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『あきないの心』倉本初夫・著 Vol.2901


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【商売十訓+倉本長治の名言】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4785504331
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本日の一冊は、商業界の創始者で、日本の商業近代化に貢献した故・倉本長治氏の教えを、現在の商業界主幹、倉本初夫氏がまとめた一冊。

有名な「商売十訓」にはじまり、氏が遺した数々の教え・戒めがコンパクトな新書サイズにまとめられており、商売人にはそそられる企画です。

土井の父親も生前、信用の大切さや適正利潤の話、不況にこそ稼げる会社を作れ、などといった教えを遺して亡くなりました。

商売人の子どもであれば、幼少期に多かれ少なかれこうした教えを受けているものだと思いますが、本書はそんな教えを、倉本長治氏の名言と、倉本初夫氏の解説で読める一冊です。

「お客の求めるものと必要なものだけ扱う」「お客に有利なことは何より早く広告する」「自分と差別なくお客や従業員を尊重する」などと綴った「善き商人のための処方箋」や、つつましやかな生活で、消費者の負担を減らせと説いた「商人の信条」など、ポケットに入れて持ち歩きたい名言が満載です。

個人的には、氏が大事にしていたという、「なくてはならぬ人間になれ、いなくても判る仕事をせよ」という言葉が気に入りました。

若干、同じような内容の繰り返しが気になりますが、それでも商売人は必読の一冊。

ぜひチェックしてみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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◆商売十訓
一、損得より先きに善悪を考えよう
二、創意を尊びつつ良い事は真似ろ
三、お客に有利な商いを毎日続けよ
四、愛と真実で適正利潤を確保せよ
五、欠損は社会の為にも不善と悟れ
六、お互いに知恵と力を合せて働け
七、店の発展を社会の幸福と信ぜよ
八、公正で公平な社会的活動を行え
九、文化のために経営を合理化せよ
十、正しく生きる商人に誇りを持て

商人はお客の「幸せ」を一層増やすために、つねに適正な儲けを得る義務があり、その責任を負っているのだ

店はお客のためにあるのであり、その商店のためにあるのではない。店が狭いからとて恥じることはない。その店が正しいかどうかこそ問題なのである

「正しきに依りて滅ぶる国あらば滅びてもよしかならず滅びず」
(平田篤胤の歌から)

◆善き商人のための処方箋 ※一部紹介
・お客の求めるものと必要なものだけ扱う
・お客に有利なことは何より早く広告する
・自分と差別なくお客や従業員を尊重する

無駄のない経費とつつましやかな生活とで、消費者の負担を出来得る限り軽くするよう努めることが、正しい報酬と永遠の繁昌をもたらす唯一の道である

商売は、誰かに勝つためにあるのではないから、負けるという相手方などがあるのが不思議なのである。商売というものは、お客さまのためにあるのであって、相手と考える唯一のものは、そのお客さまなのである

なくてはならぬ人間になれ、いなくても判る仕事をせよ

諸君が商品やサービスを売るたびごとに、支払いをせずして買えるものがある―それは悪評か好評かのどちらかである

不況は商人を鍛える

大衆の不幸や災害につけこんで、「一時の儲け」を狙うバカは、店の永遠の繁栄を自ら捨てる者である。人というものは、ある一時の親切をも生涯恩に感じるものなのである。それなのに、何故、人びとが困っている時、親切を尽くすという本当の商売ができないのか

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『あきないの心』倉本初夫・著 商業界
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4785504331
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◆目次◆

※多過ぎるので省略します。

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『「計算力」を鍛える』齋藤広達・著 Vol.2900


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【祝・2900号】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/456980425X
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本日の一冊は、米トップビジネススクールであるシカゴ大学でMBAを取得し、シティバンク、ボストン・コンサルティング・グループなどを経て独立した著者が、コンサルタントの「計算力」をテーマに書いた一冊。

ベストセラーとなった前作『ビジネスプロフェッショナルの教科書』は、MBAで学ぶ経営学のエッセンスがうまくまとまった入門書でしたが、今回もプロのコンサルタントの計算テクニックを、わかりやすく解説しています。

※参考:『ビジネスプロフェッショナルの教科書』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822230597

土井も普段人前で話していて感じることですが、ビジネスマンとして、単位=千円と書かれた決算書の数字が読めなかったり、2桁×2桁の暗算が瞬時にできないのは、やはり格好悪い。

また、主要国のGDPや自分の所属する業界の数字がわからないというのも、プロ失格だと思っています。

とはいえ、数字のセンスは、普段扱っていないと、なかなか身につかないもの。

そこで本書では、プロのコンサルタントが使っている簡易計算のテクニックを、誰にでもわかるようにまとめています。

大きな数字を「1人当たり」に直す「@変換」の技術、ざっくり計算を近似値にする「逆数計算」の技術、「純資産」一つに着目することでバランスシートを読む技術など、使える情報がてんこ盛りです。

なかでも、近似値を導き出す「逆数計算」の技術は、参考になりました。

180,000,000,000

がいくらか、瞬時に言えない方は、ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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日本企業の売上総規模は650兆円、うち製造業は280兆円、卸売業は200兆円、小売業は75兆円です。これを、国民1人当たりの金額に@変換するとどうなるでしょうか。先ほどのように、1億人を日本の人口の概算値として計算します。すると、国民1人当たりの総売上は650万円になります。製造業が280万円、卸売業が200万円、小売業が75万円です。すべて日本国内で消費されたと仮定すると、モノに280万円を支払い、卸売業者に200万円支払い、小売業者に75万円を支払っている計算になります

年商100億円の出版社を@変換すると、1人当たり年間100円の購入です。書籍の単価を1000円と仮定すると、10人に1人が、年に1回買う本を発行している出版社ということになります

1坪当たり売上高は、経済産業省が公表している商業統計によると、コンビニエンスストアは月38万円強です。百貨店が33万円、ドラッグストアが17万円、総合スーパーが14万円前後なので、いかにスペース効率のよい小売業態かわかります

ビジネスの現場では、分母が1・1~1・9の間で割り算をすることが多いものです。それを1で割ったときに、元に戻すための数字をあらかじめ暗記しておく

国家予算の@変換値も、より正確な人口1・3億人バージョンにすることができます。作業は簡単です。1億人を分母として計算したあと、1・3の逆数である0・8を掛けるだけ

1・4×1・4が2になるとは、年率40%で2年成長する事業が、2年で2倍の売上になるということです

正規分布は面白い作りになっており、標準偏差+-ひとつ分の範囲に全体の68%が含まれるようになっています

偏差値60以上の仕事を目指せ!

1~2%というのは、あくまで輸出と輸入を差し引きした数値であり、その本来の大きさとは違うからです。本来ならば、純輸出は輸出と輸入に分けて論じるべきなのです。(中略)「合計額」としてまとめられているようなものには要注意です。メディアや専門家が、自分の主張に合わせて、都合よく計算する手法のひとつ。騙されてはいけません

会社とは「純資産を増やすための仕組み」に過ぎない

「この会社はちゃんと儲かっているか?」ということは、純資産の推移を追いかけることでシンプルに見抜けます。前期の純資産の残高と今期の純資産の残高を比べてみる。その企業が儲かっていれば、純資産は増えているはず

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『「計算力」を鍛える』齋藤広達・著 PHP研究所
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/456980425X
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◆目次◆

第1章 「なんでも@変換」で、数字は一気に身近になる
―複雑なデータを読み解く最初のコツ
第2章 ざっくり暗算で、計算は驚くほど速くなる
第3章 「次に起こること」を計算する
―シナリオ・プランニングの技法
第4章 本当は、とても使える偏差値の話
―正規分布の考え方で、あらゆるものを数値化してみる
第5章 鋭いデータ分析は「ズームイン・ズームアウト」から
―見る、計算する=考える
第6章 会・計算力はすごい武器
―覚えるべきは「純資産」ただひとつ
第7章 計算力でウソを見破れ!
―数字による騙しのテクニックを知っておく
終章 計算機を片手に、熱き心で仕事をしよう

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『特定の人としかうまく付き合えないのは、結局、あなたの心 が冷めているからだ』五百田達成、堀田秀吾・著 Vol.2899


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【冷めているあなたへ】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4844371495
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最近は、3~4年前に比べてシンプルなタイトルが増えましたが、一方で、『人は自分が期待するほど、自分を見ていてはくれないが、がっかりするほど見ていなくはない』はじめ、逆張りの長いタイトルも売れています。

※参考:『人は自分が期待するほど、自分を見ていてはくれないが、がっかりするほど見ていなくはない』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062176416

本日ご紹介する一冊も、そんな長いタイトルのひとつ。

タイトルからおわかりのように、人間関係を改善するための本なのですが、意外に時流に乗った本で、納得させられるところが多くありました。

最近は、「ネットワーク」が重視されている割に、縦の人間関係が失われているケースが多々ありますが、本書はそうした風潮に対し、こう提言します。

「年齢の離れた人、価値観の違う人、心の温度が違う人、いろんな人に合わせた『自分』を身につけていくことで人はどんどん生きやすくなっていきます」

人嫌いな人、人間関係が苦手な人に対するアドバイスが満載で、じつに重宝します。

心理学の本なので、相手をうまく動かしたい上司や営業マンが読んでも役立つでしょう。

心理学の本を読みこんでいる人から見れば、エッセンスを手際良くまとめた本、ということになるでしょうが、学んでいない人にとっては、とっつきやすい一冊です。

自分の可能性を広げるために、また素晴らしい人間関係の構築のために、ぜひ読んでおきたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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心理学の世界に「セルフ・ハンディキャッピング」という言葉があります。これは簡単に説明すると、「自分にわざとハンディキャップを課して、やらない理由、できない理由をつくりだしてしまうこと」です

本当に心の温度の高い人というのは、自分の都合を一方的に押しつけるのではなく、相手の立場に立ったものの見方や考え方、立ち居振る舞いのできる人なのです。それが、「気配り」や「想像力」につながってきます

読書療法では実用書ではなく小説や伝記が主に使われるのですが、フィクションやエンターテイメント作品は心に油を差します。自分1人では体験できないことを想像することで感情が鍛えられ、感情の機微がわかってくるようになります

「単純接触効果」と言って人は顔を合わせる回数や頻度が増えると親しみを持つ

「自己開示」といって、こうして自らプライベートな話をすることはお互いの距離を縮める効果があります

過度な期待をしすぎない。相手に求めすぎない

その人のことを理解していくと、より好意を持つことができる

バーナム効果:誰にでも共通するような漠然としたことを言われると、人は勝手に記憶をたどって、話をくっつけてしまう

役割性格:人は役割を与えられるとその役割に応じた自分を演じようとします

ウィンザー効果:第三者の評価があると情報の信憑性が増す

「意外性」には事実の信憑性を高める効果がある

◆やる気の源「淡蒼球」を動かす4つのスイッチ
1.体を動かす
2.いつもと違うことをする
3.ご褒美を与える
4.なりきる

「心理的リアクタンス」といって、人は高圧的な説得などで自由を奪われると、自由を取り戻そうとして、言われたことと逆のことをしようとします

強いメンタルに必要なのは、自分の努力や才能だけでなく、自分を支えてくれる人の存在

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『特定の人としかうまく付き合えないのは、結局、あなたの心が冷めているからだ』五百田達成、堀田秀吾・著 クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4844371495
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◆目次◆

第1章 冷めた心に火を灯せ
第2章 ゼロから信頼を築く
第3章 人間関係で悩まない
第4章 人を本気にさせてみろ
第5章 打たれ強くなれ

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『武器としての交渉思考』瀧本哲史・著 Vol.2898


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【「武器」シリーズ待望の新刊!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4061385151
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SNSの普及によって明らかに起こっている現象、それは「人脈のタコツボ化」です。

日本は今、革命を必要としているのに、肝心の人々が仲の良い者同士結びついて、おまけに情報源まで限定してしまう。

これでは、劇的な化学反応も、コラボレーションも生まれにくくなってしまいます。

ネットワークが確立し、あらゆる資源にリーチ可能になった現在、ビジネスマンが習得すべきは、さまざまなネットワーク、コミュニティをつなぐコミュニケーション力。

もっと言えば、外の世界とディールを結ぶ、「交渉力」です。

本日ご紹介する一冊は、これからのビジネスマンの必須科目である「交渉力」を、ベストセラー『武器としての決断思考』の著者、瀧本哲史さんがまとめた一冊。

※参考:『武器としての決断思考』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4061385011

東大弁論部、マッキンゼーを経て、現在は京都大学で交渉を教えている著者が、ビジネスマンのための交渉のスキルをまとめたもので、交渉論、意思決定論の基本が、過不足なく収められています。

交渉において基本となる「BATNA(バトナ)」「ZOPA(ゾーパ)」「アンカリング」ぐらいは、覚えておくといいでしょう。

また本書には、情報を隠蔽することでかえって不利な条件をのまされたリップルウッドvs日本政府のケース、アンカリングのテクニックによって、多額の報酬を請求されかねない状況から寄付金まで払わせるにいたったアメリカ大統領選挙のケースなど、さまざまな事例が入っており、交渉現場の実際も学ぶことができます。

個人的に、瀧本さんが5月、6月にかけて契約が切れるように家を借りているという話は笑えました(土井も6月に切れるように設定しています)。

「交渉」のスキルを学ぶだけで、公私ともにまったく違う可能性がひらける。

嘘だと思った方は、まず本書を読んでみてください。

交渉についてさらに学びたい方は、絶版になっているのが残念ですが、『ビジネス交渉と意思決定』を読むといいでしょう。

※参考:『ビジネス交渉と意思決定』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532148766

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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あらゆる組織における「王様と家来モデル」の崩壊

いまやネットで検索すれば漢字検定一級の問題であっても、誰でも10秒で答えが出せます。「誰でもできること」に価値はありません。そして、「誰でもできること」しかできない人材は、いまの時代、確実に買い叩かれる運命にあります

若い世代の人間は、自分たちの頭で考え、自分たち自身の手で、合意に基づく「新しい仕組みやルール」を作っていかなければならない。そのために、交渉の仕方を学ぶ必要があるのです

本当に世の中を動かそうと思うのであれば、いまの社会で権力や財力を握っている人たちを味方につけて、彼らの協力を取りつけることが絶対に必要

彼らにこびるのではなく、「将来見込みがある若者」として、彼らから「投資の対象」と見なされる必要がある

複数の人が集まってひとつの目標に進むときには、大きなビジョン(ロマン)と、それを実現させるためのコスト計算(ソロバン)の両方が大切になる

人は漠然としたものにはお金を払いません。一方で、具体的に「メリット」が実感できる提案には、お金を払ってくれます

どんなに素晴らしい夢や希望を語ったところで、相手に対して具体的なメリットを提示できなければ、人を動かすことはむずかしい

客が儲かれば、お金はあとからついてくる

自分の立場ではなく、相手の「利害」に焦点を当てる

「バトナ」とは、英語の「Best Alternative to a NegotiatedAgreement」の頭文字をとった言葉です。簡単にいえば、「相手の提案に合意する以外の選択肢のなかで、いちばん良いもの」という意味

バトナがないと、コモディティ人材になる

「自分は代理人」と思うことで、心理的なハードルを下げる

交渉はどこからスタートするかによって結果がまったく違ってくる

自分の外部にいる「他者」とつながり、連携し、行動をともに起こすためには、外部で話されている言葉を学ぶと同時に、自分の言葉も相手に届くように、磨き続けなければならない

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『武器としての交渉思考』瀧本哲史・著 星海社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4061385151
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◆目次◆

ガイダンス なぜ、いま「交渉」について学ぶ必要があるのか?
1時間目 大切なのは「ロマン」と「ソロバン」
2時間目 自分の立場ではなく、相手の「利害」に焦点を当てる
3時間目 「バトナ」は最強の武器
4時間目 「アンカリング」と「譲歩」を使いこなせ
5時間目 「非合理的な人間」とどう向き合うか?
6時間目 自分自身の「宿題」をやろう

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『入社10年目の羅針盤』岩瀬大輔・著 Vol.2897


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【入社10年を過ぎたら読む本】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569805914
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本日の一冊は、10万部超のベストセラーとなった『入社1年目の教科書』の著者、岩瀬大輔さんによる待望の新刊。

※参考:『入社1年目の教科書』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478015422

『入社1年目の教科書』は、東大在学中に司法試験に合格、ハーバード・ビジネス・スクールをベイカー・スカラー(成績最優秀称号)で卒業したエリートの著者が処世術を説いた、ということで話題になりましたが、本書は、その入社10年後バージョンです。

土井も経験からわかっていますが、入社10年目というのは、仕事に慣れてきて、ちょうどマンネリ化する時期。

新卒から同じ会社に勤め続けていたとすると、30代前半の方が該当します。

出世する人間は出世し、自分の才能の限界も何となく見えてくる。

そんな時期に何を心掛け、どう働けばいいのか。

本書は、そんな悩める30代のために書かれた一冊です。

『入社1年目の教科書』ほどの切れ味はありませんが、30代にぶち当たる壁の正体を、見事にいい当てています。

何をやるかよりも「誰とやるか」、上司をマネージすること、「借りる力」を持つこと、ベテランと仕事すること、自分の取締役会を持つこと…。

シンプルながら有用なアドバイスが、目を引きます。

本の内容もさることながら、現場における著者の思考の柔軟さには、毎回頭が下がる思いです。

上司の悪口を言ってばかりの方、相変わらず一人でもがいているプレイヤー志向の方には、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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何をもって自分が満足するか、それを知っている人こそが幸せになれる

仕事なんてそもそも、楽しくないのが当たり前

僕の場合は、(1)何をやるかよりも「誰とやるか」、(2)自分にしかできない「何か」はあるか、(3)社会に「足跡」を残したい。この3つの仕事観を大事にしてきました

“Managing Your Boss”これは僕がハーバード・ビジネス・スクールの授業で教わった言葉で、「自分の上司を上手にマネージせよ」という意味です。つまり、上司とのソリが合わないのは、相手が悪いのではありません。自分が上司をマネージできていないということなのです

では上司をどうマネージすればよいか。僕は、「借りる力」を持つことではないかと思います

プリントアウトしてから上司に紙で渡すというひと手間を忘れないでください

入社10年目になると、仕事がデキる人間には、できない人をフォローしながら育てていくということも期待されています

やはりチームとして大きな目標を達成するには、若い人材だけでは経験が不足することがあります。他方、ベテランだけではエネルギーが足りません(中略)だから僕は若手の皆さんに、積極的にベテランと仕事をすることを勧めたいのです

人脈は、好きな人を大切にすることで広がる

9割は「いい人」。意見の対立は立場の違いから生まれる

自分の取締役会を持て。注意してくれる人はだんだんいなくなる

今より幸せになる方法は2つある。人と比較しないことと、慣れないこと

世の中、好きなことだけをやってお金がもらえるほど甘くないということです。そうではなく、誰かが「やってほしい」と思っていることをやるから、対価がもらえるのです

「少し危険だけど面白い手」を打ってみる

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『入社10年目の羅針盤』岩瀬大輔・著 PHP研究所
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569805914
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◆目次◆

chapter1 仕事は、他人の力を借りれば、4倍楽しくなる
chapter2 勉強が嫌いな人でも人生の「学び」なら楽しめる
chapter3 仕事を楽しそうにしている人の秘密
chapter4 不採用通知は、自分の人生を闘っている賞状だ
chapter5 仕事とプライベートは分けるな
chapter6 目的地までの旅を楽しくする

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『ライフ・イズ・ベジタブル』高島宏平・著 Vol.2896


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【起業家必読!の創業物語】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/453216821X
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起業を目指している方は、みなさんそうだと思いますが、土井も10代後半から20代後半にかけて、「起業」と名のつくものは片っ端から買って読んでいました。

そして、読んだ結果は、おそらくみなさんと同じ。

そう「何も役立たない」のです。

起業本を読む理由は、おそらくみなさん同じ。

・どうすれば成功できるか
・サラリーマンのうち、何をしておけばいいか
・どうすればリスクを最小にできるか

といった話を知りたいから。

もちろん、これらの要素について語った本もあります。読むことで、最悪の事態を防ぐこともできるでしょう。

でも、やっぱり状況は人によって異なりますし、採るべき戦略も違います。

だからこそ、起業本は「役立たない」のです。

しかし、何も正解がないことに気づき、それでも挑みたい人がいれば、その人には起業家としての素養があるはず。

起業本とは、いわば踏絵のようなものなのかもしれません。

本日ご紹介するのは、野菜のネット通販で知られるオイシックス創業者の高島宏平さんによる起業物語。

著者がいかにしてリーダーシップに目覚めたか、なぜマッキンゼーを辞めて起業したのか、いかにして倒産の危機を乗り越え、成功したのかが、エピソード主体でまとめられています。

起業の心構えとして参考になったのは、「どんな知識の習得よりも仲間づくりの方が大切」という視点、そしてお菓子やテーマソングを使うことで「ピンチを100倍楽しむ方法」。

仲間と一緒に楽しくピンチを乗り越え、結果として関係者と喜び合う著者のスタイルは、じつに清々しく、読んでいて気持ちが前向きになります。

こんなに晴れ晴れとした気持ちになったのは、先日上場承認されたエニグモの創業者が書いた『謎の会社、世界を変える。』を読んだ時以来です。

※参考:『謎の会社、世界を変える。』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4903908054

起業本特有の清々しさを体感したい方は、ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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行き先は言わない。その方が楽しい。
──映画『ライフ・イズ・ビューティフル』より

そうだ。自分の生活から「落ち込む」時間をカットしよう

それまで、商品の買い付けは、お金さえ払えば何でも買えると思っていた。けれども、素人が突然行って「欲しいからください」と言ったところで、こだわりを持って作っている生産者さ
んからはそう簡単には売ってもらえない。お金の問題ではない。売る側が取引に納得する、という前提がまず必要なのだった

「そんなにうちの野菜が良いって言うなら、畑の土を食ってみな」僕は心を決めた。郷に入りては、郷に従え、というものだろう。(中略)
その後、待ち望んでいたひと言が聞けた。
「……兄ちゃん、覚悟あるね。うちの野菜、分けてやっていいよ」

僕は謹慎処分を喰らいながらも、その両親の対応を見ていて少し嬉しかった。高校生である自分を、保護すべき対象としてではなく、意思を持った一人の人間として扱ってくれている。そう思うと、誇らしい気がしたのを今も覚えている

僕たちの考える大成功とは、自分たちの力で、世の中に、唯一無二の、大きなインパクトを与えるようなビジネスを実現すること

将来起業を目指す学生さんに「起業を成功させるために学生のうちにやっておくべきことはなんでしょうか?」と聞かれることが多い。私は迷わず「仲間づくり」と答えている

目の前の状況を俯瞰して、解くべき問題を明確に設定し、その問題を細分化して小さな問題にしていく。つまり、目の前にある大問題を、小問題にするのである

「そちらのレシピをデータベース化して、ネット上で見られるシステムを無償で作るので、その代わり、僕たちにそのレシピを自由に使わせてもらえませんか?」と申し出た。シダックスさんは、「本当? 君たちデータベース化できるの? ぜひお願いしたいよ」ということだった

生産者と消費者との間には、「食」の常識にギャップがある。この、生産地と消費地とのギャップがビジネスチャンスになる

「トロなす」のように、同じ商品であっても、ネーミングの出来不出来で、売れ行きは驚くほど変わる

起きている時間のうち、夢中になっている時間の率、すなわち「夢中時間率」を最大にするような、そんな生き方を僕は意識している

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『ライフ・イズ・ベジタブル』高島宏平・著 日本経済新聞出版社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/453216821X
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◆目次◆

はじめに 成功物語は書けないので、夢中物語を書きます
prologue
stage_1 学生時代
子どもの頃、夢中になったことを思い出す
stage_2 はじめての起業
一緒に夢中になれる仲間を見つける
stage_3 会社勤め
いったん社会に出て学ぶ
stage_4 開店準備
いよいよ本気の夢中を始める
stage_5 Oisix開店
逆境こそ、楽しむ
stage_6 危機
最大の危機も楽しむ
stage_7 成長
小さな成功を重ねる
stage_8 震災、その後
できることを、全部やる
final_stage で、全部楽しむ
epilogue
あとがき
おまけ1 旬の野菜・果物マップ
おまけ2 企業理念(Oisism)

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『なぜマッキンゼーの人は年俸1億円でも辞めるのか?』 田中裕輔・著 Vol.2895


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【マッキンゼーの秘密?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492502351
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高額な報酬で知られる外資系の世界。

なかでも金融とコンサルは、特に年俸が高いことで、就活生にも根強い人気があります。

しかし不思議なのは、そんな高額な年俸にもかかわらず、マッキンゼーやボストン・コンサルティング・グループなどのトップコンサルティングファームを辞めて独立する人が、かなりの割合でいること。

実力主義の職場で通用しなくて独立するならわかるのですが、優秀な人でも辞めるのがなぜなのか、これまでずっとわからずにいました。

そんなところに、こんなタイトルが登場。

『なぜマッキンゼーの人は年俸1億円でも辞めるのか?』

…まあ、買わないわけにはいきませんよね(笑)。

ということで読み始めてみたのですが、ちょっと前述の理由を理解するのには、イマジネーションが必要です。

著者は、かつてマッキンゼーで史上最年少マネージャーとなった人物ですが、お約束通り、MBA取得後に起業しています。(靴のネット通販No.2・ロコンドの代表)

本書のなかで著者が説くのは、マッキンゼーで学んだ「インパクト志向」。

報酬ではなく、売上でもなく、社会に与えた「インパクト」を狙って事を起こす。

そんなマッキンゼーマインドが、書かれているのです。

本全体としては、前半に著者のマッキンゼー就職の話があり、入ってから学んだことがあり、MBA留学の話がありと、体験談に寄っています。

読みどころは後半のノウハウ部分ですが、ここは経営学を学んだ人なら、既知のことが多いかもしれません。

とはいえ、これから外資系コンサルティング会社に就職したい方、留学を含めキャリア構築したい方には、参考になる内容。

20代の方がキャリアを考えるヒントとしては、読んでみてもいいのではないでしょうか。

ぜひチェックしてみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「お客さんの立場になって考えてみろよ。例えばベッドだったらあの町役場で借りたら確かに安いけど、いちいち借りて運んで最後は返さないといけないだろ。だから『うちは既に場所取りしちゃってるんで、そのまま使ってもらって良いですよ! 後片付けも何もいらないですし』って言えば、お客さんも『だったら1000円でいいかも』って思うんだよ」(海の家のトップセールス、杉本君から学んだこと)

「良い経営コンサルタントになるのならば中途入社」という指摘は正しいと思う

去年のバッティングフォームと今年のそれとをビデオで比較し、何が違うのかを指摘する。これはマッキンゼーのファクトベース・コンサルティングの世界である。ここまでは新卒・中途入社だろうが関係ない。しかしなぜバッティングフォームが変わってしまったのか、どんなことに留意すれば元に戻るのか。ここにはファクトには現れない心理的な要素なども存在する。この領域はファクトベース・コンサルティングには限界がある

もし生きる道が「スーパー経営コンサルタント」ではなく事業会社でのリーダーや起業なのであれば、僕は絶対に新卒で経営コンサルティング・ファームに入社するべきだと思う

「僕達は常に『イシューを解く』ために分析をするのであって、その目的が不明確なままやる分析はバリュー(価値)無いんだよ」(マネージャーOさんの言葉)

マッキンゼーにおいては、全ての思考のステップは「空雨傘」であれ、と叩き込まれる。空とは「ファクト」である(中略)雨とは「意味合い」である(中略)傘とは「打ち手」である(中略)「ファクト→意味合い→打ち手」の論理的なステップを踏むのが、マッキンゼーでは常々、求められる

◆フィードバックを」与える時に守るべき「三つのルール」
1.最初に「強み」から挙げること
2.欠点をそのまま「欠点」とか「弱み」というのではなく、 「ディベロップメント・ニーズ(成長すべきところ)」と表現すること
3.「できないことではなく、精一杯手を伸ばせば届きそうなポイント」をフィードバックすること

何を解かないといけないのか。「答え」を考えるのではなく「問題」を考える。これが全ての問題解決の出発点である

イシューを解く前に考えるのは、イシューを分解すること

目標は売上ではなくてインパクト

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『なぜマッキンゼーの人は年俸1億円でも辞めるのか?』田中裕輔・著 東洋経済新報社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492502351
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◆目次◆

序 章 なぜ今、マッキンゼーを書こうと思ったか
第1章 「戦略」との出会い
第2章 士官訓練校マッキンゼー
第3章 イシューからはじめよ
第4章 インパクト志向
第5章 大海に出て自分を見つめ直す
第6章 卒業

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『アントレ・リーダーの「情熱」仕事術』 デイヴ・ラムジー・著 Vol.2894


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【現場感もりもりのリーダー論】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4152093013
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本日の一冊は、「ニューヨーク・タイムズ」の実用書部門で第1位に輝いたベストセラー『EntreLeadership』の邦訳。

著者のデイヴ・ラムジーさんは、アメリカで絶大な人気を誇るファイナンシャルアドバイザーで、過去にミリオンセラーも出した人物。

「60ミニッツ」や「オプラ・ウィンフリー・ショー」などの影響力ある番組にも出演した有名人で、現在は「デイヴ・ラムジー・ショー」というラジオ番組のホストを務め、毎週450万人以上のリスナーにアドバイスをしているようです。

そんな著者が今回書いたのは、「アントレ・リーダー(起業家の魂を持ったリーダー)」になるための心構え。

本書によると著者の両親は不動産業をやっていて、「長いドライブのあいだ子どもたちに自己啓発のテープを聞かせるというサディスティックな趣味を持っていた」そう。本書にもその自己啓発書のエッセンスが生きています。

そう、これは基本的には起業家向けの経営アドバイス、あるいは一流のリーダーになろうとする人へのマネジメントのアドバイスなのですが、そのところどころに、自己啓発書好きのにおいが漂っているのです。

著者の個人的体験がベースの本ではありますが、随所に過去の偉人たちの名言が登場したり、経営理論が登場したり、うまいことバランスをとっています。

起業家へのアドバイス本としては、よくある内容ですが、未来のリーダーのための自己啓発書として読めば、なかなか実用的で役立つと思います。

ぜひチェックしてみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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ヘンリー・フォードはこう言った。「失敗を知らない人間は、失敗を知る人間の下で働くことしかできない」

ジョン・マクスウェルは著書『統率者の哲学──リーダーシップ21の法則』(アイシーメディックス)のなかで、「天井の法則」というすぐれた洞察を示した。要約すると、「あなたの組織やあなたの未来には、ここまでしか行けないという天井がある。その天井とはすなわち自分自身である」という内容だ

恐怖と怒りによって人を動かすのは、リーダーとしてやってはいけないことだ

うまく説得できれば、それは未来の行動につながっていく

夢は人間や組織にとって、生きるための糧になる。最近新しいことを夢見ていないという人は、今すぐ夢見ることをはじめてほしい

◆目標設定の7つの領域
(1)仕事(2)お金(3)精神(4)肉体(5)知性(6)家族(7)社交

◆目標を実現するための4つのテクニック
1.目標は具体的かつ測定可能にする
2.目標には期限をつける
3.目標は自分で決める
4.目標は紙に書き出す

多くの人が夢を生きられないのは、恐怖を生きているせいだ
(有名講演家レス・ブラウン)

◆追い風=(集中+全力)×時間

良いものをつくれば、森の奥に住んでいても人びとはやってくるだろう、と哲学者は言う。しかし十分な数の人に来てほしいのなら、やはり道路をつくったほうがいい(ウィリアム・ランドルフ・ハースト)

◆部下を叱るときのポイント
1.手短にする
2.自己満足の手段にしない
3.人ではなく問題を責める
4.一対一で話をする
5.感情的にならない

「節税」の名のもとに不必要なものを購入するのは、賢いやり方とは言えない

人生の終わりが近づいたとき、「もっと契約をとればよかった」と後悔する人はまずいない

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『アントレ・リーダーの「情熱」仕事術』デイヴ・ラムジー・著 早川書房

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4152093013
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◆目次◆

第1章 最強のリーダーシップ
第2章 夢にはじまり、ゴールに終わる
第3章 時間はどこへ消えた?
第4章 優柔不断なリーダーはリーダーじゃない
第5章 秘密も、魔法も、ありません
第6章 小さなことからはじめよう
第7章 ビジネスは簡単だ、人間さえいなければ
第8章 一流のウェイターが教えてくれること
第9章 もう、お金で悩まない
第10章 パーティ会場の地図
第11章 仲間の絆が勝利を生む
第12章 大人だってほめられたい
第13章 成功する人間がおろそかにしない3つのこと
第14章 タダ働きはごめんです
第15章 信頼のロープ

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『中国で2000円のハンバーガーをどう売るか?』 西村克己・著 Vol.2893


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【中国で2000円バーガー?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761268425
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最近、「中国」と聞くと思わず反応してしまう土井ですが、本日の一冊も、タイトルに「中国」が入っています。

とはいえ、内容は中国ビジネスの話ではなく、経営戦略の話。

品川に本社を置く中堅食品メーカー、雪見食品の経営戦略室に所属する29歳の江川エリが、中国ビジネスを立ち上げるまでのストーリーを通じて、経営戦略とは何かを学べる、そんなストーリー仕立てのビジネス書になっています。

テイストとしては、以前紹介した『すべては戦略からはじまる』に似たストーリーモノです。

※参考:『すべては戦略からはじまる』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478014566

この『中国で2000円のハンバーガーをどう売るか?』に登場する江川エリは、12人いる経営戦略室のメンバーの中で、もっとも企画本数が多いものの、ヒット率が著しく低く、会社に不満を抱えています。

彼女の企画が採用されないのは、ズバリ「経営戦略」の視点が欠けているから。

いつまでもそれに気づかない彼女は、やがて「インスタントお好み焼き」で大失態を演じてしまいます。

そこに登場したのが、アメリカでMBAを取得した経営戦略の専門家で、最年少管理職になった牧野次長。

エリは、この牧野次長に反発を感じながらも、経営戦略の肝を学び、ビジネスパーソンとして成長していきます。

上司は部下のアイデアのどこを見ているのか、社長はコストとリターンをどう考えて意思決定しているのか、そんなことが学べる、価値あるストーリー本です。

ストーリーを通して、事業ドメインの話から、新規事業を開発するためのポイント、差別化、戦略の4C、SWOT分析、アンゾフの多角化マトリクス、ランチェスター戦略まで、戦略の基礎知識を、幅広く押さえることができます。

ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「たしかに、ソーシャルゲームで成功した企業もある。しかし、魅力的な市場だからといって、わが社がそこで勝てるとはかぎらない。なぜなら、『魅力的な市場だ』と誰もが考えると、そこに沢山の会社が参入してきて、とてつもない競争市場になるからだよ」

「会社にはそれぞれ『得意領域』があるんだ。たとえば、機械に強い会社、化学に強い会社、システム開発に強い会社など。わが社は、食品に強い会社だね。だったら、食品関係で新製品や新規事業をやったほうが、成功率は高いんだ」

「本業を重視したほうが、すでにある経営資源を有効活用できるんだ」
「経営資源って、『ヒト・モノ・カネ・情報』ですね」
「もう1つある。経営資源には、『チャネル』を加えたほうがいい」

『経営資源』と『チャネル』を組み合わせて、『相乗効果が出るビジネス』を考える

「たしかに、会社は5年も成長を続けると、ドメインが手狭になる。だから、ドメインを5年周期くらいで見直すんだ」

『エレベーターのメンテナンス会社』みたいに、事業の『手段』でドメインを定義すると、新規事業の新しい芽が出るチャンスをつぶすことになる

「事業の『機能』で定義するんだよ」

差別化を明確に打ち出すためには、わが社の『コアコンピタンス』をうまく使うことがカギになる

「ビジネスモデルとは、『儲けを生み出す具体的なしくみ』のことだよ。そして、このしくみには必ず、『キー・ファクター・フォー・サクセス(Key Factor for Success)』、略してKFSが組み込まれていないといけないんだ」

最初に消費者が思い浮かべるメーカーや製品のことを、トップ・オブ・マインドという

『将来性のある市場』こそ攻める価値のあるニッチ

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『中国で2000円のハンバーガーをどう売るか?』西村克己・著 かんき出版
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761268425
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◆目次◆

Prologue 江川エリ、暴走する
“戦略なき新規事業”は失敗する
Part1 牧野次長登場、「雪見食品のドメイン」を語る
経営資源とチャネルのシナジー、事業のS&B
Part2 競合他社と差別化できる点を考えよ
コアコンピタンス、ビジネスモデルとKFS
Part3 彼を知り己を知れば百戦あやうからず
戦略に欠かせない4C、ビジネスチャンスを見出すSWOT分析
Part4 モノが売れない時代の事業戦略
ブランド力とトップ・オブ・マインド、選択と集中による差別化
Part5 将来性のある市場を狙え
ナンバーワン戦略とオンリーワン戦略、ニッチ戦略
Part6 ソフトバンクとアマゾンの成功の共通点は何か?
アンゾフのマトリクスに学ぶ、事業の多角化の成功法則
Part7 新製品、〈ジャパンプレミアムバーガー〉を企画する
ランチェスター戦略に学ぶ、弱者の必勝法
Part8 すしざんまいが1本5000万円超のマグロを競り落とす理由
マーケティングの基本戦略、R-STP-MMとAIDMAモデル
Part9 江川エリ、雪見社長に対してプレゼンを行う
商品開発の最後のつめとトップの経営判断
Part10 新製品の売上目標をどう達成するか
テストマーケティングとクリティカルマス
Epilogue 旅立ちの日がやって来た
おわりに

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『商機を見いだす「鬼」になれ』郭海東、張文彦・著 Vol.2892


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【驚異の温州商人モデルとは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4484122154
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北京に行くため、羽田空港内の書店に寄ったら、タイムリーなことに中国商人に関する本が出ていました。

即買いしたのですが、これが何とも面白い。

「東洋のユダヤ人」と呼ばれる温州商人の商売哲学を書いたもので、本書によると、「今日、中国人の目には、温州人こそがもっともグローバルな視野と卓越したビジネスセンスをもち、それでいてもっとも身近な存在として映っている」そうです。

書いたのは、ベストセラー作家の郭海東氏とフリーライターの張文彦氏。

本書には、100円ライターやボタン、バッジ、タバコのセロファン包装の封切りなど、小さな商売から始め、大事業家になった温州商人の話がたくさん出てきます。

日本人なら、「何だ、そんな小さな商売」と小馬鹿にしそうな話ですが、じつはここからが、温州モデルの真骨頂。

小さなところから始め、驚異的な分業体制と協力で信じられない低コストを実現する。しかも、狙うのは「脇役」のマーケット…。

ライバルを怖れず、競争し合うことでマーケットを創り、地域全体で一企業では太刀打ちできないほどの生産性を実現する…。

こうして温州商人は数多くの実業家を生み出し、中国市場を席巻するに至ったのです。

最近、日本でもスモールビジネス向けの本やノマド向けの本が多く出されていますが、同じ小さなビジネスでも、温州商人のそれは、ビジョンと戦略が違います。

温州商人の、目からうろこのビジネス戦略を学びたい方は、ぜひチェックしてみてください。

これは、刺激的な一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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強烈なシーンだった。中国中央テレビの『動物世界(アニマル・ワールド)』という番組でのこと。体長50センチほどの小型犬が、たった3匹で大型のシマウマを襲い、最後にはその肉を喰らっていた(中略)この3匹が美味いディナーにありつけた理由はふたつある。明確な分業と、緊密な協力だ。それぞれがやるべきことを明確にし、自分の仕事をこなすこと。それによって分業のメリットが最大限に活かされたのである

ひとつのライターに5~8カ所使われる密封用シールは、安全性の観点から高い品質が求められる要となる部品だ。輸入品に頼っていたころは、そのコストは1カ所あたり0・2元だったが、その後、温州人によって国産化されるようになると0・05元になり、さらに分業と大量生産が可能になると、わずか0・005元にまで下がった

綿密な分業と協力、そして特定の業界に徹底的に集中することにより、同業者の「群れ」を巨大な生産工場へと発展させる。すると、大規模化によりコストは下げられ、製品の品質も向上していく

その人間に信用があって、その事業に投資する価値があると判断されれば、温州では必ず出資者が見つかる。これこそ、温州にある多くの民間企業で資産に占める金融機関からの借金の比率が低い理由のひとつなのだ

彼らはビジネスをする以上競争は避けて通れないが、あくまでも「質」で勝つべきだと考える

芝居に主役は一人しかいないが、脇役は大勢いる

10元稼げる商売でも6元稼げればそれで十分で、自分ばかり儲けてはならないと考える。そして、残りの4元をあえて他人に稼がせるのである

温州人は、金儲けには終わりがないと考えている。彼らは池を干からびさせてまで魚を獲るようなことはしない

最初に口をつけるスープこそ美味い

将軍になりたいと思わない兵士は良い兵士ではない

「人類の徳目の中でもっとも尊いものは勇気だ。人は勇気があって初めて助け合いや慈善などの徳目を行うことができるようになる」(チャーチルの言葉)

彼らは“同郷”をひとつのリソースと考えている(中略)それゆえ、温州人は同郷同士のつながりをとても大切にする。温州人はどこへ行こうとも、そこに同郷人や商会がありさえすれば協力を得ることができる

遅れた地域で商品を売れ

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『商機を見いだす「鬼」になれ』郭海東、張文彦・著 阪急コミュニケーションズ
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4484122154
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◆目次◆

第1章 「小狗経済」の連携
第2章 脇役企業モデル
第3章 小よく大を制す
第4章 商機を見いだす「鬼」
第5章 最初に蟹を食う勇者
第6章 めんどりを借りて卵を産ませる
第7章 水のように姿を変える
第8章 変ずれば即ち通ず
第9章 終わりなき富の獲得

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