http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492532013
本日の一冊は、欧州系最大の戦略コンサルティング・ファーム、ローランド・ベルガー日本法人取締役会長の遠藤功さんが、ベストセラー『現場力を鍛える』に続いて出した注目作です。
※参考:『現場力を鍛える』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492531718
本書のテーマとなっている「見える化」とは、現場の問題や状況、顧客、知恵、経営などのさまざまなものを可視化するということで、著者が重視する「現場力」の中核となるコンセプトです。
本書では、この「見える化」実践のための体系とポイントを示し、さらにわかりやすくするために、大小さまざまな企業の実践例を掲載しています。
不良在庫を工場に戻すことで意識改革をうながした住宅機器メーカーA社、徹底した進捗管理で、異常をすぐさま察知できるしくみをつくり上げたトヨタ、「キャラバン隊」の泥臭い情報収集により、「顧客の見える化」を実現したシマノなど、事例はいずれも読み応えがあります。
メタファーや造語、内容の重複が多いのが若干気になりますが、全体としては読みやすく、ためになる一冊だと思います。
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■ 本日の赤ペンチェック
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「見える」こと――それはまさに、本質的な競争力の源泉
◆「見える化」を実現するために必要なもの
1.「見せよう」とする意思 2.「見える」ようにする知恵
◆現場力の3条件
1.問題解決に対する「当事者意識」
2.全員理解・参加の「組織能力」
3.高い志による「優位性構築」
真の「問題解決型企業」になるためには、現場が能動的に高次元の問題を設定する「問題設定能力」を磨くことが必要
「見える化」の基本は、相手の意思にかかわらず、さまざまな事実や問題が「目に飛び込んでくる」状態をつくり出すこと
重要なのは、たんに情報の透明性を確保するだけでなく、「感情の見える化」を工夫することである
数値よりも重要なのは「生情報」という定性情報
究極の「見える化」とは、実際に見えたものだけに頼るのではなく、「見えないものを見る」ことができる人――それを育てること
◆「見える化」のカテゴリー
1.問題の見える化
2.状況の見える化
3.顧客の見える化
4.知恵の見える化
5.経営の見える化
日々発生するさまざまな問題を「異常」「ギャップ」「シグナル」「真因」「効果」という五つの切り口で「見える」ようにすることこそが「見える化」の原点
「知恵の見える化」で心掛けなければならないのは、問題解決の「答」を追求するのではなく、答を導き出すための「考えるヒント」を「見える」ようにすること
◆効果的な「見える化」のための10のポイント ※一部紹介
1.まず現状の棚卸しから始める
2.「見せたくないもの」「見せられないもの」ほど「見える化」する
4.鮮度・タイミングを重視する
7.現場の当事者自身が「見える」ようにし、仕組みもつくる
10.経営トップが「見える化」を牽引する
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『見える化 強い企業をつくる「見える」仕組み』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492532013
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■目次■
はじめに
序章 「見えない現場」と「見える現場」
第1章 「見える化」とは何か
現場力と「見える化」
「見える」メカニズム
第2章 「見える化」の体系と事例紹介
「見える化」の体系
「問題の見える化」の事例紹介
「状況の見える化」の事例紹介
「顧客の見える化」の事例紹介
「知恵の見える化」の事例紹介
「経営の見える化」の事例紹介
第3章 「よい見える化」を実現するために「よい見える化」とは何か
自律的問題解決型組織をめざして
おわりに
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