2012年2月29日
【スティーブン・R・コヴィー博士、待望の新作】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4863940181
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本日の一冊は、世界的ベストセラーとなった『7つの習慣』の著者、スティーブン・R・コヴィー博士による待望の新作。
※参考:『7つの習慣』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4906638015
タイトルとなっている『第3の案』とは、二者択一の対立を超え、第3の道を模索するアイデアのことですが、まさかそこにわれわれの態度や不安心理、愛が影響しているとは知りませんでした。
本書によると、われわれが「第3の案」に至るには、以下の4つのパラダイムを手に入れる必要があるそうです。
1.私は自分自身を見る
2.私はあなたを見る
3.私はあなたの考えを求める
4.私はあなたとシナジーを起こす
著者によれば、「二者択一思考の人が他者を攻撃するのは、不安だから」であり、また「自分の領分、セルフイメージ、アイデンティティが脅かされていると感じてしまう」から。
本書には、読者がこういった弱い気持ちを乗り越え、より良い解決策を見い出すためのポイントが書かれています。
「シナジーに到達する四つのステップ」や、「公平という原則を超える基準を見つけること」など、視野狭窄に陥っている組織・個人には目からウロコの考え方が満載です。
なかでも、違反切符の代わりに「ポジティブ・チケット」を作った警察の話は、そのアイデアもさることながら、付随するエピソードに心を打たれました。
『7つの習慣』以来、ひさびさにインパクトのある一冊が登場しました。
これはぜひチェックしてみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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アルベルト・アインシュタインはこんな言葉を残している。「われわれが直面する重大な問題というものは、その問題を引き起こした時と同じレベルの思考では解決できない」最も困難な問題を解決するためには、考え方を根本的に買えなくてはならない
他者の意図、文化的背景、政治的・社会的プレッシャーにどっぷりと漬かっていると、自分が何者であるか、人生で何ができるのかを見失ってしまう
物語には英雄でも悪役でもない第三の声がある。それは物語を語る声だ。真の自己認識があれば、自分は自分の物語の登場人物であると同時に、語り手でもあることに気づく。私たちは物語に書かれる登場人物だが、それを書いているのは私たち自身なのである
有能なリーダーは、対立を否定もしなければ、抑えこもうともしない。前進する絶好のチャンスととらえる。対立を生む問題を明るみにし、それに本気で取り組まない限り、成長も、発見も、革新もなく、むろん平和もないことを彼らは知っている
感情移入、あるいは共感とは何だろう? イスラエルの哲学者ケン・ランパートは的確な定義を示している。「共感は、他者の心のなかに自分自身を見出した時に起こる。他者の目を通して現実を観察し、他者の気持ちを感じ、他者の痛みを共有するのである」
◆シナジーに到達する四つのステップ
1.「あなたも私も考えたことのない効果的な解決策を探してみないか?」と問いかける
2.「良いアイデアはどのようなものだと思う?」と質問する
3.基準を書いた紙を壁に貼ったら、その基準を満たす解決策を検討し始める
4.室内が興奮で包まれれば、シナジーに到達したと思っていい
第3の案を探す人にとって問題なのは、公平という原則を超える基準を見つけること
顧客の考えていることは何か、それに対して自分にできる貢献は何かがわかったら、それに従って自分が提供するサービスに値段をつけることができる。サービスの価値が価格リストを大きく上回るかもしれないし、逆に請求金額はごくわずかですむかもしれない
ごく簡単なカウンタータイプがビジネスのあり方を一変させることがある。たとえばレンタカー店のカウンタータイプは、客が車を借りにくるのを待つのではなく、客のもとに車を持っていく
「我々警察官は違反切符を切るのが普通です。それを逆さまにして、法律を守った切符を切ったらどうだろう?何かのためになった行いに切符を切るとしたらどうだろう、と考えたのです」こうして、「ポジティブ・チケット」というアイデアが生まれた(中略)育ての母親は目に涙をためながら、ポジティブ・チケットがジョンの部屋の壁にピンで留められたままなのだと話した。先日、なぜチケットを使わないのかジョンに尋ねたところ、こう答えたという。「絶対に使わない。おまわりさんが言ったんだ。君は素晴らしい子だ。何でもなりたいものにきっとなれる、とね。だからチケットはずっととっておく」
私は、幸福を長く続かせる鍵は奉仕であると思う。奉仕こそ人生の真の成功を測る基準なのである
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『第3の案』スティーブン・R・コヴィー、ブレック・イングランド・著 キングベアー出版
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4863940181
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◆目次◆
第1章 転換点
第2章 第3の案 :シナジーの原則、パラダイム、プロセス
第3章 職場での第3の案
第4章 家庭での第3の案
第5章 学校での第3の案
第6章 第3の案と法律
第7章 社会における第3の案
第8章 世界における第3の案
第9章 第3の案の人生
第10章 インサイド・アウト─内から外へ
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2012年2月28日
【ジョブズファンは読まないで】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4584133832
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ウォルター・アイザックソンの『スティーブ・ジョブズI』をはじめ、昨年はたくさんのジョブズ本が書棚を賑わしました。
※参考:『スティーブ・ジョブズI』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062171260
ジョブズの功績はすごいと思いつつも、正直あまりの発行点数にうんざりした、という人も多いのではないでしょうか。
そんななか、出されたのが、元マイクロソフト日本法人社長、成毛眞さんによるアンチジョブズ本。
本日ご紹介する『成毛眞のスティーブジョブズ超解釈』には、こんなことが書かれています。
<ここで残念なお知らせがある。あなたは、決してジョブズのようにはなれない。それどころか、彼の生き方からヒントを得て、自分の新しい可能性を導き出そうとすればするほど、じつは成功から猛スピードで遠ざかってしまうのだ。このパラドクスは、今まさに日本のビジネスパーソンが直面している、学歴でも年齢でもない全く新しい格差“創造性格差”に深く関係している>
著者が指摘しているのは、ジョブズのセールスの巧妙さと、一般の認識とは大きく乖離した業界での実像、さらには人々が評価するジョブズの「創造性」の怪しさです。
元マイクロソフトの人間が、ライバル会社のCEO(しかも故人)を揶揄するというのは、読んでいて気持ちのいいものではありませんが、創造性の相対論に関しては、その通りだと思います。(創造的になろうと思って真似したら創造性を失う)
ただ、著者も後半で書いているように、また古代ギリシャの彫刻がそうであったように、真のオリジナルとは、模倣から生まれることもまた事実でしょう。
ここまで痛烈に批判を加えれば、話題性もあるでしょうし、また読み手も喜ぶに違いありませんが、本当に役立ったのは、最後にまとめられている著者の人生訓&キャリア論です。
<何かの機会に乗じることに勇気は必要ない。爆発的な発想も必要ない。大切なのはその状況を楽しむ子どもっぽさである>
この部分だけは、かつて読んだ『大人げない大人になれ!』のような、清々しさを感じました。
※参考:『大人げない大人になれ!』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478012245
賛否両論ある本だと思いますが、クリエイティブな世界で生きていこうとする人には、いい教訓かもしれません。
ぜひチェックしてみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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ジョブズのサクセスストーリーはアップル製品を買わせるための仕掛けの一つ
カリスマに憧れても有益なことは何一つない
世の天才と呼ばれる人の椅子は、その本人が座っている一席しか存在していない。しかもその椅子は、最初からそこにあったわけでもなく、その天才が自分で場所を決め、自分で作って座ったものだ
権威に立ち向かうことを“カッコいい”と思うな
日本というマーケットで母国語だけに依存している時点で、ジョブズになれない確率がきっちり10倍も上がっている
たった半歩でも未来が形になって、それを手に取れるなら、使ってみたいと誰もが思うはず。ジョブズはそのことを知っていた稀有なビジネスパーソンだったのだ
◆スターになるための3つの要素
・分かりやすさ
・話題性
・流通
インターネットは、先ほど述べたスターの法則のうち、話題性の分散を招いた
今の時代に必要なのは、そのクリエイティビティ─の相対論に気づき、実際に行動し、創造性を発揮できる人だ
任天堂が教えてくれることは、たとえうまくいかなくても、プランBを生み出すためにプランAは必要だということだ
「人生を十分に楽しむためには、たくさんの道を持っていればいい」(森博嗣から著者が学んだこと)
20代でハードに仕事をこなさないと、30代で永久に取り返せない差がつくメカニズムが存在している
何かの機会に乗じることに勇気は必要ない。爆発的な発想も必要ない。大切なのはその状況を楽しむ子どもっぽさである。それだけでいい。そうやって楽しむことをずっとつづけていたら、いつのまにか成功しているものなのだ
人間の動きというのは、感覚も含め、一部が全体に影響を与え、全体が一部に影響を与えているのだ
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『成毛眞のスティーブジョブズ超解釈』成毛眞・著 KKベストセラーズ
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4584133832
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◆目次◆
まえがき なぜ日本にジョブズが生まれなかったのか
第1章 ジョブズの真似をしてはいけない
第2章 マイクロソフトから見えた本当のジョブズ
第3章 なぜ日本はこんなにも差をつけられてしまったのか
第4章 思い出したい日本の創造性
第5章 成毛流! イノベーションを起こす仕事術
第6章 あなたをクリエイティブな人生に導く7つの習慣
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2012年2月27日
【発想トレーニングの名著】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478008205
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本日ご紹介する一冊は、ベストセラー『考具』の著者が使い倒したという発想トレーニングの名著、『アイデアのおもちゃ箱』の増補改訂版。
※参考:『考具』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4484032058
「創造性を解き放つ38の発想法」という副題からもわかるように、具体的な発想法とトレーニング方法、ワークショップで使えるインストラクションがついています。
課題の属性を分割することにより発想する「さくらんぼ分割」発想法や、アレックス・オズボーンによって提案され、その後ボブ・イバールが並べ換えたという「SCAMPER」発想法、パラメーターを設定することで発想する「アイデア・ボックス」発想法など、じつにさまざまな発想法が示されており、いますぐ試したい衝動に駆られます。
各発想法を使って生み出された実在のアイデアや商品、ビジネスの例が紹介されていたり、著者独自のアイデアが示されていたりするのですが、これを読んでいると、アイデアの道は奥が深いなあ、と自分の未熟さを痛感させられます。
後半では、入眠時幻視を利用する「ダリ・テクニック」発想法や「死者の書」発想法など、やや怪しいテクニックも登場しますが、これで実際に奇抜なアイデアが生まれていたのだから、一読の価値はあると思います。
社内トレーニングにも活用できるほど、充実した内容なので、アイデアが求められる会社なら、一冊買っておいて損はないと思います。
オーソドックスなものから奇抜なものまで、創造性を高めるあらゆるエッセンスを詰め込んだ、まさに「バイブル」の名に恥じない一冊。
ぜひ買って読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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はっきりしたゴールがない状態で新しいアイデアを出そうとしても、時間の無駄遣いだ
アイデアは怒りから生まれることもある
課題を明確に記述する言葉、フレーズを選ぶプロセスには、たっぷり時間を取ったほうがいい。問いをはっきりさせることに時間を費やしたほうが、ゴールに近づいていることになる
フランスにあるオバクシオン社のプロダクトマネジャーが難問にぶつかっていた。「どんな方法ならば、ユニークな食品を開発できるだろうか?」。彼は「ユニーク」を「あっと言わせる」に、「開発する」を「作り変える」に言い換えた。つまり課題を示す文章を「どんな方法ならば、既存の製品を“あっと言わせる”食品に“作り変える”ことができるだろうか?」と言い換えてみた
アルフレッド・スローンはゼネラルモーターズの業績を破産の瀬戸際から好転させた。彼の天才的な点は固定観念を覆し、ブレイクスルーなアイデアを生み出したことにあった。オート・ローンを始めたのも一例だ。自動車は買ってから乗るものという前提を逆転し、運転しながら買える商品にした
道具の使い方はハード自体にもともと備わっているものではない。使い方というソフトは経験と観察から生まれてくる
◆「SCAMPER」発想法
S=Substitute 代用品はないか?
C=Combine 結びつけられないか?
A=Adapt 応用することはできるか?
M=Modify or Magnify 修正、あるいは拡大できないか?
P=Put to other uses 他の用途はないか?
E=Eliminate of minify 削除するか、削減することはできないか?
R=Reverse of Rearrange 逆にするか、再編成できないか?
◆「アイデア・ボックス」発想法
まずパラメーターを書き出し、次いで各パラメーターに対するバリエーションをリストアップする
新しくて有益なアイデア、商品、サービスを考えつくためには、名詞と動詞の組み合わせで遊んでみるといい
缶切りの本質は「物を開けること」だと捉えるなら、そして世界中に手がかりを求めるなら、新しいアイデアを思いつく可能性は大いに高まるだろう
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『アイデア・バイブル 創造性を解き放つ38の発想法』マイケル・マハルコ・著 ダイヤモンド社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478008205
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◆目次◆
取扱説明書──Part1 加藤昌治
はしがき マイケル・ マハルコ
序部 イニシエーション
第1章 最初の一歩
第2章 ワークアウト
第3章 課題は何か?
第4章『アイデア・バイブル』の使い方
第1部 左脳型発想法
第5章 根本を疑う──「前提逆転」発想法
第6章 属性に切る──「属性列挙」発想法
第7章 分割する──「さくらんぼ分割」発想法
第8章 代替する──「SCAMPER」発想法
第9章 強み/弱みを知る──「プロ/コン」発想法
第10章 パラメーターを設定する──「アイデア・ボックス」発想法
第11章 ポジショニング・マップ──「アイデア・グリッド」発想法
第12章 視野を広げる──「マンダラチャート」発想法
第13章 チェックリスト──「フェニックス」発想法
第14章 自らを見直す──「ビジネスドメイン・マトリクス」発想法
第15章 未来シナリオを描く──「シナリオ・プランニング」発想法
第16章 大胆な飛躍──「ブルートシンク」発想法
第17章 先人の知恵──「賢人会議」発想法
第18章 属性を絞る──「オポチュニティ・サークル」発想法
第19章 視覚的思考──「パターン・ランゲージ」発想法
第20章 耳を傾ける──「クレバー・トレヴァー」発想法
第2部 右脳型発想法
第21章 α波──「リラックス・テクニック」
第22章 青い薔薇──「直感力」
第23章 ユーリカ!──「インキュベーション」
第24章 類推する──「アナロジー」発想法
第25章 もしも話──「フィクションストーリー」発想法
第26章 論理を超える──「パラドックス」発想法
第27章 アイデアの宝庫──「夢日記」発想法
第28章 潜在意識からのメッセージ──「ダ・ヴィンチ・スケッチ」発想法
第29章 入眠時幻視──「ダリ・テクニック」発想法
第30章 幻視の旅──「シナリオ・ジャーニー」発想法
第31章 潜在意識の人格化──「メンターズ・トーク」発想法
第32章 象形文字──「死者の書」発想法
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2012年2月26日
【コマツV字回復のリーダーシップ】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492533052
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本日の一冊は、コマツのV字回復を成し遂げ、「ハーバード・ビジネス・レビュー」誌でも絶賛されたコマツ会長、坂根正弘さんによる一冊。
タイトルからは、一見、ノウハウ書を連想させますが、内容はコマツのV字回復の奇跡と、現場で氏がとったリーダーシップに関するもの。
要所要所に氏が発した言葉やリーダーの教訓が散りばめられており、ある程度経験を積んだ経営者なら、きっと心に響く内容だと思います。
「人を動かすのは、つまるところ言葉である。リーダーの資質は、言葉の力にあると言っても過言ではない」
これはまえがきにある著者の言葉ですが、本文を読み進めれば、いかに著者の言葉が現場を動かしたのか、実感できると思います。
「コマツの問題の本質は、固定費にある」とズバリ本質を見抜いた言葉、「会社は苦しいが、研究開発費は削らない。そのかわり他社が真似できないダントツ商品をつくって、ナンバーワン企業になる」と宣言したダントツプロジェクト、「すべてのお客さまのニーズに応えなくていい」と指示し、全体最適を推し進めたリーダーシップ…。
ただのノウハウ書だと思っていたら、これは思わぬ収穫でした。
もっとも感銘を受けたのは、著者が影響を受けたという3代目社長、河合良成氏のエピソードで、トップのあり方として、じつに参考になりました。(詳しくは、ぜひ読んでみてください)
地味な印象の本ですが、経営において大事なことがびっしり詰まっています。
経営者および未来の経営幹部は、ぜひ読んでおいてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「コマツの問題の本質は、固定費にある」
私は米国での経験から、コマツは製造コスト以外の固定費が高いだけであって、その部分さえ改めれば、ものづくりにおいて十分に国際的な競争力があると思っていた
「自分の仕事はなくなるかもしれない」と思ったときから、人は変わる
希望退職者を募ったとき、私は従業員に対して次の2つのことを約束した。
「必ず2年以内に結果を出す」
「雇用に手をつけるのは、今回1度きりにする」
「会社は苦しいが、研究開発費は削らない。そのかわり他社が真似できないダントツ商品をつくって、ナンバーワン企業になる」
多くの人に何かを伝えるためには、口にしやすい「キーワード」が重要だ
すべてにおいてライバルを上回るものをつくれば、当然、価格は高くなる。しかも他社が次の新製品を出すときは、技術的に我々より上をねらう。だから1~2年で追いつかれてしまう。こんなことを続けていたら、いつまでも消耗戦から脱することはできない。そこで私は、営業の意見を聞きながら、「他社に負けてもいいところ」を決めた。その最たるものが、前述の、日本でしか売れそうにない商品の製造を止めることであった
「負けてもいい」などということが言えるのは、社長1人だけである。したがって社長は「何を犠牲にするか」を明確に伝えるという役目がある
リーダーは部分最適ではなく全体最適を語れ
言葉の力はファクトで決まる
本当に見つけなければいけないファクトは、自分たちの「強み」である
リーダーは「着眼大局」「着手小局」が大事
リーダーや経営者にとって大切なことは、何度も同じことを繰り返して言うことだ
「言う」を「成す」と書いて「誠」。これは私がリーダーとして大事にしている言葉だ
有言実行には「いつまでに」という期限を設けることが重要な意味を持つ
「不正をするな」より「不正を隠すな」
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『言葉力が人を動かす』坂根正弘・著 東洋経済新報社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492533052
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◆目次◆
第1章 コマツを甦らせた言葉力
第2章 言葉の力はファクトで決まる
第3章 リーダーの言葉力
第4章 リーダーの実行力
第5章 言葉のあふれる会社は強い
第6章 これから日本を背負って立つリーダーへ
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2012年2月25日
【プロインタビュアーの心と技術】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/416660841X
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本日の一冊は、キャスター、作家として、また名インタビュアーとして知られる阿川佐和子さんが、その聞き方のエッセンスを紹介した一冊。
北野武や、萩原健一、浜口京子、鶴瓶、黒柳徹子、尾崎将司、デーモン閣下など、氏がこれまでにインタビューした有名人のエピソードを交えながら、いかに人の心をひらくか、いかにして聞くか、その心構えとスキルを説いています。
なかでも感銘を受けたのは、「質問は一つだけ用意しなさい」という、著者の先輩からの教え。
「もし一つしか質問を用意していなかったら、当然、次の質問をその場で考えなければならない。次の質問を見つけるためのヒントはどこに隠れているだろう。隠れているとすれば、一つ目の質問に応えている相手の、答えのなかである。そうなれば、質問者は本気で相手の話を聞かざるを得ない。そして、本気で相手の話を聞けば、必ずその答えのなかから、次の質問が見つかるはずである」
これは、相手の話に集中し、深堀りするための心構えですが、うまくいくインタビューというのは、たいがい、こういうものだと思います。
「おしぼり」の話から事故後の北野武の本音、そして映画「HANA-BI」のワンシーンにつながった話など、感動のインタビューシーンがいくつも盛り込まれており、読み物としても楽しめる内容です。
ベテランの上から目線のお説教ではなく、著者が未熟だった駆け出しの頃のエピソードから始めているため、共感できる部分が多いと思います。
ぜひ読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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こんなに自分の話を面白そうに聞いてくれるなら、もっと話しちゃおうかな。あの話もしちゃおうかな。そういう聞き手になろう
自分の話を聞いてほしくない人はいない
次の質問のことばかりを考えていると、どうなるか。肝心の社長の話はほとんど耳に入ってこないのです
「もし一つしか質問を用意していなかったら、当然、次の質問をその場で考えなければならない。次の質問を見つけるためのヒントはどこに隠れているだろう。隠れているとすれば、一つ目の質問に応えている相手の、答えのなかである。そうなれば、質問者は本気で相手の話を聞かざるを得ない。そして、本気で相手の話を聞けば、必ずその答えのなかから、次の質問が見つかるはずである」(著者の先輩の話)
ある作家の小説を、三冊読んでみて、「あれ、この人の作品にはいつも、気の強い女性ばっかり出てくるな」ということに気がつく。気の強いタイプの女性が好きなのかな。聞いてみようかと思います
できればゲスト自身が苦労して作り上げた作品や業績に関心を向けることが、相手の心を開く一つの手立てとなるような気がします
抽斗の方向性ぐらいは、多少なりとも双方で認識しておいたほうが、会話のまとまりが良くなることは多い
「脱線した話」によーく耳を傾けて、じっくり聞いて、とことん楽しむ。なぜなら、その話は思いも寄らぬ面白い話に発展するかもしれないからです。発展しなさそうだとわかったら、それらのなかに、自分の本来聞きたかったテーマに関連する言葉が、なにか一つぐらい落ちていないかと必死に探す
「意外性」は重要
安易に「わかります」と言わない
人の話を聞くときは、具体性というものが大事なんだ。忘れかけておりましたが、インタビューするときにおいて、「具体的な話を引き出さないとダメだ」と最初に教えてくださったのは、遠藤さんでしたね
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『聞く力 心をひらく35のヒント』阿川佐和子・著 文藝春秋
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/416660841X
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◆目次◆
I 聞き上手とは
II 聞く醍醐味
III 話しやすい聞き方
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2012年2月24日
【経済指標を学ぶ】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/476126814X
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「不安な時代」。
誰もが持っている共通認識だと思いますが、この不安は一体どこから生じるのでしょうか?
多くの場合、不安もリスクも、知らないことから生じます。
逆に言えば、「知っていれば、備えられる」。少なくとも毎日不安な気持ちを抱えて生きることはなくなるのです。
本日ご紹介する一冊は、世界経済を知り、備えるためのとっておきの一冊。
ウォールストリート・ジャーナルのインターネットライブ番組「The News Hub」の司会を務めるサイモン・コンスタブルと、経済学のエキスパートとして数多くの著書を持つロバート・E・ライトによる「経済指標の読み方」です。
「はじめに」でも書いているように、本書で選ばれた50の指標の基準は、以下の通り。
1.タイムリーである
2.信頼できる
3.有名すぎない
4.実用的である
投資家にとって、実践的な指標の読み方が紹介されているだけでなく、一般のビジネスマンにとっても、プロがどうやって景気動向を読んでいるのか、いい勉強になるでしょう。
アメリカ人らしいユーモアも織り交ぜられており、指標の本にしては、読み物としても楽しめるのが特徴。
これはぜひチェックしてみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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チェーンストア売上高を知るための主な情報源は2つあります。1つはジョンソン・レッドブック、もう1つは国際ショッピングセンター評議会(ICSC)とゴールドマン・サックスが出しているものです。どちらもチェーンストアの週間売上高と月間売上高を発表しています(小規模な小売業者も含めた全体的な数値は、商務省が毎月第2週に発表している米国小売売上高で確認できます)
人々の気持ちを知るには、今どんな気分なのかを訊いてみる必要があります。そうした調査を実際に行っている機関が2つあります。1つはコンファレンスボード(全米産業審議委員会)、もう1つはミシガン大学です。一般にコンファレンスボードが発表するものは消費者信頼感指数と呼ばれ、ミシガン大学のほうはミシガン大消費者信頼感指数と呼ばれています
消費者信頼感指数が上がっているときには、小売業界の株が買い
不完全雇用が増えていたら、失業率が高くなる前ぶれです。このようなときには、どういう分野に投資すればいいのでしょうか。「失業率が高いときには、守りに入るべきです。薬、食品、アルコール。人の生活に欠かせないジャンルを選んで投資します」(パド氏)
原則として、BBレシオが1を超えていたら業界の先行きは明るいと見ていいでしょう
銅価格が高いというときの目安は、だいたい1ポンド当たり3ドル(1トン当たり約6600ドル)を指します。1ポンド当たり2ドル(1トン当たり約4400ドル)を切ると銅価格は普通より低く、需要が停滞していると考えられます
経済の規模が小さい国において貿易赤字が5%を超えると、通貨危機の可能性が高まってきます
EIAは、毎週水曜日に石油在庫統計を発表しています。これは世界中に現在利用可能な原油やガソリン、燃料油などの在庫がどれだけあるかという数値です
CAOが異常に高くなっているときは、資産バブルの可能性があります。このような動きが見えたら、借入金の比率を減らし、債券などの投資をキャッシュに移したほうがいいでしょう
実質金利がマイナスのときには、エネルギーや原料などのコモディティ、特に工業原料として使われる金属が利益を生みます
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『ウォールストリート・ジャーナル式 経済指標読み方のルール』サイモン・コンスタブル、ロバート・E・ライト・著 かんき出版
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/476126814X
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◆目次◆
PART1 個人消費 個人消費に関する経済指標
01 自動車販売台数
02 チェーンストア売上高
03 消費者信頼感指数
04 中古住宅販売件数
05 不完全雇用
PART2 投資支出 投資支出に関する経済指標
06 BBレシオ
07 銅価格
08 耐久財受注額
09 住宅建築許可件数と住宅着工件数
10 鉱工業生産指数と設備稼働率
11 ISM製造業景況指数
12 ISM非製造業景況指数
13 JoC-ECRI工業価格指数
14 LME在庫
15 家計貯蓄率
16 単位労働コスト
PART3 政府支出 政府支出に関する経済指標
17 財政赤字と債務残高
PART4 貿易収支 貿易収支に関する経済指標
18 バルチック海運指数
19 ビッグマック指数
20 経常赤字
21 石油在庫
22 日銀短観
23 対米証券投資(ネット長期TICフロー)
PART5 複合的指標 複合的な経済指標
24 ベージュブック(地区連銀経済報告)
25 クラック・スプレッド
26 CAO(信用力オシレーター)
27 FF金利
28 出生率
29 1人当たりGDP
30 LIBOR(ロンドン銀行間取引金利)
31 マネーサプライ(M2)
32 新築住宅販売件数
33 フィラデルフィア連銀ADS業況指数
34 フィラデルフィア連銀景況指数
35 実質金利
36 空売り残高
37 ラッセル2000指数
38 週次景気先行指数(WLI)
39 イールドカーブ(利回り曲線)
PART6 インフレその他の不安要素 不安要素に関する経済指標
40 GDPデフレーター
41 金価格
42 ミザリー指数
43 生産者物価指数(PPI)
44 小口投資家
45 クレジット・スプレッド
46 TEDスプレッド
47 ゾンビ銀行率(テキサス・レシオ)
48 TIPSスプレッド
49 CBOEボラティリティ指数(VIX)
50 ウェイトレス美人指数
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2012年2月23日
【自己イメージを変える秘訣】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4537259191
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経営者が事業を拡大しようとすると、必ずと言っていいほど、本人のセルフイメージが障害となります。
自分は○億円の器の人間なのではないか、自分には人をマネジメントする度量などないんじゃないか、といったことで悶々とするのです。
過去が作りあげた自己イメージを、どうやって変え、ポジティブな未来につなげていくか。
この秘訣を示したのが、本日ご紹介する一冊です。
著者は、シアトル・マリナーズの川崎宗則選手や、2011年4月に国内女子賞金ランキングで首位に躍り出たプロゴルファーの金田久美子選手などを指導する、メンタルトレーナーの久瑠あさ美さん。
自身、モデル・女優・ラジオパーソナリティとして、さまざまなプレッシャーを克服した経験を加味しつつ、われわれがどうやって自己イメージを変えていけばいいか、具体的なアドバイスをしています。
1.「~したい」という原動力(want)
2.創造性(イマジネーション)
3.自己を高みに上げ、俯瞰する心の視点(マインド・ビューポイント)
この3つを使いこなすことで、潜在意識にアクセスするというのが、本書が提唱するメソッド。
シンプルながらパワフルなメンタルの手法が書かれているので、興味ある方は、ぜひチェックしてみてください。
器を大きくしたい経営者には、おすすめの一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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持って生まれた気質や性格はそう変わるものではありません。けれど、心の在り方は変えられるのです
人は言葉にならなくても、潜在的に伝えたいという熱い想いを抱いています。そして、まさにこの「~したい」という強い意志が、変革の原動力となって、自分自身を突き動かすことになるのです
自分の人生においては、何が起きてもすべてを肯定的に受け入れていかなければ、人生の試練に負けてしまいます
仕事を掴むのであれば、[マインド・ビューポイント](=心の視点)を引き上げ[相手が求めている人になればいい]
あなたをとりまく制約から解かれたとき、あなたは何にだってなれるのです
俳優とは「人に非ず、人に憂う」と書きます。人間の様々な情感を演じるためには、その瞬間、自我を失くすことで、役柄に近づくことができます
「こうしたい」と「こうすべき」の狭間で私たちは揺れ動かされます。どんな感情もあなたのものです。手に負えない暴れる感情をそのままぶつけてしまっては後悔し、抑圧してはまた苦しくなるのです
あなたが未来に一流であるかどうか。それはあなた以外には決められないことであり、他の誰かに決められるものでもありません
自信には根拠があってはならない
人は皆、自分らしさという『自己イメージ』を持っています。
そしてそれは、外側の誰かに創り上げられたものであることが
本当に多いのです
「やらなければならない」といった「have to」で仕事に向き合ってしまうと、あなたの中に眠っている残り90%以上の潜在意識を味方につけることはできません
言うなれば、社会で生活をするということは、「have to」の中であなたにとってのやりがい=[want]を常に探し続けること
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『人生が劇的に変わるマインドの法則』久瑠あさ美・著 日本文芸社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4537259191
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◆目次◆
はじめに─あなたの心は創ることができます
プロローグ “マインドの法則”三つのプロセス
第1章 人生を劇的に変える“マインドの法則”
第2章 変わりたいのに変われない「心」の理由
第3章 自分次第で未来は創ることができる
第4章 相手とビジョンを共有し、人を動かす
第5章 「フォーカシング」で感情をコントロールする
エピローグ “マインドのパラダイムシフト”は、あなたにも起こる
おわりに─あなたが存在する意味
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2012年2月22日
【「買い」の一冊】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4813245609
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先日、新宿駅からタクシーに乗り、「短い距離で恐縮です」と言ったら、運転手さんに「短い方が儲かるんですよ」と言われました。
彼は、この不況時にとても儲かっているようでしたが、その秘訣は、「朝の時間に短い距離をたくさんこなす」ことだったのです。
なぜ短い方が儲かるかというと、おそらくその理由は以下の通りです。
1.場所によっては、複数人乗ればバスや電車を使うより割安
→需要が多い
2.需要が多く、乗客がすぐに見つかるので、アイドルタイム
が少なくなる
3.無駄なガソリンを使わず、低コストになる
じつはこれ、現在話題の格安航空会社(LCC)と共通の儲けのしくみです。
そう、本日の一冊は、この格安航空会社(LCC)のビジネスモデルを、航空経営研究所(そんなものあったのか!)の研究所長と主席研究員が解説した本。
マニアックなテーマで、なかなか書店では探せないかもしれませんが、これは「買い」の一冊です。
読んでみると、LCCが安かろう、悪かろうというのは、まったくの誤解。
機体整備時間が短縮できるのも、出発準備時間、搭乗時間が短縮できるのも、ビジネスモデルの転換による、じつに合理的な理由からなのです。
この不況時に儲けを出すための、目からウロコのすごい仕組みが満載の一冊。
これはぜひ読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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ケレハー氏の言葉は今も語りつがれています。
「会社の規模と利益率は関係ない」
“航空ビジネスはもはや価格でしか訴求できない完全なコモディティー(日常品)ビジネスになった”ライアンエアーのCEO、マイケル・オレアリー氏はそういって、価格でしか勝負できないのなら、最安値で勝負するという戦略をとりました。そして、最も安い運賃を提供し続けるために、運賃の考え方を変え、破格な安さの「基本運賃」と、別料金(有料)の「付加料金」とに分けたのです
現在のライアンエアーの売上げのなかで、別料金である「付加サービス」からもたらされる収入は、全体の約20%
◆格安航空会社の「ビジネスモデル」
1.路線は短距離に絞りこむ
2.使用する機種(旅客機の種類)は1種類に絞りこむ
3.航空機の稼働時間を多くする
4.2地点間の単純往復運航
5.機内の座席を多くする
6.サービスを絞りこんで単純化する
7.混雑していない第2の空港を使用することが多い
8.機内サービスの廃止や簡素化、有料化
9.自社ホームページを使ってのネット販売
10.積極的に売る付加サービス
LCCの機内座席数は180席であり、FSAの160席と比べると20席(約12%)も多くなっています。さらにLCCは、1日の間に機材を飛ばす時間数、すなわち機材の稼働時間もFSAと比べて長くなっています。これにより、同じ型の機材でも座席の生産力が約7%多くなります。これら2つの要素をあわせると、LCCはFSAと比べて、約2割も多くの座席数を生みだしていることになります。このように、LCCはFSAの約半分という少ない費用(正確には54%)で、FSAより2割も多い座席数(商品)を生産しているわけです
◆LCCが選択する旅客機機材のポイント
1.座席あたりの価格が割安な機材であること
2.座席あたりの燃油消費量を少なくできる機材であること
3.高い搭乗率を得やすい座席規模をもった機材であること
すべての面で単一化と単純化を図る
ファミリーレストランやファストフード店で、革張りや合成皮革のシートを採用しているのは、見栄えがよいということや、除菌などの衛生面での理由もありますが、清掃に人手がかからないという実質的なメリットも大きい
LCCの収入には、このような搭乗しない旅客分のものも少なくない
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『「格安航空会社」の企業経営テクニック』赤井奉久、田島由紀子・著 TAC出版
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4813245609
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◆目次◆
はじめに
第1章 格安航空会社の経営理論とビジネスモデル
第2章 超低コストの公式
第3章 高搭乗率と利益の公式
第4章 スタッフの力が倍になる秘密
あとがき
参考文献
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2012年2月21日
【10年後食える仕事は?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492261036
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本日の一冊は、神田昌典さんの未来予測本『2022 これから10年、活躍できる人の条件』と同様、発売直後からベストセラーとなっている注目の一冊。
※参考:『2022 これから10年、活躍できる人の条件』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569797601
独立系ニュースサイト「MyNewsJapan」のオーナー兼編集長、渡邉正裕さんによるキャリアガイドで、タイトル通り、『10年後に食える仕事食えない仕事』を、実名入りで紹介しています。
著者らの分類によると、分類不能を除く計5668万8700人の労働者のうち、今後収入が下がると見られる職業は、日本全体の72%。
本書では、この「重力の法則」(グローバル化に伴い収入が最低レベルにまで落ちていく現象)の影響を避けられる職業特性を分析し、そこから読者が就くべき仕事を明らかにしています。
日本独自のカルチャーで育った人材(お笑い芸人や、アニメ・ゲームの開発者)、高額商品を売るハウスメーカーや自動車ディーラーの営業、国籍条項によって100%守られている裁判官など、実例を挙げながら論じているのが特徴で、これを読めば、自分の仕事が10年後どうなるのか、危険度が一発でわかると思います。
本書の基準を当てはめると、同じ出版社でも、編集者は安泰だが営業マンはヤバいなど、いろいろな事実がわかってきます。
今後の仕事を考える際の、良い視点が得られること、間違いなしの一冊です。
ぜひ読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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グローバル化の波と無縁の者もたくさんいる。現状では公務員(教師、消防、警察、各役所の職員…)がそうだし、民間でもJR各社など主要な鉄道系の正社員、また個別企業でいえば、東京ディズニーランドを運営するオリエンタルランドのような、サービス業の分野で、競合がおらず圧倒的なブランドを築いている企業の正社員は、IT化もグローバル化もどんと来い、という感じである
日本独自のカルチャーで育った人材(つまり、お笑い芸人や、アニメ・ゲームの開発者)は、外国人に代替されるとは考えにくい
「顧客サービス力」が強みとなるのは、産業としては、旅館やホテル、航空会社、テーマパークなど
ハウスメーカーや自動車ディーラーの営業担当者は、やはり日本人の仕事として残り続ける
少額の医療・生命保険や投資信託などの金融商品になると、対面販売からネット販売への移行スピードは速まり、若い顧客層から対面販売が不要になっていく
裁判官は、国家公務員特別職なので、国籍条項によって100%日本人だ
単純な事務作業については、国籍が関係なくなる
低価格ソルジャー営業は「重力の世界」
介護の仕事に日本人メリットがない
金融とITはレバレッジが利きやすいため、デキる人の価値は暴騰しやすい
「カネ」「情報」「モノ」が国境を越えやすいのに対し、「ヒト」と「土地」は、国境を越えにくい
現地のマーケットに精通したグローカルのマッケッターは、グローバル化して資本が外資になろうと関係なく、活躍の場は消えないどころか、重宝される
記者という職業は、「信用&コミュニケーション」「ハイレベルな日本語」という2つの障壁に守られており、外国人による代替がほとんど不可能
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『10年後に食える仕事食えない仕事』渡邉正裕・著 東洋経済新報社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492261036
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◆目次◆
はじめに──正しい航海図を持とう
第1章 いま、何が起きつつあるのか
第2章 「日本人メリット」で食える仕事の条件
第3章 各エリアの職業とその特徴
第4章 判定チャート──10年後、あなたの仕事はどうなるのか?
第5章 10年後の生き残りかた
第6章 10年後の「日本人の雇用」
おわりに──「頼れるのは自分だけ」の社会で
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2012年2月20日
【老人が語る、命が喜ぶ生き方とは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763131095
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本日の一冊は、ミリオンセラー『鏡の法則』の著者、野口嘉則
さんによる、ひさびさの新刊です。
※参考:『鏡の法則』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4893469622
謎の老人が読者に語りかけ、つらかった過去について告白する…。
そんな小説仕立てのお話になっています。
老人は、30歳そこそこで部下を持ち、破格の給料をもらっていましたが、やがて部下に裏切られ、彼女に裏切られ、さらに左遷の憂き目にあいます。
すべてを失った老人が、喪失感の果てにたどり着いた境地とは何か。そしてそこで得た教訓とは。
われわれ日本人は、これまで「手に入れる」ことばかりを考えて「足し算」してきましたが、これからは、「引き算」が大事。
とはいえ人間、失うのは怖いものです。
怖いから、大胆な行動に出られない。自分らしく生きられない。でも、だまっていても景気は悪くなるし、人間いつかは老いる。
そんな時、事実を前向きにとらえるにはどうすればいいか。命が喜ぶ生き方をするには、どうすればいいか。
本書には、そんな生き方のヒントが書かれているのです。
読んだ感想を申し上げると、これはベストセラーとなった『鏡の法則』『3つの真実』に次ぐ力作だと思います。
※参考:『3つの真実』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4828414312
ひさびさに野口ワールドが味わえる一冊。これはぜひ読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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人生には足し算があるだけでなく、必ず引き算もあります。予期せぬ引き算の場面が突然やってくることがあるものです。そして人間というやつは、この引き算に弱い
ある日のことでした。私の最も信頼していた部下が、会社を辞めたいと言ってきました。
(中略)
私は裏切られたと感じて、辞める彼に向かって「恩知らず」と罵ってしまいました。
私にとってもっと衝撃的なことが起きました。私の彼女が別れたいと言ってきたのです。
(中略)
私は自分の愛が裏切られたと思って、彼女のことがゆるせませんでした。しばらくのあいだ、彼女のことを恨みました。
私は自分に自信が持てるようになったと勘違いしていましたが、私の自信は自分に対するものではなく、手に入れた地位や力に対するものでしかなかったのです。ニセモノの自信だったのですよ。
人は手に入れたものを「自分のもの」として所有したがります。自分が所有することに強く執着します。そしてその執着心ゆえに、手に入れたものと自分が別のものであることを忘れてしまい、その結果、それらと自分が一体化してしまうのです。それゆえ、それらを失ったとき、自分の一部を切り取られたかのような喪失感を味わいます。
所有しているかのように、錯覚しているだけなのです。すべては、一時的に借りているだけなのですよ。人間は死んでゆくとき、借りていたものをすべてお返しして、命ひとつであの世にゆきます。
人間はみな、年齢に関係なく、お世話になりっぱなしで生きている。しかしそれを勘違いして、自分の力だけで生きているような錯覚を起こしてしまう。その錯覚から目覚めていく過程が老いなのだと思うのです。
中国の古典『老子』の中には、次のような言葉があります。
「多ければ則ち惑う」
「道を為す者は日に損す」
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『人生は「引き算」で輝く』野口嘉則・著 サンマーク出版
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763131095
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◆目次◆
※目次がない本です。
[エラー: asin:4763131095 というアイテムは見つかりませんでした]