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『ノマドライフ』本田直之・著 Vol.2810


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【自由を追求する働き方】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4023310573
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本日の一冊は、ベンチャー企業・バックスグループの常務として売上を100億円まで伸ばし、現在はハワイと日本、その他の国を飛び回る「ノマドライフ」を実現している、本田直之さんによる一冊。

「ノマド」という言葉につきまとう軽薄な印象から、敬遠する人も多いと思いますが、情報優位性がカギを握る今日のビジネスにおいて、「ノマド」は、競争優位を保つための、ひとつの
考え方だと思います。

とくに、現在のように日本が競争優位性を失ってしまった今、成功のヒントは海外にあるわけですが、従来型のオフィスに固定されたワークスタイルでは、なかなか海外の情報は得られないと思っています。

本書で書かれているように、<アイデアと移動距離は比例する>のであり、また<ノマドライフは、続けていくと、ライフスタイルそのものがコンテンツになる>のです。

本書には、われわれがノマドライフを実現するために、どんなキャリアステップを踏めばいいのか、どんなビジネスシステムを作ればいいのか、自由を失わないため、何に気をつければいいのか、事細かに書かれています。

氏の著書としては、ひさびさに読み応えのある内容と言っていいと思います。

ノマドに賛成するかどうかは読者次第ですが、これからの働き方を考える上で、参考になる一冊だと思います。

ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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ジャック・アタリは、2010年に邦訳が出版された『いま、目の前で起きていることの意味について』(早川書房)で、こうも書いています。
「いまでは、生まれた国以外の国で暮らす人々の数は一億五〇〇〇万人にのぼる。通信手段の進歩と自由の拡大から考えて、三〇年後には、母国以外の国で暮らす人々は少なくとも一五億人になっているだろう。それが巨大な変化を引き起こすことは間違いない」

生き残りをはかりたい企業は残業代を出さないことで人件費を切り詰め、そのぶんの業務はより安い労働力を提供する海外へアウトソーシングするようになります。近い将来、年齢や役職、業種を問わず、日本のビジネスパーソン全体の年収と労働時間が減少することは明らかです

選択肢のひとつとしてわたしが提案したいのが、あえて昇進を受けない「ポジティブ・ディモーション(positive demotion:前向きな降職)」です

ノマドライフは、続けていくと、ライフスタイルそのものがコンテンツになる

◆ノマドライフまでの6つのフェーズ
1.「ベースをつくる時期」(5年)
2.「方向性を模索する時期」(3年)
3.「未来につながる実績を残す時期」(5年)
4.「転換期」(2年)
5.「実践期」(5年)
6.「シェアの時期」

実際にデュアルワークとして何をするかを考えたとき、一番避けるべきは時間給的な仕事です

愛社精神に溢れる優秀で若いビジネスパーソンには、「会社を愛するだけでなく、その仕組みから何か学び取る」という貪欲さをもつことをおすすめします

◆雇わないでできるビジネスの仕組み
1.テクノロジーの力で、スケジューリングなど秘書的業務をラクにこなす
2.会計など、苦手なことはアウトソーシングする
3.大きなプロジェクトは外部とコラボレーションする

ポイントは、地方にいながら都心の仕事をするということ

定期的な仕事を受けない

アイデアと移動距離は比例する

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『ノマドライフ』本田直之・著 朝日新聞出版
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4023310573
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◆目次◆

Chapter1 なぜ、ノマドライフなのか?
Chapter2 ノマドライフの実践 ワークとテクノロジー
Chapter3 ノマドライフの実践 お金と生活
Chapter4 ノマドライフの実践 思考のトレーニング

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『新・幸福論』五木寛之・著 Vol.2809


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【五木寛之氏による幸福論】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4591126951
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最近は、ショーペンハウアーの『幸福について─人生論』はじめ、幸福論が流行っていますね。

※参考:『幸福について─人生論』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4102033017

ちなみに、世界には「三大幸福論」というものがあり、それは以下の3つです。

ヒルティ『幸福論』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4003363833

アラン『幸福論』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4087520374

ラッセル『幸福論』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4003364937

本日ご紹介する一冊は、直木賞作家であり、数多くのベストセラーを出している五木寛之さんが、独自の視点から幸福を論じた一冊。

「青い鳥の去ったあと」ということで、気づいた時には青い鳥が飛び去ってしまっていた私たち日本人が、これからどうやって幸せに生きていけるのか、そのヒントを示した一冊です。

幸福の国ブータンの幸福論、金子みすゞが指摘した幸福の残酷な真実、『青い鳥』のお話の本当に意味するところ…。

作家らしい切り口で、幸福の真実を明らかにしていく手腕は、さすがといったところです。

これからの生きにくい社会を幸せに生きていくために、ぜひ読んでおきたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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漠然とした不安感というのは、じつに厄介なものです。それは時として人を自殺に追いこむこともある。芥川賞にその名を残す小説家、芥川龍之介は昭和二年に睡眠薬自殺をとげました。その手記のなかにあった、「ぼんやりした不安」という言葉は、いまも人びとの記憶に重苦しく残っています

「諦める」という言葉を、私は「明きらかに究める」と解釈してきました。はっきりと目をそらさずに事実をみつめる。「覆水盆に返らず」と、昔の人は言いました。こぼれた水はふたたび容器にもどすことはできない、という中国の諺です。私たちはこれからずっと汚染された国土に生きていくのです

「絆」という字は、動物に縄をかけて拘束するという意味からきているらしい。そう聞くと、ちょっと見は美しく思われる「絆」にしても、どことなく息苦しい感じがしないでもありません。しかし、いま世の中は「絆」をつよく求めているようです

人間はほかの生命を殺さずに生きていくことはできません。これは残酷な真実です

人はすべて、なにがしかのうしろめたさを抱いて生きざるをえない。それが真実です

幸福であるためには、目をつぶらなくてはならない部分がある

「祭り」の背後に「とむらい」を感じていたのでは、祭りに参加できません

「生存悪」とでもいうべきものを背おいつつ、私たちはどうすれば幸福を感じることができるのか。それが二十一世紀の私たちの最大の課題ではないかと思うのです

人はいつか真実に気づく。しかし、気づいたときにはもうおそい。「青い鳥」はすでに飛び去ってしまったのですから

孤独でなくなることは、同時に関係した相手たちと、やがて別れることになる

あるのは、上流と下流という、露骨な二分社会

「われわれの幸福の九割までは、もっぱら健康に基づいている」(ショーペンハウアー)

昔のことわざに、「家貧しくして孝子顕わる」という言葉がありました

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『新・幸福論』五木寛之・著 ポプラ社 
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4591126951
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◆目次◆

幸福と不幸のあいだに
幸福の向こうに見えるもの
青い鳥の去ったあと
目に見えない世界の真実
新しい階級社会での幸福
努力して幸福になれるか
出世と幸福の関係
長寿は幸福か
絶望のなかの小さな幸福

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『一流の人に学ぶ自分の磨き方』スティーブ・シーボルド・著 Vol.2808


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【一流になる考え方?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761268220
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本日の一冊は、アメリカの経営コンサルタントで、世界の講演者の収入上位1%に入るという著者が、「一流の人」の考え方、行動を明らかにした一冊。

「信念」「勇気」「努力」「情熱」「成長」「規律」「学習」「感謝」「謙虚」「正義」「忍耐」「寛容」という12の章立てで構成されており、それぞれ「一流の人」がどんな考え方を持っているか、まとめられています。

「一流の人は」「二流の人は」という記述が淡々と続くため、中だるみしてしまうのが難点ですが、成果を上げる人とそうでない人の違いが明確に書かれており、参考になります。

どうやったら有能感を持てるのか、どうやったら自立心を持てるのか、どうやったら人々に協力してもらえるようになるのか。

本書には、そのヒントがたくさん散りばめられています。

なかでも興味深かったのは、著者が「セルフトーク」について触れていること。

日本では、コーチの鈴木義幸さんが『セルフトーク・マネジメントのすすめ』という本を出されていますが、困難に直面した時、心が折れる・折れないを決めるのはこのセルフトークだと思っています。

※参考:『セルフトーク・マネジメントのすすめ』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534043805

結局、著者が言うように、一流と二流を分けているのは、どんな時でも「できる」と思っているか否か。

本書を読み、実践すれば、きっと「できる」と思える人間に変われると思います。

ぜひチェックしてみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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大多数の人は挑戦しない。夢を実現する能力を持っているのに、やろうとしないのだ。その理由は、やる気がないからではなく、できると思っていないからである。挑戦に失望は付き物だから、それを乗り越えなければならない。しかし、ほとんどの人はそんなつらい思いをするくらいなら、テレビを見たり娯楽に興じたりするほうが快適だと考える。だから挑戦せずに漫然と過ごしている

自分の現在の信念を列挙し、人生に役立っているかどうかを検証しよう。もし役立っていないなら、その信念を早急に改善する必要がある

毎朝、働きたいから起きているのなら、あなたはお金をコントロールしている。しかし、働かなければならないから起きているのなら、あなたはお金にコントロールされている

二流の人は手っ取り早く金儲けをしようとする傾向がある

二流の人は恐怖と欠乏におびえた言葉を使う。
一流の人は愛と豊かさにあふれた言葉を使う

一流の人はリスクをとる

一流の人はセルフトークの力を知っている。二流の人は自分に対して言っている言葉の内容と、それが人生に与える影響にあまりにも無頓着だ

一流の人は時間について毅然とした態度をとる

成功は有料道路のようなものだ。事前に代償を払うか、あとでツケを払うか、2つに1つしかない

一流の人は大切なことを先延ばしにしない

週末の趣味を楽しみにするより、どの曜日も楽しめる活動を発見しよう

より多くの報酬を得るために、より大きな問題を解決することに意識を向けよう

一流の人は復活の達人である

二流の人は奴隷のように感じている。一流の人は権限を与えられていると感じている

一流の人は頭脳集団を持つ

一流の人は許すことを知っている

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『一流の人に学ぶ自分の磨き方』スティーブ・シーボルド・著 かんき出版 
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761268220
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◆目次◆

第1章 信念
第2章 勇気
第3章 努力
第4章 情熱
第5章 成長
第6章 規律
第7章 学習
第8章 感謝
第9章 謙虚
第10章 正義
第11章 忍耐
第12章 寛容

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『自分の秘密』北端康良・著 Vol.2807


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【才能を自分で見つける方法】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4766785215
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本日の一冊は、才能心理学協会理事長・才能心理コンサルタントとして、個人の能力開発を支援している著者が、天才たちの才能の秘密を解き明かした一冊。

スティーブ・ジョブズやレオナルド・ダ・ヴィンチ、ココ・シャネル、バーレスクのダンサー、ウォルト・ディズニー、ウォーレン・バフェット、松下幸之助、本田宗一郎といった名立たる偉人たちを分析し、彼らの心理の謎に迫っています。

前半は、偉人たちの生涯をダイジェスト版で知ることができるノンフィクション部分、後半は、「才能マトリクス」を使った自分の才能分析。

ある人/ない人という明確な分け方で、個人の能力を分類したのは、なかなか新しい試みだと思います。

劇的な人生を歩んだ偉人の話を手際よくまとめているため、読み物としても楽しめるのはもちろん、個人が適職を見つけるための手掛かりとしても活用できます。

「何をするために生まれてきたのか」

これは、人間の永遠の悩みですが、本書はそれに明確なヒントをくれる、貴重な一冊です。

ぜひチェックしてみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「切望感」を満たすために、人は生きる

家族とは、いつでも帰ることのできる「居場所」のシンボル。母親とは、無条件に愛してくれる「存在」のシンボル。この二つのシンボルを失ったとき、私たちは心を固く閉ざし、一人で、人生をさまよう放浪者、ヴァカボンドになるのです。偉大な二人の天才は、出生時にトラブルを抱えている。これが二人の共通点です

ジョブズの「才能の源泉」は、居場所がなく、断たれた絆を回復したいという「切望感(感情)」にある

シャネルは生涯、「自立」にこだわり続けた女性でした。彼女がつくるデザインも「自立した女性のためのファッション」。それは、家族を支配し、社会を支配し、女性を窮屈な服と生き方に縛りつける男性社会への挑戦であり、女性解放運動でした。彼女は、奪われたものを取り戻すため、生涯をかけたのです

人は誰もが、脱ぎ捨てたい「心の殻」を持っています

「抑圧」された人ほど「自由と解放」を求める

ウォーレン・バフェットは小さいころから、母親の感情に「振り回されない」ように、ひっそりと距離をとって生きていました。それが、「自分を守る方法」だったのです。振り回されたくないという切望感。それが、彼が子供時代から抱いていた感情でした。そんなバフェットが子供時代に興味を持ったのが「数」。いかにも、投資の世界で成功しそうな素質です。しかし、なぜ「数」に興味を持ったのでしょうか?私はこう思います。「数字は裏切らないから」

ゴッホは、死んだ兄と同じ名前を授けられ、この墓を見て育ったのです(中略)認められ、受け入れられることへの切望感。逆にいえば、ずっと長い間、誰からも見てもらえず、スポットライトの当たらない暗がりの中で生きてきたのです。それは、彼の生涯にわたって続きました。だからこそ、彼は日の当たらない農民、炭坑夫などを描き続けたのです。そして、彼が恋に落ちたのも「日の当たらない」女性たちでした

「世の中には、二種類の人間しかいない」
二種類の人間とは、「ある人」と「ない人」です

「ある人」の特徴は、長所を見つけるのがうまいこと(中略)
「ない人」の特徴は、斬新な発想と短所を見つけるのがうまいこと

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『自分の秘密』北端康良・著 経済界 
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4766785215
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◆目次◆

はじめに 「秘められた才能」がわかると「人生の目的」がわかる
プロローグ 世界を変えた人たちの「出発点」
わたしは「何をするために」生まれてきたのか?
[第一の秘密] 才能の源泉
わたしは「どこから」来たのか?
[第二の秘密] 能力の源泉
わたしは「何を」してきたのか?
[第三の秘密] 才能のベクトル
わたしは「どこに」向かって進むのか?
[第四の秘密] 時代の声
わたしには「どんな声」が聞こえているのか?
[第五の秘密] 才能の闇
わたしは「どのように」生きればよいのか?
最後の秘密

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『プータロー、アフリカで300億円、稼ぐ!』石川直貴・著 Vol.2806


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【アフリカで年商300億円!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/483872375X
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本日の一冊は、25歳無職からはじまり、4年で年商300億円、41個のビジネスグループを束ねる「アフリカン・ビジネスの第一人者」が、その成功の軌跡をまとめた一冊。

学生時代に手掛けた中古車販売ビジネスにはじまり、さまざまな生活用品の仕入れ・販売、はては不動産、土地開発、金取引まで、ありとあらゆるビジネスを手掛けた著者ですが、その道のりは決して平坦ではありませんでした。

成功する過程で、賄賂の請求、盗難、中国企業のパクリ、ライバルの「ウソの告発」による刑務所送り、常連客の裏切りまで、ありとあらゆる困難を経験したようです。

事業の詳細や経営ノウハウが書かれていないのは残念ですが、アフリカビジネスの可能性や、現場の雰囲気、実際の商習慣がわかるだけでもめっけもの。

また、実体験で学んだ経営のノウハウは、これから起業する方にとっては、参考になると思います。

ついついBOPビジネスという形でひとくくりにしてしまいがちな部分がありますが、著者に言わせると、それはまったくの思い違い。

日本人がアフリカビジネスで成功するためには、ブロックを区切り、輸出入に有利なエリア、政治的に有利なエリアを選び、かつ仕入れや販売で工夫を凝らさなければならないのです。

「ブラックダイヤモンド」と呼ばれる高学歴層との人間関係の作り方や、取引相手の人間性を探る方法、金取引の方法、人事、今後のアフリカの動向まで、アフリカビジネスを考える人にとっては、貴重な情報が満載。

これはぜひチェックしておきましょう。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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夢を考えること=お金をどうするか考えること

「アフリカとの貿易にはトラブルがつきものだけど、僕たちの父さんを受取人にしたら、トラブルも回避できるんじゃないかな」

すべてを自分たちでやるのではなく、外注できることはプロに任せる

資金をすべて投資に回したら、入金までもたなくなるのです。僕たちはその事実を、身をもって知りました。手元のお金がなくなれば、人に頭を下げ回り、空腹に苦しむことになるのです

一般人の名前だと、賄賂を要求され、盗難にも遭います。これが政府関係者の名前が載っていると、誰も手を出してこない

彼らは「いいクルマを持ちたい」「いい服を着たい」と思っていますし、ブランド物にもすごく敏感です。日本のバブル時と同じです。もし日本人が仕事を一緒にするならば、アフリカ人であれば、この「ブラックダイヤモンド世代」と組むのが成功への近道です

一般消費者相手の商取引ならば、内陸国でも構いません。ですが、コンテナ1個分の商品を売るのは、港のある沿岸国でないと困難です

役所に書類の手続きでおとずれたとしましょう。日本では受付で待っていれば、そのうち順番が回ってきます。ところが、アフリカはそうはいきません。普通に役所に行って、手続きを行おうとするだけだと、違う建物に誘導されます。人とのパイプを持っていないと、必ず損をさせられるのです

成功したければ、最初からお金をかけるな!

ビジネスにおいて重要なのは、語学力より「営業力」

注意点としては、アフリカではクレジット・カードが使えないケースが多いことです。「現金払い」が基本です

日本の100円ショップで買える品物が、500円くらいの値を付ける

「各店舗の『売れ筋』や『価格』、それに『足りないもの』などをチェックして。そこから、自分たちの扱う商品も見えてくる」

同業者と差別化するために、同じ商品でも「色」や「種類」を変えて仕入れた

あまりに量が多かったり、価格が安い場合、詐欺の危険がある

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『プータロー、アフリカで300億円、稼ぐ!』石川直貴・著 マガジンハウス 
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/483872375X
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◆目次◆

CHAPTER1 授業料目当てで始めたアフリカン・ビジネス
CHAPTER2 夢を求めて、タンザニアへ
CHAPTER3 西部アフリカでのさらなる飛躍
CHAPTER4 再び東へ

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第28回BBM大賞


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毎回100号ごとに集計してトップ10を発表する、「BBM大賞」。

栄えある第28回「BBM大賞」に輝いたのは、原尚美さんの、『51の質問に答えるだけですぐできる「事業計画書」のつくり方』です!

神田昌典さんの『2022──これから10年、活躍できる人の条件』、ウィリアム・H・マクニールの『世界史(上)』をおさえての1位受賞は本当にすごい! 実用性の勝利ですね。

本当におめでとうございます!

★第28回BBM大賞★
『51の質問に答えるだけですぐできる「事業計画書」のつくり方』原尚美・著 日本実業出版社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534048912/

なお、トップ10は以下の顔ぶれ。いずれも良い本ばかりですので、ぜひチェックしてみてください!

第1位 『51の質問に答えるだけですぐできる「事業計画書」のつくり方』
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自らもスタッフ20名を擁する税理士事務所を成功させ、外資系企業から中小企業まで、クライアント企業を成功させてきた著者が、事業計画書のつくり方を指南。51の質問に答え、フォーマットに当てはめるだけで事業計画書が作れてしまう優れモノ。(著者:原尚美 出版社:日本実業出版社)


第2位 『2022──これから10年、活躍できる人の条件』

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これから10年の生き方を指南した、ひさびさの神田昌典氏の力作。二〇六七年までの過激な予測をし、その後、歴史七〇年周期説、社会のなかで活躍するヒーローの変遷を説いた「志・能・公・商」理論へと話が展開。未来のビジネスのヒントにあふれた一冊。(著者:神田昌典 出版社:PHP研究所)


第3位 『世界史(上)』

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東大・慶應・早稲田で文庫ランキング1位、世界中で40年以上読み継がれているオックスフォード大学出版局のロングセラー。点と点がつながって線になる、そんな知的体験を楽しめる、世界史教科書。(著者:ウィリアム・H・マクニール 出版社:中央公論新社)


第4位 『魅きよせるブランドをつくる7つの条件』

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著者は、ハリー・ウィンストンなどの仕事も請け負った米国のコピーライター。個人を魅力的にする7つの要素に注目。(著者:サリー・ホッグスヘッド 出版社:パイ・インターナショナル)

第5位 『ビジネスモデル・ジェネレーション』

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自社のビジネスモデルを9つの要素に分解して可視化できる、強力なツールを解説。ビジネスを創る人になるための必読書です。(著者:アレックス・オスターワルダー、イヴ・ピニュール・著 45カ国の470人の実践者・共著  出版社:翔泳社)

第6位 『「ダラダラ癖」から抜け出すための10の法則』

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アメリカのビジネスロングセラーをそろえた、地味ながら「ハズさない」シリーズ最新刊。時間管理のバイブル。(著者:メリル・E・ダグラス、ドナ・N・ダグラス  出版社:日本経済新聞出版社)

第7位 『小さなチーム、大きな仕事』

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数百万社が採用するSOHO向けアプリケーションの開発会社、「37シグナルズ」創業者による起業論。会社経営のヒント満載。(著者:ジェイソン・フリード、デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン 出版社:早川書房)

第8位 『サムスン式仕事の流儀』

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サムスンの仕事の流儀を、サムスンSDIのプラズマディスプレイ事業本部で活躍した著者が記した、スパルタ仕事論。(著者:ムン・ヒョンジン 出版社:サンマーク出版)

第9位 『私、社長ではなくなりました。』

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若手ベンチャーの旗手として脚光を浴びたワイキューブの破綻の真相を、社長自らが赤裸々に告白。必読の一冊です。(著者:安田佳生 出版社: プレジデント社)

第10位 『貯まる生活』

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ベストセラー『餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?』著者による、注目の節約本。(著者:林總  出版社: 文藝春秋)

『「叩き上げCEO」が明かす結果にこだわる思考法』デニー・F・ストリグル、フランク・スウィアテク・著 Vol.2805


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http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532317827
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本日の一冊は、電話設置の現場担当から、加入者数一億人を超える携帯電話の最大手、ベライゾン・ワイヤレス社のCEOにまで上り詰めた著者が、そのマネジメントの奥義を示した一冊。

「原則」にこだわるストイックなマネジメントスタイルは、あの柳井正氏が「最高の教科書」と謳い、ベストセラーとなった、『プロフェッショナルマネジャー』にも通じるものがあります。

※参考:『プロフェッショナルマネジャー』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/483345002X

『プロフェッショナルマネジャー』で、著者のジェニーンが掲げたのは、「三行の経営論」という概念で、これは目指す結果から逆算して行動する、というものでした。

◆三行の経営論
本を読む時は、初めから終わりへと読む。
ビジネスの経営はそれとは逆だ。
終わりから始めて、そこへ到達するためにできる限りのことをするのだ。

同様に、本書では、著者のデニー・F・ストリグルが、こんな行動指針を示しています。

もしあなたのマネジャーとしての行動が、次の四つのうち、いずれの成果も生み出していないなら、その行動はやめるべきである。
1.売上を伸ばす
2.新規顧客を得る
3.既存顧客を維持する
4.コストを削減する

マネジャーがやりがちなコミュニケーションの無駄や逆効果を指摘し、正しい指示の方法や会議のやり方、パフォーマンスレビューの方法をまでを指南してくれる、じつに実践的な内容。

ドラッカーを読んでも結果が出ない、という人に、ぜひおすすめしたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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マネジャーの哲学の根底は、揺るぎない一点をよりどころとしている。それはすなわち、マネジャーの最優先事項は、結果を出すこと、という点だ

マネジャーが苦しむ主な理由は、組織内で責任感をともなった行動が欠けている点にある。これはすなわち、マネジャーたちが、自ら責任感についての規範を示していないということであり、そのために、部下たちにその姿勢が備わっていないのである

スキル、やる気、忍耐そして野心などを土台とした行動が、成功するマネジャーをつくるのである。しかも、ただの行動ではなく、それが習慣となるまで、何度も繰り返される行動である

部下は、特にマネジャーがストレス下に置かれたときの振る舞いに着目している

◆信頼の元となる三つの要素
1.高潔さ 2.オープンな環境 3.相手への敬意

「伝える」のではなく、「尋ねる」ように話す

「しかし・一方では・でも」といった言葉を避ける

「結果」とは、行動から生まれる計測可能なものであり、最終的に会社としてのゴールにつながるものを意味する

◆マネジメントの四大原則
1.売上を伸ばす
2.新規顧客を得る
3.既存顧客を維持する
4.コストを削減する

◆パフォーマンスの問題を特定する3つのプロセス
1.数値化できる要因を突き止める
2.日々の作業項目に落とし込む
3.変えるべき具体的な行動を確認する

ランチミーティングは避けよう。単なる時間のムダである

期日がないコミットメントは受け付けない

自尊心を高める一番の方法は、はじめは自分にはできないと思っていたことを成し遂げることだと思う。自尊心とは、経験から生まれるものなのだ。こうした条件のもとで、マネジャーにできるのは、部下が思っている以上のことができると、彼らの可能性を信じることなのである

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『「叩き上げCEO」が明かす結果にこだわる思考法』デニー・F・ストリグル、フランク・スウィアテク・著 日本経済新聞出版社 
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532317827
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◆目次◆

chapter1 なぜマネジャーの仕事がうまくいかないのか
chapter2 信頼の持つ力
──高潔さ、オープンな環境、相手への敬意
chapter3 マネジャーの一番大事な仕事──結果を出す
chapter4 ものごとはシンプルに
chapter5 リーダーが責任感を持てば部下にも伝染する
chapter6 結果を出すためのテクニック
chapter7 成功するマネジャーの心得
chapter8 気が散る原因をコントロールする
chapter9 高いパフォーマンスを出す会社にする

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『一流たちの金言2』藤尾秀昭・監修 Vol.2804


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【勇気をくれる感動実話】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4884749529
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「いつの時代でも、仕事にも人生にも、真剣に取り組んでいる人がいる。そういう人たちの心の糧になる雑誌を創ろう」

これは、34年前に創刊された月刊誌「致知」の創刊理念だそうです。

最近、土井はメルマガでもセミナーでも「新しいビジネスを創る」ことを訴え続けていますが、新しいことを始める時、頼りになるのは理論ではなく、行動力です。

そして、その行動力の源となるのが、情熱だったり、勇気だったりする。

だから人間は、真剣に取り組んだ人々の行動や言葉に触れ、元気をもらう必要があるのです。

本日ご紹介する一冊は、まさにそんな「元気」をくれる一冊。

月刊誌「致知」が集めた感動の物語や言葉を、『一流たちの金言』としてまとめた書籍の、待望の第2弾です。

※参考:『一流たちの金言』(前作)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4884749340

この第2弾では、土光敏夫氏の元秘書が語るエピソード、涙があふれてとまらない熊本の名校長、大畑誠也氏による「最後の授業」、グリコと松下の感動実話など、生きる勇気が湧いてくる、計20の物語が集められています。

何か新しいことにチャレンジする時、残りの人生を有意義に過ごしたい時、きっとエネルギーをくれる一冊です。

ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「おまえたちを高校へ行かせるために、ご両親は一所懸命働いて、その金ばたくさん使いなさったぞ。そういうことを考えたことがあったか。学校の先生にお世話になりましたと言う前に、まず親に感謝しろ」(熊本の名校長、最後の授業)

家族に対して、周りの人たちに対して、最後に「ありがとう」と言いながら、そして自分も相手から「ありがとう」と言ってもらいながら生を全うできるのも、よき生だと思うんです。そ
ういう生を全うする人を、私は人生の実力者と呼んでいるんです(柏木哲夫 金城学院大学学長)

『江崎さん、今さら何をいうのか。ここまで営々と築きあげたグリコはもうあんた一人のものではない。日本のグリコだ。やりなさい。親類がどう言おうとやりなさい。あんたがこれだ
け広げたことはたいしたことだ。もう息子さんのことでくよくよしなさんな。よし私があんたのところの重役になろう。なんでも相談に乗ろう(以下省略)』
感動にうちふるえながら私は松下さんの言うように長男の死を乗り越え、事業の鬼になることを心に誓ったのである

「兄ちゃん、あんたパセリ忘れたんやろ。忘れたら素直に謝らなあかんやんか。素直に謝って、まだなんやかんや言われてい
たら、みんなあんたを応援する。でも、いまのふくれっ面の態度はなんやの。もっと素直にならなあかんやんか」
(千房社長、中井政嗣さんの修業時代の思い出)

「あの時、もし佐藤専務に助けられなかったら、私たちは全員津波の犠牲になっていた」(中略)
「彼は愛に国境がないことを教えてくれた」
「彼の殺身成仁(身を殺して仁を成す)精神を中国人は決して忘れない」(3.11の津波の際、中国人研修生を助けた佐藤さんを讃えて)

「私は、生きているということは、自分一人がここに存在して、ただ呼吸をしているのではなく、いろいろな人と出会って、怒ったり、笑ったり、悲しんだり、苦しみを分かち合ったりして、
相手の心や周りにいる人たちの心を、ちゃんと感じられることではないかと思うんです」
(渕上貴美子 杉並学院中学高等学校合唱部指揮者)

「私の一生は私だけの人生ではなく、生きたくても生きられなかった戦友たちの人生でもあるのです
(八杉康夫 戦艦大和語り部)

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『一流たちの金言2』藤尾秀昭・監修 致知出版社 
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4884749529
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◆目次◆

第一章 生きる誓い
第二章 ひたむきな心
第三章 仕事にかける
第四章 母の力
第五章 命の輝き

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『BOP超巨大市場をどう攻略するか』小林慎和、高田広太郎、 山下達朗、伊部和晃・著 Vol.2803


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【超巨大市場BOPを攻略する法】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/4532316782/4062821206
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本日の一冊は、世界に約40億人存在するというBOP(Base Of Pyramid)市場の可能性を説いた、注目の一冊。

最近、いろんなビジネスモデルを研究していて思ったのは、やはりこれからは低価格モデルのビジネスが面白いということ。

なぜなら、途上国にとっての適正価格が実現できた場合、マーケットは極限にまで広がるからです。

本書では、これからの成長が期待されるアフリカやインド、インドネシアなどのフィールドワークをベースに、BOPビジネスの最先端と、そこに潜む可能性に言及しています。

なかでも、人口9億人を擁し、21世紀に最も発展する大陸と言われているアフリカの現状は、見逃せません。

驚いたのは、すでにケニアで、携帯電話を活用した送金サービス、金融サービスが花開いているということ。

本書にはほかにも、途上国のスラムでテレビが購入されている事実や、農村でバイクやオーディオ機器が買われている事実が紹介されており、意外なビジネスチャンスに気づかせてくれます。

大企業の現地での取り組みも、参考になるでしょう。

BOP市場で出遅れている日本企業に、警鐘を鳴らしている本ですが、本書を読む限り、いますぐ動けばまだまだチャンスはありそうです。

思い切って海外に飛び出そうと思う起業家、経営者のみなさんは、ぜひチェックしてみてください。

土井も読んでいて、海外に行きたくなりました。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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世帯年収は30万円に満たない。トイレは川の上に設置された船のような場所でする。しかし、彼らは携帯電話を当然のように購入している。テレビもまた当然のように購入し、月に何度かは映画を楽しむのである

インドやアフリカのBOP層が住む農村において、車やバイクを保有している世帯が意外なほど多かった(中略)実際の保有率は、村の経済レベルによってバラつきはあるものの、5~10%程度である。特に農村部の方が、都市部のBOP層よりも保有率が高い傾向がある

日本人の感覚からは想像できないが、スラム街の人々の多くはテレビを所有しているのである

アフリカのケニアには、世界最先端のモバイルサービスが展開されている。それは、M-PESAと呼ばれる携帯電話を活用した送金サービスである。ケニアの人口は約4000万人で、携帯電話利用者は2000万人を超える。そのうちの4割の約800万人が、このM-PESAを利用している

世帯年収ベースで約20万円程度以上であれば、十二分に日本企業がターゲットとしてとらえてよいのではないか

1人1日1ドルで暮らす家族が、毎月の収入の2割を、将来のための貯蓄に振り向けているのである。生活をするだけで精一杯で、将来のことを考えるゆとりなどないのではないか。多くの日本人はそう想像するだろう。しかし、彼らは明るい未来を夢見ているのである

世帯年収が10万円を切ると、世界が変わってくる。こうした家庭の人々を、日本企業が直接顧客とするのは非常に難しいだろう

携帯電話を活用した金融サービスの領域で、最先端のマーケットはケニアにあるのだ

今ではシャクティレディとしてプログラムに参加する女性は5万人にも達し、約15万の農村へ販売網が行き届いている

低所得者はテレビでCMが流されるようなブランド商品を認知していても、利用経験が乏しい。そのため、数百円の生活用品をいきなり購入することには心理的な障壁がある。その壁を壊すのが、この小分けという形である

ハウス食品は、カレールーを販売するために中国においてエスノグラフィー調査を実施している。その手法は、モニターとなる各家庭の人々に、毎回、食事の写真を撮影してもらい、その食事についての日記を書いてもらう方法である。絵日記ならぬ、食事写真日記である

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『BOP超巨大市場をどう攻略するか』小林慎和、高田広太郎、山下達朗、伊部和晃・著 日本経済新聞出版社
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◆目次◆

第1章 最後の競争市場を逃すな
第2章 企業はBOPをどのようにとらえるべきか
第3章 BOPへと動き始めている海外グローバル企業
第4章 どのように事業戦略を立てるか
第5章 BOPビジネスの実行とマネジメント
第6章 BOPビジネスが日本の未来を変える

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『相場の道』林輝太郎・著 Vol.2802


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【相場師・林輝太郎の遺作】
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本日の一冊は、相場師として名をはせながら、先日、2月28日に亡くなった林輝太郎氏が、歴史上の大相場師、松辰の経営哲学をまとめ上げたもの。

松辰の遺稿である「相場の道」に加筆したもので、今では入手困難となっている相場関連書のエッセンスがぎっしり詰まった内容となっています。

興味深かったのは、伝説の相場師松辰が、売買の判断基準として、「公益」を用いたという点。

つまり、

1.国家経済上、これより安ければ害になる場合、その安値を買うことは相場の下げを食い止めることになり公私ともに結構といえる
2.高いときに売るのは、その高値が社会経済上の害をなす状況で売るのだから、その上げを食い止めることになり良いことといえる

という考えが、売買のベースにあるというのです。

確かにわれわれは、臆病により、下げ相場で買えなかったり、強欲により、高値で売れなかったりするのですが、それでは、結果として良い商いはできないわけです。

また、「多量の思惑を張ると利益は少なくて損が多く、さらに流通が混乱する」など、出版社の経営者もやってしまいがちな失敗も書かれており、大いに反省させられます。

上げ相場、下げ相場の動向を見極める方法なども書かれており、心構えながら、じつに実践的な内容です。

昔の本がベースだけに、やや古くさい感じがするのが難点ですが、ちょっとでも投資をかじったことのある方なら、楽しめる内容だと思います。

ぜひチェックしてみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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普通の商売や事業で利益を得るには、1.安い時に仕入れて高い時に売る、2.安い土地で仕入れて高い土地で売る、3.原材料を加工して商品の形を変えて売る、これ以外に手はないはず

どんな商売でも実際は相場を張っていることになる。いかなる事業の経営でも、相場の道の心だけは絶対に必要である。我々は恐慌の荒波にさらされてつぶれる銀行や大社を見てきたが、全く相場の道の心得がないからこそ倒れるのである

「天の心にかなおうとするならば、天は何を望んでいるのか、何を嫌っているのかを考えなければなりません。私が考えるに、天は仁を好み、不仁を嫌い、信を好み、不信を嫌います。ですから人は仁と信があれば、天の心にかなうことができるのです」
(室究巣先生の開運論)

売買が公利に反すると思うときは商いを休むか、または損を覚悟で公益を優先する心掛けが必要である

国家経済上、これより安ければ害になる場合、その安値を買うことは相場の下げを食い止めることになり公私ともに結構といえる

高いときに売るのは、その高値が社会経済上の害をなす状況で売るのだから、その上げを食い止めることになり良いことといえる

見込み違いは浅はかな考え方と強欲による

多量の思惑を張ると利益は少なくて損が多く、さらに流通が混乱する

「銀行が金融緩和を目の前にして投資先を見つけられずに焦り、貸出を喜び、一流手形、一流担保貸付に懸命になる。そして、後日その反動で貸出を渋るときがきて諸株が暴落をみせるのは明らかであるから、長い期間の銀行借入は慎まなければならない」

◆『八木虎の巻』の陰陽の理 ※一部紹介
第一 陰陽の理を考える
第二 相場は年に四、五回くらいしか手一杯張るところが無い
第四 迷うときは出ないこと
第五 手一杯の商いは、まず玉数を少なく始める
第七 豊年のときは凶作を考え、凶作のときは豊年を考える

下げの場合は、採算点という限度がある。採算点を割ってくれば、生産者は生産を止めてしまう

大収益を計画するときは小利益を争うべからず

漢字の意味を調べると「義」とは、周辺の諸事情を考え、なすべきことをなし、なすべからざることをなさず、という意味である

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『相場の道』林輝太郎・著 同友館
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◆目次◆

序章 松辰遺稿「相場の道」現代語訳注を終わって
第一編 開運論
第二編 五常の説
第三編 特殊商い論
第四編 結論

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