本日の一冊は、「ミスター円」こと榊原英資さんと、アジア経済に詳しい三井住友銀行のマーケット・アナリストが、インド経済の今と、そこに潜むビジネスチャンスを明らかにした、注目の新刊です。
さまざまな統計やインド政財界の動き、そして実際のビジネス例などを紹介しながら、成長著しいこの注目のマーケットを読み解いており、投資家・ビジネスパーソンにとっては必読の内容です。
決してマクロの視点だけに偏ることなく、ビジネスヒントとなりそうなトピックを多数取り上げている点が、類書にない魅力でしょう。
また、コラムではインド人とのコミュニケーションのコツや、現在インドで起こっている美白ブームなどを紹介しており、こちらもビジネスパーソンにとっては貴重な情報源です。
文章も大変読みやすく、データも豊富なため、ビジネスパーソンのインドビジネス入門として、貴重な一冊となること間違いなしです。
インド経済に興味を持っている方、この本は久々に「買い」ですよ。
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■ 本日の赤ペンチェック
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◆ゴールドマン・サックスによるBRICsの2050年までの成長率の推計
この推計によれば、今から2050年までの間で平均的にインドが世界で最も高い成長率を達成する(中略)この間、インドの一人当たり国民所得は35倍に、インド・ルピーは300%程度切り上がることが予想されている
2001年の段階で、全人口10億1220万人のうち54%の5億4660万人が年齢25歳未満
日本の中産階級以上に当たる層が、既に1億5000万人いる
最大の民間銀行ICICバンクの貸出しの中で最も伸び率が高いのが、住宅ローン・自動車ローンを中心とする消費者向けローン
現在のインド中産階級の教育への関心はすさまじいもので、日本などとは比較にならないほど激しい受験競争が行われている
全体的に成長を続けるインドIT産業の中で、最近高い成長率が特に目立っているのが、ITES-BPO、すなわち、ITを利用した特定業務の受託サービスである。具体的なサービスとして
は、顧客への電話対応業務を行うコールセンター、文書管理や財務・総務事務、また専門職関係では、弁護士の判例等法務データベース、医者や病院のカルテ及び患者情報データベース
(インド人は)組織内におけるヒエラルキー意識や年功意識が強いので、肩書きや職位序列は非常に重要。相手の肩書きは、正式かつ正確に呼ぶべきであり、仮に間違えれば、信頼を大幅に失う
インドで製薬産業が成長を続けており、今後も一層の拡大が見込まれている
最近の訪印目的で注目に値するのが、ここ五年ほどで急増した「メディカル・ツーリズム」、すなわち手術や検査など医療サービスを受けるためのインド渡航だ
インドの最大の欠点は明らかにインフラ不足
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『榊原英資インド巨大市場を読みとく』
http://tinyurl.com/bngfn
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■目次■
はじめに
プロローグ 二一世紀の経済大国
第1章 「インド時代」の再来
第2章 ITだけではないインド企業の実力
第3章 インドに急接近するアジアの国々
第4章 熾烈な競争を勝ち抜く韓国企業
第5章 二〇二〇年のインド
第6章 アジア経済におけるインドの役割
エピローグ 二一世紀、日本の国家戦略とインド
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