【『ワーク・シフト』著者の最新刊!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4833420937
本日の一冊は、ベストセラー『ワーク・シフト』の著者で、ロンドン・ビジネススクール教授のリンダ・グラットン教授による待望の最新刊。
※参考:『ワーク・シフト』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4833420163
前作『ワーク・シフト』は、これからの個人のキャリアやあり方を予言した内容でしたが、今回の『未来企業』は、企業がこれからどうあるべきかを問うた力作。
昔なら、「きれいごと」といって一笑に付された企業の社会貢献が、いまや業績に直結する時代。
本書で紹介されているさまざまな企業の社会活動への取り組みは、われわれにとっても、参考になるものと思われます。
「アップ・オア・アウト」のコンサル業界で、出世を遅らせることを認めたデロイト、社員が「好きに使える時間」で最も高収益の製品を生み出したデュポン、劣悪だったサプライチェーンの現場を改善したイケア…。
既に企業は変わりつつあるようで、本書にはその最先端が書かれています。
何となく聞いたことのある話が多かったのは残念ですが、これからの企業のあり方を考える上で、興味深い示唆に富んだ内容でした。
ぜひチェックしてみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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時間配分の理論で知られるノーベル賞受賞経済学者のゲーリー・ベッカーによると、先進国の人々は貨幣化できる活動にばかり時間を使うようになっている
出世を自由に遅らせることができるようにすることで、デロイトの経営陣は各自の状況や希望に合わせてキャリアを築くことを従業員に促している
結局のところ、サプライチェーンへの負荷なくしては異常なほど安い服を私たちが購入することはできないだろう
ユニセフの調査によると、インドとパキスタンでは国民の怒りが頂点に達したために被服縫製工場から児童労働者が締め出された結果、一部の子どもたちは家計を助けるために売春をはじめた
暴力の過激化は差し迫った問題だ。労働市場がグローバル化すると同時に仕事が空洞化したことで若年層の失業率が爆発的に上昇し、一部の地域では若年層の雇用を促進する手段がほとんどなくなっている
◆リーダーシップのあり方を変える可能性を持つ5つのトレンド
1.金融市場における短期主義
2.市民運動の激化
3.企業の信用低下
4.増長するフォロワー
5.可視化と透明性
持続可能性に関する目標を掲げている企業は、そうでない企業よりも最終的には業績が上回っている
人々は一部の業界を他の業界よりも信用する傾向がある。たとえば多くの国ではテクノロジー、自動車、通信関係の企業は銀行よりも信用されている
Y世代の多くは、以前の世代よりも自身の働き方をコントロールしようとするだろう。つまり、これまでとは違う生き方や働き方を望み、多くは仕事とプライベートを両立させることを重視し、結果的に個人のレジリエンスを高めようとする
リーダーシップは時代遅れとなる危険性がある。リーダーが時代遅れになるのではない。リーダーはいつの世にも存在するが、フォロワーシップより重要な存在としてのリーダーシップはもう古いのである(ハーバード大学 バーバラ・ケラーマン)
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『未来企業』リンダ・グラットン・著 プレジデント社
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◆目次◆
日本の読者のみなさんへ
はじめに 企業へのラブレター
第1部 変化を糧に成長する企業とは
第1章 変わり続ける企業と仕事
第2章 レジリエンスの三つの領域
第2部 内なるレジリエンスを高める
第3章 知性と知恵を増幅する
第4章 精神的活力を高める
第5章 社会的つながりを築く
第3部 社内と社外の垣根を取り払う
第6章 よき隣人としての行動規範
第7章 サプライチェーンの末端まで
第4部 グローバルな問題に立ち向かう
第8章 研究とイノベーションの力
第9章 展開力と動員力
第10章 複数のステークホルダーと協力する
第5部 リーダーシップを再定義する
第11章 リーダーシップ像の変容
第12章 本物のリーダーの条件
第13章 世界を見据える視座を持つ
第14章 未来企業のリーダーとフォロワーへの手紙
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