【ネットPRはますます重要になる】
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本日の一冊は、世界中で10億ドル以上の商品やサービスの販売に貢献したネットマーケティングの第一人者、デビッド・マーマン・スコットによるロングセラー。
まえがきをニューズ・ツー・ユーの神原弥奈子さんが書いており、まさにアメリカの最先端のネットPR手法を示した一冊と言えます。
ネット上にあるPRツールの紹介や、使えるウェブサイト、RSSの活用など、テクニック論的なところも読み応えがありますが、本当の読みどころはアメリカ企業の先端事例だと思います。
自転車に関する情報が充実しており、熱狂的なファンをつかまえて離さないサーベロのサイト、ウェブでコンクリートを販売することに成功したコンクリート・ネットワーク、広範なペルソナ調査を行い、実際に使われている言葉やフレーズでコンテンツを制作したシェアホルダー・ドットコム。
さまざまな会社の取り組みを知り、実際にサイトを訪れることで、優れたインターネットマーケティングのヒントを得ることができる、そんな内容です。
個人的に気づきを得たのは、「何百万もの人がメディアを通さずに直接プレスリリースを読んでいる」という一文。
ネットリリースをメディア目線でなく、消費者目線で作るというアイデアから、じつにいいヒントをいただきました。
ネット集客、ブランディングを成功させたい社長さんに、ぜひおすすめしたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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フォードの車を全て調べるためには、フォード、マーキュリー、ランドローバー、ボルボのサイトを別々にアクセスする必要がある
「サーベロのサイトを見て、チームCSCのボビー・ジュリックと同じバイクが買えることがわかったんだ。彼がただその自転車に乗ってるってことだけでなく、実際に競技でどうやってジロ・デ・イタリアを制したのかがわかった。エキサイティングなのは、彼らプロ選手と同じバイクを買えるってこと」(サーベロ社の典型的な顧客であるアマチュアトライアスロン選手の声)
サイトには自転車に関するキーワードが充実していて、他の自転車メーカーよりも10倍以上のトラフィックが検索エンジンから流れ込んでいる
おおまかにいうと、人がネット上でコンテンツに触れるときのスタイルは2つある。検索と閲覧だ。たいていの会社は、検索に最適化したサイトを作ろうとする。それだと、利用者が自分の知りたいことがあらかじめわかっている場合には役立つが、閲覧には向かない
「市場のリーダーになりたければ、絶えずニュースを発信する。これがPRの新しいルールだ」とコンクリート・ネットワークの社長、ジム・ピーターソンは語る
マーケティングやPRの担当者は、手始めにブログ検索エンジンを使って自社や製品、サービス、重役の名前、その他の重要なキーワードで検索してみるといい。テクノラティはとても優れたブログ検索エンジンだ
ブロガーは、自分でブログを書いている候補者をより真剣に受け止めるようだ。つまり自分たちのコミュニティに属する人をより歓迎する傾向がある
何百万もの人がメディアを通さずに直接プレスリリースを読んでいる
潜在顧客がウェブサイトに足を運んでくれるようにリリースにリンクを加える
他の会社から有名な社長を引き抜くとか、M&Aの発表、そしてセレブとの高額なコマーシャル契約などは、まさにブログを興奮させる出来事となりうる
シェアホルダー・ドットコムは、広範なペルソナ調査を行い、実際に使われている言葉やフレーズでコンテンツを制作した
RSSは定期的に更新されるコンテンツを受け取る購読モデルであり、メディアルームのRSS購読ページを用意している企業も多い
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『マーケティングとPRの実践ネット戦略』日経BP社 デビッド・マーマン・スコット・著
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◆目次◆
はじめに
序文 新しい世界へようこそ
INTRODUCTION ウェブがルールを変えた
PART1 ウェブはマーケティングとPRをどう変えたか?
PART2 ウェブでどのようにして直接リーチするか?
PART3 ウェブの力を利用するアクションプラン
訳者あとがき(平田大治)
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