2009年2月19日

『実況LIVEコンサルティング実践講座』須藤実和・著

【コンサルのための知識武装テキスト】
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本日の一冊は、ベイン・アンド・カンパニーのパートナーを務め、現在は慶應義塾大学大学院教授、経営コンサルタントとして活躍する著者が、できるコンサルタントの問題解決技法を伝えた一冊。

どうやって課題の本質をあぶり出すのか、という基本から始まり、情報収集、分析、全体像のとらえ方、仮説構築、検証まで、コンサルティングの一連の流れをわかりやすく説明しています。

フレームワークとして知られる3Cやファイブフォース、バリューチェーン、4P、7Sなども説明しており、これ一冊でコンサルティングに必要なプロセスとツールを最低限、理解することができます。

情報的にはさほど目新しいことは書いてありませんが、理解を深めるためのケーススタディーや演習問題が設けられている点が親切だと思います。

経営学部に所属する学生さんや、コンサルタントの問題解決手法を現場に生かしたいビジネスマン、これからコンサルタントになりたい人に、読んでいただきたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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過去のしがらみ、現状における制約や組織の置かれている状況に囚われずに、いったん”あるべき姿”を描いてみること

事業において”戦略を立てる”とは、自社が持続的な競争優位を築くための道筋を描くことであり、市場で確固たる地位を得るために、1)どのような領域を攻めるべきか、2)どのような経営資源の使い方が有効か、3)何を補う必要があるか、に関する方針を明確にすることです

課題の本質をとらえる上で重要なのは、まず事実情報を出し切ること

情報収集は”もれなく””重なりなく”

重要なことは、たまたま相関関係が認められるような因果関係かどうか、の見極めです

◆構造を理解するためには…
I ”全体”をとらえる
II 全体像の将来変化の可能性・方向性を見極める
III 全体が何によって構成されているかを解明する

境界線の引き方によって市場の大きさも違えば、競争相手も変わってきます

◆よいフレームワークの3条件
・もれや重なりを排除できる
・多数の情報から”意味合い”を引き出せるような切り口を持つ
・議論の争点を浮き彫りにする効果を有する

◆感度が低い、とは、具体的には以下のような行動を差します
1)小さな現象を見逃す
2)現象を見つけても誤差範囲と決めつけてしまう、あるいは偶発的な出来事として片づけてしまう
3)大局的な視点で現象の傾向や再現性、その現象の背後にあるものや意味合いまで読み取ることをしないうちに、その現象を検討範囲からはずしてしまう

客観的な姿勢を重視するあまり、当事者意識が欠落してしまって「所詮、他人事と思っている」とうつるような提言内容になってしまっている、ということは起こりがち

(ホンダの)藤沢氏の残した言葉の一つに、「絶対嘘はいかん。事実しか人を動かすことはできない」(前出)というものがあります。常に正直に、本音で向き合うことができる人間関係を構築していなければ、どのような見事なプレゼンテーションもアクションに結びつかない

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『実況LIVEコンサルティング実践講座』ダイヤモンド社 須藤実和・著
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◆目次◆

はじめに
PART1 コンサルティングの目的とその手法
PART2 課題の本質をあぶりだす
PART3 課題解決の糸口をつかむ
PART4 仮説を構築する
PART5 課題解決の実行(まとめ)
PART6 答えに共感してもらうコツ
PART7 説得力のあるメッセージの作り込み
PART8 理解しやすいプレゼンテーションの流れ
PART9 インパクトを残すコツ
PART10 行動を喚起するコツ
まとめ

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