2015年8月25日

『リソース・レボリューションの衝撃』 ステファン・ヘック、マット・ロジャーズ・著 vol.4053

【今こそ買いたい未来の有望株は?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4833421437

株式市場は連日の暴落ですが、その根本にあるのは、中国経済の行き詰まりへの懸念でしょう。

ただ、忘れてはいけないのは、経済成長によってもたらされた世界的人口増大と、生活水準の向上です。

ビジネスにおいてプロは、つい供給サイド、企業サイドに目を向けがちですが、最終的に成長を決めるのは人口であり、需要なのです。

すでに中国・インドには膨大な人口が存在しており、彼らは経済成長を受けて、より高次の欲求・需要を生み出そうとしている。

そこには必ずビジネスチャンスがあり、それをモノにする次世代の成功企業があるはずなのです。

本日ご紹介する一冊は、そんなビジネスチャンスと次世代の成功企業のリストを明らかにした、要注目の一冊。

本書『リソース・レボリューションの衝撃』によると、アダム・スミスが『国富論』で唱えたビジネスの3要素(労働力・資本・土地)のうち、われわれは、労働力と資本ばかりに目を向けていて、3つ目の要素である「土地」には目もくれていませんでした。

この「土地」を広義にとらえると、それは<食べ物や水や木といった、大地から生まれ、掘り出され、捨てられる資源>であり、こういったリソースに革命を起こせば、まだまだ世界経済は成長できる、と説いたのがこの『リソース・レボリューションの衝撃』なのです。

著者の一人、ステファン・ヘックは、資源経済学を專門とするスタンフォード大学プレコート・エネルギー研究所コンサルティングプロフェッサーであり、マッキンゼーの半導体部門のリーダーも務めた人物。もう一人のマット・ロジャーズは、マッキンゼーで重工業と石油ガス部門を率いる、サンフランシスコオフィスのディレクターです。

本書では、このリソース・レボリューションとは何なのか、具体的に何が進行中なのか、どんな企業が名乗りを上げているのか、詳しく書かれています。

産業革命の歴史と、資源利用の技術史をふまえながら丁寧に書かれているので、読み物としても思わずのめり込んでしまうでしょう。

当然、有望な転職先として、投資先として、押さえておきたい企業がてんこ盛りで、本来なら内緒にしておきたい内容ですが、BBM読者のみなさんにだけ、先行でお教えすることにします。

発売は数日後ですが、その貴重な内容のエッセンス、さっそくご紹介することにしましょう。

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新興国で生まれつつある25億の新たな中流層人口の生活を支えるような、高い生産性を背景とした経済成長は、100年に1度の富の創造のチャンスである

どちらの革命も、アダム・スミスの3つ目の投入要素に目を向けていなかった。土地と天然資源である。今起こっているのは、まさにこの土地と天然資源の生産性を劇的に改善することによってもたらされる革命だ

ますます希少になる資源を有効に使うためのソフトウェアやサービスは、巨大なビジネスチャンスになるだろう

これまでに、20億キロワット時間、つまり約2億5000万ドルにあたるエネルギーを節約してきた。オーパワーの年間売上は約1億ドルに達し、今後も急速な成長が見込まれている。オーパワーのビジネスモデルは、エネルギー消費者へのハードウェアの製造販売ではなく、公益企業、つまりエネルギー生産者へのソフトウェア販売に注目したものだ

ハンプトンクリークは、「ビヨンド・エッグ」というブランド名で、さやえんどうやソルガムやその他の植物を使用した、「植物由来の卵」を開発した。これは、栄養価も味も本物の卵と変わらない

プリウスと同じようなハイブリッド車のプロテラ製バスは、ブレーキをかけるとエネルギー捕捉し、再利用に備えてそれをバッテリーに蓄積するため、停車と発車を繰り返す都市部の交通では大きな節約になる

ウィノウ・ソリューションなどの企業は、レストラン、病院、食品サービス会社にソフトウェアやアルゴリズムや測定基準を提供することで、レストラン内の食品使用量や消費量を追跡し、メニューや量を調整して食品廃棄を半分に削減している

DIRTTは、アメリカ国内だけでも年間1000億ドルと言われるオフィス建築市場の中では、まだ知る人ぞ知る存在でしかない。しかし、販売を始めてから7年の間に、シリコンバレーの大手テクノロジー企業数社やウォール街の一流銀行、大型病院チェーンなどの有名クライアントを獲得してきた(中略)DIRTT製のオフィスなら、材料費と人件費を従来型建築の5割程度に抑えることが可能だ

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第3の革命における勝者は、人口を増大させる企業ではなく、資源を節約する企業だ、というのはこれまで土井が繰り返し申し上げてきたことですが、まさにそれを裏付ける勝ち組企業リストが、本書では紹介されています。

本書でも述べられているように、正しかったのは人口増加を嘆き、悲観論を述べたマルサスではなく、イノベーションによる生産性向上を説いたアダム・スミスでした。

本書を読めば、人類が悲観に囚われることがいかに愚かかがわかるでしょう。

そして明日からの投資・ビジネスに前向きになれるはずです。

いますぐアマゾンに予約を入れ、届いたらすぐさま読んでみてください。

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『リソース・レボリューションの衝撃』
ステファン・ヘック、マット・ロジャーズ・著 プレジデント社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4833421437

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◆目次◆

CHAPTER1 100年に1度のビジネスチャンス
CHAPTER2 石油の掘削はジョイスティックで
CHAPTER3 10倍の資源効率で自動車業界が激変
CHAPTER4 建設業界という巨大フロンティア
CHAPTER5 モノのインターネットとスマートグリッド
CHAPTER6 タイミングがすべて
CHAPTER7 太陽光発電の教訓
CHAPTER8 ネットワーク組織とソフトウェア人材
CHAPTER9 革命を担う12のビジネスアイデア

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