NLPの考え方
3.ラポール―信頼関係を築く
4.五感を全開にする
5.コミュニケーションの「核」となるもの
6.コミュニケーションで人生を豊かに

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