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『はじめてのGTD ストレスフリーの整理術』デビッド・アレン・著


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【石原明氏、注目の最新刊】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4576082116

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本日の一冊は、世界銀行、フォード財団、米海軍などの相談役を務め、数多くのCEOおよびマネジャーに生産性を上げる仕事術を教えているカリスマ、デビッド・アレンによる一冊。

話題となった前著『ストレスフリーの仕事術』では満たされなかった具体的な整理術が書かれており、日々、数多くの書類に埋もれているビジネスマンには重宝する一冊です。

※参考:『ストレスフリーの仕事術』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4576060732/

監訳者が述べているように、「あとどれぐらいあるのだろう……」と疲れながら作業をするのと、「よし、今だいたい半分終わった!」と実感をもちつつ目の前の作業に取り組むのとでは、大きくストレスレベルが違う。

本書は、自分がやるべき仕事を把握し、確実に行動につなげるためのメソッドを公開した、画期的な一冊です。

内容のベースとなるのは、「収集」→「処理」→「整理」→「レビュー」→「実行」のフローですが、なかでも注目は、多くのCEOも絶賛したという「備忘録ファイル」。

これを活用するだけでも、日々の生産性がアップすること、間違いなしです。

今年一年の仕事のやり方を振り返り、来年こそは完璧な整理術でストレスいらずのワークフローを確立したい。

そんな方におすすめの一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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◆GTD実践のための5つのステップ
1.「気になること」すべてを1箇所に「収集」する
2.それぞれの意味と何をすべきかを明らかにする「処理」を行なう
3.その「処理」の結果を「整理」する
4.それらの行動の選択肢を「レビュー」する
5.選んだ行動を「実行」する

inboxの数は、自分の管理能力を超えないよう、必要最低限にする

◆行動のリマインダーを3種類に分ける
1.今すぐやる――2分以内でできることならば、ただちに実行する
2.誰かに任せる――2分以上かかることは、自分がやるほうがよいかどうか考えてみる。答えがノーなら、他の人や部署に回す
3.あとでやる――2分以上かかり、自分がやるべきことなら、「次にとるべき行動」リストに加え、適切なタイミングで見直せるようにする

行動を起こす必要のないものは、「ゴミ箱」「保留」「資料」の3つに分類

ファイリングは手早く、簡単にできないといけない。いちいち席を立つ必要があると、整理するべきものを積み上げてしまう可能性が高くなる

引き出しの中身が4分の3以上にならないようにする

ほとんどの人は引き出しやサイドキャビネットに、古くて役に立たない資料や、別の場所に保管すべき資料を放置している。これらはinboxに入れるべきだ

◆「処理」のルール
・いちばん上のものから処理していく
・一度に1件ずつやる
・inboxに戻さない

◆「整理」して管理・把握しておくべきもの
・「プロジェクトリスト」
・「プロジェクトリストの参考情報」
・「カレンダー」に記入する行動や情報
・「次にとるべき行動」リスト
・「連絡待ち」リスト
・「資料」
・「いつかやる/多分やる」リスト

◆「備忘録ファイル」の作り方
使うファイルは全部で43個。そのうち31個には1から31までのラベルを貼り(日別ファイル)、残り12個には1から12までのラベルを貼る(月別ファイル)。日別ファイルは手前に置き、明日の数字のものがいちばん前に来るようにする

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『はじめてのGTD ストレスフリーの整理術』二見書房 デビッド・アレン・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4576082116
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◆目次◆

日本語版解説「ストレスフリーとは何か?」田口元
謝辞
はじめに
第1部 GTDの基本
第2部 ストレスフリー環境で生産性を発揮しよう
第3部 基本原則のパワーを体感しよう
おわりに
監訳者あとがき

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『出逢いの教科書』原田翔太・著


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【若くして一流の人脈を築く方法】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4828414746

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本日の一冊は、24歳という若さで億単位のビジネスを実現させ、年商100億円規模のクライアントも持つ著者が、その人脈術を公開した一冊。

昔から人脈本というのは、中ヒットしか生まれないジャンルとして知られていますが、本当に大きなことをやろうと思ったら、人脈はやはり欠かせません。

なかでも本書は、20代の著者が一から人脈を構築した方法ということで、人脈初心者にはうってつけの内容。

しかも、有名人が密かに思っている「本音」を実例入りで書いているので、なぜメールを送ったのに返事がないのか、名刺交換してもそれっきりで終わってしまうのか、その理由がよく理解できます。

土井のところにも相互紹介のお願いやら、書評のお願いやら、講演の依頼やら、さまざまなお話をいただきますが、実現しなかったお話のほとんどは、本書で書かれている人脈のルールに反していたからです。

単に仲良くしたり、好かれたりするのではなく、ビジネスにおいて活用できる「人脈作り」のルールとは一体何なのか。

それを知る意味で、本書は価値ある一冊だと思います。

文章が荒削りだったり、誤植があったりと、残念な部分もありますが、20代~30代の方の人脈入門としては役立ちます。

ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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◆付き合ってはいけない人の特徴 ※一部紹介
・お金に汚い
・いざというときに逃げ出す
・仲間外れをつくりたがる
・必要以上に干渉的である

強みというのは、人脈構築を行う上で、欠かせない要素

自分の欲や野望を肯定できない限り、あなたは本当の自分の魅力や姿に気がつくことはできません

なぜ多くの人が「会いたい人」に会えないかというと、それは、たいていの場合、自分の意識化に「会いたい人」が存在していないので、仮にその人とすれ違っても気がつかないから

◆会いたい人に会うための6つの方法
・交流会に参加する ・メールを打つ ・セミナーに参加する ・電話をする ・紹介してもらう ・偶然出逢う

名刺交換をしたら、すぐに会いに行かなければその脈は瞬間的に途絶えます。目安としては名刺交換をしてから、1週間です

書籍を出している人にアプローチをする場合、必ずその人の出している本を買って読んでいることが大前提になります。その上で、本の感想を書く。これだけでかなりの確率で、お返事をもらえることができます

◆セミナー人脈術のポイント ※一部紹介
・目的がなければいかない
・安いセミナーにはいかない
・行く前に必ず講師の情報を事前に調べておく
・懇親会には必ず出る

紹介というのは基本的に等価交換があって成り立つもの

◆名刺を生かすためのメモ
・いつ
・どんなところで知り合ったか
・どんなことを話したか
・その人の特徴や、印象的だったこと、言葉など
・誰か紹介者がいれば紹介者の名前を書く

オファーのない「会いましょう」はありえない

グレーゾーンを許容できる懐の深さが、あなたを居心地のよい人間にしてくれる

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『出逢いの教科書』ビジネス社 原田翔太・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4828414746
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◆目次◆

まえがき
1章 人脈オンチ、人脈に目覚める。
2章 ありえない人脈術の基礎知識
3章 会いたい人と出逢える! 人脈構築の6つの魔法
4章 「人脈力」で出逢いを引き寄せる
5章 無限に広がる人脈の法則
あとがき
参考文献

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『14歳からの社会学』宮台真司・著


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【一年の終わりに「生き方」を考える】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4418082182

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最近は、雇用問題や凶悪犯罪、孤独死、若年層の恋愛など、社会のあり方を問われるような、重大な事件が相次いでいます。

書籍に携わる人間から見ても、こんな非道徳的なものがヒットになっていいのか、と思うような本が売れており、複雑な気持ちですが、本書は、まさにこういった社会問題に真っ向から切り込んだ内容です。

著者は、社会学者として知られる、宮台真司さん。

『14歳からの社会学』というタイトルからもわかるように、これから社会に出る若い人たちに向けて、社会の現実を語っています。

私たち人間が幸せに生きるために何が必要か、なぜ大人たちは電車で若者に注意できなくなったのか、なぜみんなで決めたルールが機能しないのか、どうして仕事で自己実現できないのか…。

現在の社会のしくみと、そこに秘められた本音と建前、そしてその犠牲者の姿を書くことで、われわれがどう生きるべきなのか、その道筋を示してくれています。

なかでも、政治問題と教育問題について触れた部分は痛快。

インターネットがはらむ衆愚政治の可能性、教育者に必要な人間力というお話は、現実の社会を改善するための重要な示唆を含んでいると思います。

一年の終わりに、社会のあり方や生き方を考える。そのきっかけにしていただければと思います。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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遠い子孫が困る環境問題が「公的」だといえるには、遠い子孫も「われわれ(みんな)」の一員だという「合意」が必要で、子孫をふくめた「われわれ(みんな)」が生きるために環境を守りぬこうという「コミットメント」が必要だ

自分がそこにいてもいいんだ、自分は生きていていいんだ、自分は他者に受け入れられる存在だ、と思える。それが「尊厳」ということだ

他者から「承認」された経験があるからこそ、「尊厳」(「失敗しても大丈夫」感)が得られ、それをベースに君は自由にふるまえる

アイデンティティというのは、会社をクビになろうとどうなろうと、あれこれ失敗しようが、「自分は自分だ」といい続けられる根拠、つまり「尊厳」のことだ

民主政治の堕落を批判する「衆愚政治」という古代ギリシアの言葉がある。目の前に広がっているのは、その言葉通りの社会じゃないか。人々がしがらみから解放されて自由に意見をいえれば、それでOKというわけにはいかないんだ

「自分の両親は愛し合っていると思う」と答えた大学生は、「恋人がいる」と答えた率が高く、性体験人数が少なかった。逆に、「自分の両親は愛し合っていないと思う」と答えた大学生は、「恋人がいる」と答えた率が低く、性体験人数が多かった

「人が思いつかないことを思いつき、思いつくだけでなく、そこに向けて人を動員できる人」が、エリートの資格をあたえられるようになる

仕事をする人に「生きがい」をあたえるために、仕事があるんじゃない。社会が必要とするから――仕事をしてもらわないと困る人々がいるから――仕事がある。みんなが仕事に「生きがい」を求め始めれば、多くの人は「生きがい」から見放されてしまう

「他人をいやしたい」という人に限って「人をいやすことで結局は自分がいやされたいんだろう」とツッコミを入れたくなるタイプが目立つ

いま、教育の現場では、先生という役割の向こう側にある「その人の力」が大切になっている。「この人はスゴイ」と子どもが感じれば、「自分もこういうスゴイ人になってみたい」と思うようになる

どうせ死ぬというニヒリズムは力の源泉でもある

単純なものを好む君は、何かをかくされてしまう。かくしているのは、他人ではなく、君自身だ。君自身が、ラクでいようとして、大切なことをかくすんだ。でも、それでいまがラクになっても、将来ラクに生きられる可能性は減る。君は、それでもいいのか

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『14歳からの社会学』世界文化社 宮台真司・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4418082182
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◆目次◆

まえがき これからの社会を生きる君に
1.<自分>と<他人>「みんな仲よし」じゃ生きられない
2.<社会>と<ルール>「決まりごと」ってなんであるんだ?
3.<こころ>と<からだ>「恋愛」と「性」について考えよう
4.<理想>と<現実>君が将来就く「仕事」と「生活」について
5.<本物>と<ニセ物>「本物」と「ニセ物」を見わける力をつける
6.<生>と<死> 「死」ってどういうこと?「生きる」って?
7.<自由>への挑戦 本当の「自由」は手に入るか?
8.BOOK&MOVIEガイド SF作品を「社会学」する
あとがき いま<世界>にたたずんでいるかもしれない君に
用語集 この本をより深く読むためのノート

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『非論理的な人のための 論理的な文章の書き方入門』 飯間浩明・著


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【表情に隠された意味とは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4887596790

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インターネットがコミュニケーションの主流となった現在、書き方の重要性は高まるばかり。

日々更新するブログでさえも、書き方が上手な人とそうでない人で相当差がつきます。

影響力のある書き方ができる人は稼げますし、面白い視点の持ち主なら、出版やメディア出演の依頼が来ます。

しかしながら、ほとんどの方はただ何となく書いているだけ。

本書で言うところの「日記文」を書いていては、永遠にお声がかかることはありません。

かつてソニーのCEOを務めた出井伸之さんによれば、コミュニケーションの目的は相手を動かすこと。

ビジネスパーソンには、この相手を動かす文章術が求められているのです。

そういう意味では、よく見本に出される「天声人語」の文章でも、問題があるというのが著者の指摘です。

では、どうすれば、文章が苦手な人でも相手を動かす文章が書けるのか。

本日ご紹介する一冊は、まさにその点を書いた一冊です。

具体的には、著者が提唱する「クイズ文」という型を用いて文章を書くだけ。

この「問題」「結論」「理由」の3ステップは、実際に使えるので、文章が苦手、という人には強くお勧めします。

ぜひ読んで、実践してみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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文章には、「事実・感想」からなる形式と、「問題・結論・理由」からなる形式とがあるというのが、私の考えです。私は、前者を「日記文」、後者を「クイズ文」と名づけました

クイズ文という、「問題・結論・理由」という形式に従った文章を書けばいい。なぜなら、この形式は、読者と一つの問題意識を共有し、かつ、読者を一つの結論に導くためのものだからだ

考えの伝わる文章を書くということと、読みやすい文章を書くということは別物です

何の工夫もなく書くだけでは、読者はてんでんばらばらの反応を起こします

多くの筆者は、読者がどんな反応をするかについての想像力がなさすぎ

新聞のコラムは、日本語としても論理的でないものが多く、何かを伝えようという姿勢がとぼしい

(クイズ文の)問題に相当する文は、疑問形で終わっていることが特徴

人間の脳というのは不思議なもので、疑問形を耳にすると、脳は即座に回転しはじめます

「枕草子」はクイズ文を集めた書物

印象が強く、楽しい自己紹介になるのは、紹介が「問題・結論・理由」を備えたクイズ形式になっているから

数値にして比べられるものは、客観的性質であり、事実です

読者は、日記文に記された感想については、論理的に反論することができません。一方、クイズ文の結論については、論理的に反論することができます

◆クイズ文の4つの型
1.Yes or No型(ディベート型)
2.How型(課題解決型)
3.Wh-型(択一型)
4.Why型(理由探求型)

ディベートの形式を踏まえて文章を書くことは、考えを進展させる

結論は、問題の含まれる文のすぐ後の段落に、間を置かずに示します

「思う」は、自分の感想を述べるときに使う動詞です。感想とは、日記文の中で述べるものであり、クイズ文に入れてはいけません

資料的な裏づけを取ろう

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『非論理的な人のための 論理的な文章の書き方入門』ディスカヴァー・トゥエンティワン 飯間浩明・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4887596790
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◆目次◆

はじめに
第1章 伝えたい考えは「クイズ文」で書く
第2章 クイズ文の型を理解しよう
第3章 実践!クイズ文を書いてみよう
おわりに

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『表情分析入門』P・エクマン、W・V・フリーセン・著


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【表情に隠された意味とは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4414302595

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本日の一冊は、表情研究の第一人者、P・エクマンとW・V・フリーセンによる表情分析論の古典。

驚き、恐怖、嫌悪、怒り、幸福、悲しみの基本的感情がどうやって表情に現われるのか、その違いを、顔の3領域の組み合せにより解明した注目の一冊です。

写真を多用し、人物の表情を見比べながら、表情に隠された意味を理解できるというもので、仕事がら、人と接する方には重宝する内容。

人間は、大人になると髪型を工夫したり、表情を変えたりしてなかなか本心がつかめないものですが、本書はそんな大人の心理も読み解ける、そんな技術を教えています。

また、国が変わると表情にも変化があるのでは? と疑問に思うところですが、本書によると表情はおおむね万国共通のものだとか。

そういう意味では、お医者さんや心理カウンセラー、コンサルタント、営業マンなど、対人が成否を握る仕事の方は、読んでおいて損はありません。

インターネットを介した間接的なコミュニケーションが増えるなか、ますます対人関係が難しくなっています。

こんな時代だからこそ、きちんと人の気持ちを察する人でありたい。そう思う方に、ぜひおすすめしたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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彼は口で言うように本当にこの仕事に興味を持っているのだろうか。応募者がその仕事に対して実際どんな気持ちを抱いているのか、顔を見ればチェックできるのである

顔は3タイプの信号を提供する。すなわち、(皮膚の色のごとく)静的なもの、(深く刻み込まれた皺のごとく)ゆっくりしたもの、(眉毛をつり上げるような)素早いもの、の3タイプである

素早い顔の信号は筋肉の動きを抑制し、ある表情を別の表情で被い隠し、あるいは頤鬚やサングラスで顔を隠したりして、修正され偽装される可能性がある

かなり長時間示される顔の表情が、実は感情をあらわす純粋の表情ではなく、誇張した形で面白半分に感情を示すにせの表情であることがよくある

微表情が見落とされる理由は、それらがきわめて素早いからである

感情の記述や説明に関しては、視覚回路のほうが有利である

驚きは時間的に最も短い感情である

驚きを示す眉は、ふつう大きく見開いた眼と下方へ下がった顎を伴う

驚きの最中には、両眼は大きく見開かれ、下瞼は弛緩し上瞼は隆起する

恐怖心を引き起こした出来事の性質がはっきりしても、恐怖心はそのまま残存してなくならない

恐怖の場合には、口は開き唇は緊張する

嫌悪感の最も重要な手掛かりは口と鼻にあらわれる

怒りの表情の強さは、瞼がどのくらい緊張しているか、あるいは眼がどの程度突出しているかで明らかになる。また、唇がどれほど固く結ばれているかということでも示せる

ある人が、ある感情を現在感じていると言葉で言ったとしても、なんの感情も顔にあらわされていなければ、その言葉は信頼できない

◆漏洩と欺瞞の手掛かりの源泉
1.顔の形態
2.表情のタイミング
顔にあらわれるまでの時間、持続時間、消えるときにかかる時間
3.会話中にあらわれるその表情の位置

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『表情分析入門』誠信書房 P・エクマン、W・V・フリーセン・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4414302595
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◆目次◆

1.はしがき
2.顔にあらわれる感情表出を理解するとき、なぜまちがいが起こるのか
3.感情をあらわす顔の表情研究
4.驚き
5.恐怖
6.嫌悪
7.怒り
8.幸福
9.悲しみ
10.顔の練習
11.偽りの顔
12.自分の顔の表情を検査する
13.結論
補遺
I 顔の青写真
II 第10章の練習写真
III 記録と判定用紙
日本語版によせて
訳者あとがき
索引

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『うちの社長は、なぜ「ああ」なのか』石原明・著


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【石原明氏、注目の最新刊】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763198815

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本日の一冊は、ベストセラー『営業マンは断ることを覚えなさい』の著者、石原明さんによる久々の新刊。

※参考:『営業マンは断ることを覚えなさい』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4837976549/

勝間和代さんいわく、「基本的に本というのは、学術書以外は、ある意味、著者の『与太話』」だそうですが、本書はそういう意味で、究極の与太話、しかし決して無視できない与太話です。

著者は、「中小企業が発展できない大きな理由は、社長の性格から来る病」と喝破し、経営者を5つのタイプに分類。それぞれのタイプごとにメンタル、テクニカル両面の処方箋を提示しています。

ちなみに5つのタイプというのは、「他者不信型」「振り回され型」「目先没頭型」「振り回し型」「リスク回避型」のこと。

おそらく読んでいて「自分のことだ」「うちの社長だ」と気づくと思いますが、大切なのは、タイプ分けも解決策も意外と単純だということ。

「他者不信型」社長は愛に目覚めればいいし、「振り回され型」社長は格闘家になること、「目先没頭型」社長は仕事を忘れることで問題を解決できます。

ちなみに土井は、巻末の診断結果も自覚も「振り回し型」なので、今は部下にマネジメントしてもらっています。

社内の人間関係がギスギスしている、という人は、ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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◆中小企業社長の5つのタイプ
「他者不信型」
「振り回され型」
「目先没頭型」
「振り回し型」
「リスク回避型」

現実のコンサルティングの場面では、経営者の方がおおよそ想像もしなかったような意外なことの中に、問題を解決するための本当の「答え」が隠されていることがじつに多い

愛されることを知れば、愛することの大切さを学びます。それさえつかんでしまえば、彼は社員を信じることができるようになり、そこから社長を取り巻く環境は一気に変わってしまう

社員ひとりひとりと仕事以外の話をするなどを通じて、身近な人に関心を持つことが重要

どんなに経営の勉強をしようと、危機的な状況が強ければ強いほど、困難に対してその人がとろうとする行動の傾向が強く出ます

人に強くなって、跳ね返されようと何をしようと、「やることはやりますよ」という強い態度を一度は見せないと、組織はその人物を社長と認めようとはしない

「なぜ、わざわざ売らない人を作っているんですか? 1人でも営業に出たほうが業績が上がるでしょう」「短期的には売上げが上がるでしょうけど、みんなが売ることに専念したら、お客さんのフォローはおろそかになるし、業績推移の分析や、マーケティングデータの収集、分析もできないですよね。何よりお客さんの声を聞いて次の商品に生かすなんてことはできません。中・長期的に考えれば全員が売りに出かけるより、こういうバックアップ体制があると売上げの差が3倍できるんですよ。なおかつ、何よりもお客さんからの喜びや感謝の声が圧倒的に増えます」

「会社の中では社長もパーツの1つに過ぎない」と考えてみる

将来会社を大きくしていくのであれば、組織化を見越してなるべく早い段階から、社員全員が文章を読む、書くという習慣を身につけるべき

そもそも理想のビジネスモデルであればあるほど、維持するのは難しいものだということ、1つのビジネスモデルだけで会社を維持拡大するには限界があるということ

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『うちの社長は、なぜ「ああ」なのか』サンマーク出版 石原明・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763198815
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◆目次◆

はじめに
1章 「他者不信型」社長は愛に目覚めなければならない
2章 「振り回され型」社長は格闘家にならなければならない
3章 「目先没頭型」社長は仕事を忘れなければならない
4章 「振り回し型」社長は部下にマネジメントしてもらわなければならない
5章 「リスク回避型」社長はお金を使わなければならない
6章 「中小企業病」を克服するための処方箋
おわりに
原注

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『あなたはなぜ値札にダマされるのか?』オリ・ブラフマン、ロム・ブラフマン・著


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【「最悪の決断」はなぜ起こるのか?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/414081330X

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本日の一冊は、昨日ご紹介した『人は意外と合理的』とは切り口が違い、人はやっぱり非合理的、ということを事例と行動心理学を使って説明した一冊です。

※参考:『人は意外と合理的』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4270004363/

「損失回避の法則」に引っ掛かり、死者あわせて584人という航空史上、最悪の事故を引き起こしたファン・ザンテン機長、泥沼のベトナム戦争を継続し、政治生命を奪われたジョンソン大統領、NBAのドラフトでマイケル・ジョーダンほか未来のスター全員をやりすごしてサム・ボウイを選んだブレイザーズ…。

どんなベテランでも引っ掛かる「SWAY(スウェイ)」の法則を説明しており、ビジネス上で賢い意思決定をするために有用な内容です。

滑稽なのは、われわれが採用面接でよく使う質問のほとんどがムダな質問であり(例:あなたを雇うべき理由は何ですか? 五年後にあなたは何をしていますか? なぜ前の仕事をやめたのですか?)一番有効なのは、「わが社について知っていることは?」であるという点。

本書が示しているのは、いかにわれわれが普段バイアスにまみれた意思決定をしているかという点。

本書は、そこから脱却するための心理学を説いた、貴重な一冊です。

株の売買から事業の立ち上げ、採用面接、会議にいたるまで、ありとあらゆる場面に役立つ貴重な内容です。

ぜひ一度読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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◆「スウェイ」の根幹をなす3つの法則
1.損失回避の法則
2.価値基準の法則
3.評価バイアスの法則

卵の価格が下がると、買う量は少し増える。だが、価格が上がると消費者は敏感な集団になり、価格が下がったときの二・五倍の強さで反応して、消費を控えるのだ

私たちは何かを得る喜びよりも、何かを失う痛みのほうをより強く感じる

可能性のある損失が大きければ大きいほど、人間はその損失を嫌う

背負っているものが大きいほど、私たちは不合理な決断に押し流されやすくなる

◆ファン・ザンテン機長がおかした失敗
・損失可能性に過剰反応をしたこと
・大きなものがかかっていたために、いつも以上にリスクをとろうとしたこと

あるプロジェクトに時間と資金を費やしたり、ある関係にエネルギーを注いだりすると、うまくいかないことがわかったあとでも、それを捨てることができない

損失回避とコミットメントという二本の見えない流れが合流すると、極端な楽観主義をもたらす

私たちは「ふさわしくない」人から聞く宣伝文句や考えを拒絶する一方で、尊敬されている人のアドバイスには無条件で従いやすい

ドラフトで遅く指名された選手ほどトレードに出されやすくなり、最終的にキャリアは短くなっている

ひとたび心にラベルを作ってしまうと、その区分の外にあって、違いをもたらす物事に気づかなくなってしまう

評価バイアスの罠のひとつは、私たちが恣意的な情報に頼りやすいということだ

老齢に対する否定的かつ外見的な感じ方は、その人を肉体的にも早く老けさせる

プロセスの公平性が、最終結果と同じくらい満足度に影響する

報酬の可能性をちらつかされると、かえってモチベーションが下がる

的はずれの異論を唱える者が、多くの被験者を正しい反対者に変える

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『あなたはなぜ値札にダマされるのか?』NHK出版 オリ・ブラフマン、ロム・ブラフマン・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/414081330X
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◆目次◆

プロローグ
第1章 事故を分析する
第2章 コミットメントの泥沼
第3章 ホビットと失われた環
第4章 マイケル・ジョーダンと初デート型採用面接
第5章 躁うつ病の流行とカメレオン効果
第6章 フランスでは太陽が地球のまわりを回る
第7章 報酬とコカイン
第8章 異議を唱える正義
エピローグ スウェイを打ち破る
謝辞
訳者あとがき
原注

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『人は意外に合理的』ティム・ハーフォード・著


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【結婚、離婚、犯罪もすべて経済学で読み解ける?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4270004363

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本日の一冊は、フィナンシャル・タイムズ紙の人気ジャーナリスト、ティム・ハーフォードによる注目の一冊。

以前にご紹介した『ヤバイ経済学』同様、社会問題やそれを引き起こす人間の行動を「インセンティブ」でとらえ、論じた内容で、じつに刺激的な内容です。

※参考:『ヤバイ経済学』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492313788/

著者いわく、「あるもののコストや便益が変わると、人は行動を変える」そうですが、本書にはまさに「合理性」に囚われて行動してしまう、人間の性が書かれています。

なぜ現代女性が高等教育を受けたがるのか、なぜ売春婦は入手可能な状況下でもコンドームをつけないのか、なぜ大勝ちを狙うギャンブラーはブラフを使うのか…。

本書の理論を応用すると、なぜ今、勝間和代さんが売れているのか、『「婚活」時代』が売れているのか、その背景と理論のベースまでわかってしまいます。

※参考:『「婚活」時代』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4887596235/

「アルコールの価格が上がったときに飲酒量をいちばん減らすのは、アルコール依存者なのである」など、さまざまな研究結果、実験結果からわかった意外な事実も紹介されており、そこからビジネスのヒントも見つけられる一冊。

読み物としても楽しめますので、ぜひ一度読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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ある地域の犯罪率が高ければ、合理的選択理論に基づくなら、そうした地域では犯罪が割に合っていることになる

フレーミングを変えると、選択も変わった

人は自分がそれをもっているというだけの理由で、突然、自分がもっているものを高く評価するようになる

経験豊富なピンバッジ・コレクターが取引に応じる割合は、経験の浅いコレクターよりもはるかに高い

ギッフェン財とは、キニーネ水のように、貧しい人々にとってのつましい必需品で、価格が上がると需要も増大する財のことである。価格が上昇すると、貧困が増え、貧困者の需要が増えるからだ

無防備なセックスを一回したためにHIVに感染するリスクは小さく、報酬はそれをはるかに上回る

つねに最新の知識をもっているようにするインセンティブが最も強く働く者は合理的な行動をとる。客は、経済学用語を使うなら、「合理的であるがために無知」のままでいる

ブラフを絶対にしないプレイヤーは、けっして高額のポットを手に入れることはない。賭け金をつりあげる稀なケースでは、ほかのだれもが高額を賭ける前にゲームから降りるためだ

平凡なカードのときよりもひどいカードのときにベットするほうがよいのである。これが(合理的な)ブラフの真髄である

ベッカーとマーフィーは、値上げが予想されるときには、実際に値上がりする前にタバコの消費量が減ることを突きとめた

アルコールの価格が上がったときに飲酒量をいちばん減らすのは、アルコール依存者なのである

たった一人の「売れ残った」女性が、すべての独身男性に最大限の選択肢を与え、ほかのすべての女性の交渉上の地位を突き崩してしまいかねない

離婚リスクの高い女性のほうが仕事をする割合は高い

私が公園を楽しめるのはあなたが公園にいるときだけであり、あなたが公園を楽しめるのは私が公園にいるときだけだとしたら、人とも公園に行かない可能性がきわめて高くなる

黒人の子どもが人生で不利なスタートを切るのは、黒人であるためではなく、困難な家庭環境のなかで育つ確率が高いため

黒人が不利な立場に置かれつづけていたのは、十分な「社会関係資本」がないからだった

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『人は意外に合理的』ランダムハウス講談社 ティム・ハーフォード・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4270004363
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◆目次◆

原著まえがき
第1章 日常生活に潜むロジック
第2章 ラスベガス――理性の淵
第3章 離婚は過小評価されているのか
第4章 どうして上司は給料をもらいすぎているのか
第5章 居住区にて――街角で刺されないための経済学
第6章 合理的な人種差別の危険性
第7章 ギザギザ化する世界
第8章 合理的な革命
第9章 一〇〇万年のロジック
訳者あとがき
原注

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『抜擢される人の人脈力』岡島悦子・著


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【ハーバード流・人脈作りの5つのステップ】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492043284

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本日の一冊は、ハーバード大学でMBAを取得後、ヘッドハンターとして活躍、ダボス会議では「Young Global Leaders 2007」に選出されたという著者が、「戦略的人脈作り」のノウハウを語った一冊です。

中軸となるのは、著者が説く「人脈スパイラル・モデル」の5つのステップで、

1.自分にタグをつける
2.コンテンツを作る
3.仲間を広げる
4.自分情報を流通させる
5.チャンスを積極的に取りに行く

の順にノウハウが展開されています。

「自分にタグをつける」というのは、土井が普段から主張しているプロフィール作りの重要性を説いたもので、さすが人脈で飯を食っているカリスマヘッドハンター、鋭い考察が光ります。

ある種ドライなビジネス人脈の要件や、「自薦より他薦」といった原理原則も、著者が人脈の本質を熟知していることがうかがえます。

また、ヘッドハンター的な見方で、人に認められるための条件を書いており、こちらは就職、転職、出世のノウハウとしても活用できます。

読んだ方の感想として「難しい内容」というのがあるようですが、コンサルタント的な本に慣れた人なら問題なく受け入れられるレベ
ルです。

個人的には、ゆるい人脈本よりも、これぐらい戦略的に書かれている方が、実践的で読み応えがあると思います。

ビジネスチャンスを引き寄せる「戦略的人脈作り」のために、ぜひ読んで欲しい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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成功を収めた人によく聞いてみると「自分でもよくわからないが、なぜか抜擢をされるチャンスが到来し、そこで実績を作れたお陰で次のチャンスに恵まれた」という人がほとんど

もっと戦略的に「抜擢」を呼び込む努力をするべきではないでしょうか。その努力とは、能力開発と人脈構築です

相手は私の何を『貢献』と見なすのかを探す

「私はこれができます」という「自分目線」ではなく、「その事象に対し、自分はどのような貢献ができるか=あなたから見てもオトクでしょ」という「相手目線」の説明

自分の志向やスキルをタグにする人の場合には、本来は、自分の信念や使命感といったものとどこかで結びついていないと、説得力の弱いタグになってしまいます

◆ビジネス人脈の要件
・ギブ&テイクの関係が成立することを双方が認識している
・お互いへの期待値がどこかで合致している
・一定の期間限定の可能性もあり、関係の永続性を前提としない

◆タグの3要素
1.将来、どんな仕事をしたいか(Will)
2.自分にできることは、何か(Skill)
3.相手にどんなメリットをもたらすか(Value)

人はあなたの実力(できる)だけではなく、「可能性(できそう)」に着目する

多くの人は実際の成果物や成績の優劣よりも、逃げない姿勢や、失敗から学んだことを次に活かす能力に対して信頼を寄せてくれるもの

「実力」は、効率化だけでは手に入れることができません

◆仕事の縁(よすが)
・結局のところ、いまやっているこの仕事が好きだ
・この社長や上司なら、ついていける
・一緒に仕事をしている仲間となら困難にも立ち向かえる

勉強会や会合は、自分の仕事を外から見るきっかけにもなり、自分の仕事やキャリアを「メタ認知」できるというメリットもある

人脈は「レイヤーアップ」させなければ意味がない

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『抜擢される人の人脈力』東洋経済新報社 岡島悦子・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492043284
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◆目次◆

第1部 なぜ今、「人脈」なのか?
第1章 ハーバードで学んだ人脈の哲学と人脈スパイラル・モデル
第2章 人脈のパラダイム・シフトに伴う戦略的人脈構築の必要性
第2部 人脈スパイラルと人脈レイヤー
STEP1 自分にタグをつける
STEP2 コンテンツを作る
STEP3 仲間を広げる
STEP4 自分情報を流通させる
STEP5 チャンスを積極的に取りに行く
第3部 人脈スパイラルモデルの先には何があるのか?

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『新版 バブルの物語』 ジョン・K・ガルブレイス・著


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【バブルの教訓】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478007926

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本日の一冊は、ベストセラーとなっている『大暴落1929』の後に書かれた、ガルブレイスによるバブル論。

※参考:『大暴落1929』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822247015/

有名なチューリップバブルの話や、1987年の暴落など、前著に出ていない話も網羅しており、広く人間の投機的行為を論じています。

冒頭から驚かされるのは、「陶酔的熱病のエピソードは、それに参加している人々の意思によって、彼らを富ましている状況を正当化するために、守られ、支えられる」という指摘。

これはつまり、人間が欲にかられて投機行為に出た場合、他者の忠告など売れ入れる余地はない、ということ。

だからこそ、人々は同じ過ちをおかし続ける、というバブルの本質が、この一文からだけでも伝わってきます。

バブルが「てこ」の再発見により起こるということや、崩壊前には極度の楽観主義がはびこる、という点は類書と同じですが、秀逸だと思ったのは、「あらゆる投機的エピソードには、金融の手段または投資機会について一見新奇で大いに儲かりそうなことを発見して得意になるという面が常にある」という指摘。

新奇の儲け話やノウハウを求める風潮がいかに愚かか、考えさせられる話です。

知性を持って正しく「疑う」ために、読んでおきたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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陶酔的熱病のエピソードは、それに参加している人々の意思によって、彼らを富ましている状況を正当化するために、守られ、支えられる

投機は、商業もしくは金融の分野で何か一見新しいと思われるものに対して大衆的な想像力が定着する時に起こるものである

知性は金との結びつきに由来する。富が瓦解し消滅すると、彼は容赦ない罵倒を浴びた逃亡者となった

金融上の革新とは、いつものことながら、「てこ」の驚異が再発見されたこと

暴落が起こると、結局のところは、前には天才だと考えられていた人たちの精神的・道徳的なひどい欠陥が見つけ出され、そうした人たちは、忘却の彼方に沈むだけならまだましな方で、ひどい場合には、世間から誹謗されたり、投獄されたり、自殺したりした

ただ一つ見落とされていたのは、こうしたプロセスが逆の方向に動くとすればどうなるか、ということだった

株価が上昇するだろうとの期待によって株価は上昇したのであり、この期待から生まれる買いによって期待が実現された。こうした期待はやがて不可避的に逆転する

或る大きな災厄の記憶が消え、前回の狂気が何らか装いを変えて再来し、それが金融に関心を持つ人の心をとらえるに至る、というまでには通常二〇年を要する

暴落の前には金融の天才がいるということはウォール街の最も古い通則であり、今後もこの通則が再発見されることになるだろう

価値下落が起きる直前には、万事うまくいっているとの保証が殊のほか強い、ということをすべての人は気付かなければならない

現実には、唯一の矯正策は高度の懐疑主義である。すなわち、あまりに楽観ムードがあれば、それはおそらく愚かさの表れだと決めてかかるほどの懐疑主義、そしてまた、巨額な金の取得・利用・管理は知性とは無関係であると考えるほどの懐疑主義である

興奮したムードが市場に拡がったり、投資の見通しが楽観ムードに包まれるような時や、特別な先見の明に基づく独得の機会があるという主張がなされるような時には、良識あるすべての人は渦中に入らない方がよい。これは警戒すべき時なのだ

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『新版 バブルの物語』ダイヤモンド社 ジョン・K・ガルブレイス・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478007926
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◆目次◆

訳者まえがき――新版に寄せて
日本版[一九九一年版]への序文
序言
1.投機のエピソード
2.投機に共通する要因
3.古典的なケース1 チューリップ狂、ジョン・ローとロワイヤル銀行
4.古典的なケース2 サウスシー・バブル
5.アメリカの伝統
6.一九二九年の大恐慌
7.再び一〇月がやって来た
8.教訓は歴史から
出典ノート
訳者あとがき[一九九一年版]

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