2004年7月25日

『「行列のできるダントツ飲食店」の秘密』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534037724/

今回はカリスマ飲食店コンサルタント、大久保一彦さんの新刊をご紹介します。

大久保さんは、あの「新宿さぼてん」の多店舗化を成功させた人物として、飲食業界では広く知られています。

本書に書かれている内容は、大きく4つに分かれます。

1.売れない発想パターンをリセットするための考え方
2.ウリとなる商品(4番バッター)の開発方法
3.来店したお客様を満足させるしくみ
4.お客様を来店させる(集客)方法

このなかでも特におもしろいのは、1番の部分です。

この部分によると、多くの経営者は、お客様が何を食べにきているのか、何に満足するのか、どうしてリピートするのか、という理由を勘違いしていることになります。

「100円回転寿司に来るお客様は、ネタを食べに来ているのではありません。『しょうゆを飲みに来ている』のです」

「とんかつも、肉ではなく、ソースを食べているんです」

「ちょっとくらいよい肉を使っても、一番人口の多い客層には支持されないんです」

こうした著者の言葉は、サクサクの衣を食べて欲しいという職人にとっては極めて受け入れがたいものですが、やはり何がお客様の購買に結びつくのか、という「ツボ」は押さえておきたい。

「ウリとなる商品」の開発に関して、「嫌いな人間がいる商品ほど、個性を出しやすい」と述べているのも印象的です。

ただ、惜しむらくは、テクニック論に終始して、著者の飲食事業にかける信念が伝わってこないこと。売れるためにはお客様の健康を害してもやむなし、という姿勢が行間から伝わってくると、読んでいて決して気持ちいいものではありません。

ということで、本日の1冊は、
『「行列のできるダントツ飲食店」の秘密』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534037724/
です。

ただ、商売をやっている人、マーケティング・セールスに携わる人にとっては、それなりに得られるものがあると思います。

目次

第1章 あなたの売れない発想パターンをリセットする
第2章 メニューの「4番バッター」を発掘せよ!
第3章 「打線を編成」せよ!4番バッターへのつなげ方で売上は
    激変する
第4章 「感動を設計」せよ!演出で差をつけお客様を固定化せよ
第5章 さあ演技しよう! 売上を倍増させる「感動」接客術
第6章 「タダでできる!」口コミ集客法
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