本日の一冊は、以前に土井が「名著募集」した時に、Sさんという著者の方にご紹介いただいたものです。
新渡戸稲造の『武士道』、岡倉天心の『茶の本』同様、日本人が海外に向けて日本の文化・思想を紹介した著作で、著者は内村鑑三。約100年の間、読み継がれている名著です。
※参考:『武士道』
http://tinyurl.com/4zj48
※参考:『茶の本』
http://tinyurl.com/3tmvw
西郷隆盛、上杉鷹山、二宮尊徳、中江藤樹、日蓮上人といった人物を紹介し、その偉業と人間性について考察しています。
それぞれの人物が遺した教訓を、いくつか紹介しましょう。
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■ 本日の赤ペンチェック
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「天の道をおこなう者は、天下こぞってそしっても屈しない。その名を天下こぞって褒めても奢らない」(西郷隆盛)
「人の成功は自分に克つにあり、失敗は自分を愛するにある。八分どおり成功していながら、残り二分のところで失敗する人が多いのはなぜか。それは成功がみえるとともに自己愛が生じ、つつしみが消え、楽を望み、仕事を厭うから、失敗するのである」(西郷隆盛)
「どんなに方法や制度のことを論じようとも、それを動かす人がいなければ駄目である。まず人物、次が手段のはたらきである。人物こそ第一の宝であり、我々はみな人物になるよう心がけなくてはならない」(西郷隆盛)
「賢者は木を考えて実をえる。小人は実を考えて実をえない」(上杉鷹山が尊師細井から授かった言葉)
「キュウリを植えればキュウリとは別のものが収穫できると思うな。人は自分の植えたものを収穫するのである」(二宮尊徳)
「なすべきことは、結果を問わずなされなくてはならない」(二宮尊徳)
新しいものには、まだ改良される余地があり、古いものには、まだ再活用される要素があるのである
「世の人は、名を好むために大善を求める。しかしながら名のためになされるならば、いかなる大善も小さくなる。君子は多くの小善から徳をもたらす。実に徳にまさる善事はない。徳はあらゆる大善の源である」(中江藤樹)
「真理の教えを信じ人に頼るな(中略)人の意見は、どんなにもっともらしく、耳触りがよくても、頼るべきではない」(日蓮上人)
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西郷が遺した、「文明とは正義のひろく行われることである、豪壮な邸宅、衣服の華美、外観の壮麗ではない」という言葉は、現在の日本人にとっては、耳の痛い言葉ではないでしょうか。
というわけで、本日の一冊は、
『代表的日本人』
http://tinyurl.com/3qyk3
です。久しぶりに「志」や「徳」について考えさせられました。
■目次■
1.西郷隆盛―新日本の創設者
2.上杉鷹山―封建領主
3.二宮尊徳―農民聖者
4.中江藤樹―村の先生
5.日蓮上人―仏僧
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