http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4775930095
みなさんは、本間宗久さんという方をご存知でしょうか?まあ、ひと言で言えば、米相場で財を成した、江戸時代を代表する大富豪です。
ご存知ない方でも、「本間様には及びもせぬが、せめてなりたや酒井様 ※酒井様は庄内藩主」という歌は聞いたことがあるのではないでしょうか。投資家の方であれば、「『酒田罫線法』の生みの親」とでも言えば通りがいいでしょう。
じつは私、5月のゴールデンウィークに、この本間家の屋敷を見るために酒田に行って参りました。
最上川の川くだりを満喫して、その後酒田に向かったのですが、まず目に入ったのは、あまりに大きな土蔵造り三角屋根の倉庫。川のすぐ脇に立てられており、当時栄えていた地域とは川を隔てて向こうに置かれています。
この倉庫は「山居倉庫」と呼ばれており、全部で11棟。当時酒田ではしばしば大火事が起こったため、災害を防ぐために川向こうに作ったようです。おそらく、このしくみは、水運を活用する意味でも理にかなっていたのでしょう。
この倉庫以外に、現在、残っているのは、本間家旧本邸、別荘である鶴舞園と清遠閣、それに昔のお店です。
屋敷の大きさも驚きですが、当時で3000人の小作農を抱えていたというのだから、いかに本間家の事業の規模が大きかったかがうかがえます。
現在、本間宗久氏の本でまともに流通しているのは、投資レーダーから出ている『本間宗久相場三昧伝―相場道の極意―』ぐらいではないでしょうか。
参考『本間宗久相場三昧伝―相場道の極意―』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4925152092
そういう意味では、新しく出されたこのマンガの意義は大きいと思います。マンガとはいえ、解説が詳しく、非常にわかりやすく作られています。
酒田罫線法というと、テクニカルな部分だけを連想される方がいらっしゃるかもしれませんが、実際には、商売や投資において大切な心得についても、かなり紙数が割かれています。
例として、いくつか抜き出してみましょう。
■三位伝
「機を待つに即ち 『仁』」※チャンスがくるまで努力して待つ
「機に乗ずるに即ち『勇』」※チャンスが来たら勇敢に乗る
「気を転ずるに即ち『智』」※次につなげるために切り替える
■「足らぬは余る、余るは足らぬ」※相場も食べ物も腹八分目がいい。
■「もうはまだなり、まだはもうなり」
■「人の商を羨むべからざる事」
■「腹立売買致すべからざる事」
これらの言葉は、「最後の相場師」として名高い、是川銀蔵氏の著書『相場師一代』でも引用されており、歴史上、数多くの投資家が宗久の投資理論を参考にしたことが伺えます。
参考『相場師一代』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4094034714
株式投資に関する書籍は日々、山のように出されていますが、今回ご紹介した『マンガ 相場の神様 本間宗久翁秘録』は、その原典とも言える古典的名著を、現代語訳とマンガでやさしく解き明かしたものです。
『マンガ 相場の神様 本間宗久翁秘録』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4775930095
投資に関心のある方は、ぜひ読んでみてください。
目次 あまりに多すぎるため、今回は割愛
※今回のメールの件名【マンガー】意味わかりましたか?わかった方はかなりの「通」ですね。
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