【これから先、成功する人材になるには?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4837957501
本日の一冊は、元Yahoo!副社長のセス・ゴーディンが書き、神田昌典さんが監訳したという、注目の自己啓発書。
邦題は『「型を破る人」の時代』、原題は『THE ICARUS DECEPTION(イカロスの欺瞞)』となっていますが、意味するところは、「太陽に近づきすぎたイカロス」を強調しすぎるわれわれへの警鐘です。
本書によると、イカロスの神話には、ほとんど知られていない部分がありました。<父親はイカロスに、高く飛んではいけない、と同時に、あまり低く飛んで、海に近づいてはいけないと警告していた>そうです。
以前ご紹介した、林真理子さんの『野心のすすめ』に、「低め安定」という言葉が出てきましたが、まさに本書もこの「低め安定」を戒めている本。
※参考:『野心のすすめ』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062882019/
林さんは、<自分の身の程を知ることも大切ですが、ちょっとでもいいから、身の程よりも上を目指してみる。そうして初めて選択肢が増え、人生が上に広がっていく>とおっしゃっていましたが、本書もまたこういう生き方を推奨しているのです。
ただ、言っているのは、ただ「理想を高く」とか、「上を目指せ」というバブル的価値観ではありません。
本書で説いているのは、「アーティスト的」な生き方であり、危険にチャレンジする生き方です。
なぜ「アーティスト」なのかというと、われわれの経済が、「新しさ」や「感動」を求めているから。
監訳者の神田昌典さんの言葉を引用すると、<“アーティスト”になることが、世界市場の扉を開く>時代なのです。
アーティストになるルールや、新しいものを生むための「6つの習慣」など、興味深い内容が読める一方、自己啓発書としてはいまいちパンチに欠けるのも事実。
岡本太郎の『自分の中に毒を持て』あたりと併せて読めば、きっと「効く」一冊だと思います。
※参考:『自分の中に毒を持て』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4413090101/
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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ビジネスは、もはやロジックだけではどうにもならない。顧客を、そして社員を感動させ続けられなければ、価値を創りだせなくなった(「監訳者のことば」神田昌典氏)
いまの時代、商品を創るのは工場ではなく、個人の脳であるから、信頼しあえるコミュニティに属することにより、商品はいかようにでも創りだせる(「監訳者のことば」神田昌典氏)
物語を変えるツールがアートであり、物語を現実にするのがビジネスである(「監訳者のことば」神田昌典氏)
目立って輝くことのリスクを気にするあまり、それを避けようとして、大切なことをすべて犠牲にしてはいけない
新しい安全ゾーンとは、アートとイノベーション、破壊と再生が起こる場所だ。それも、かつてないほど深い人間同士のつながりが、際限なく生まれる場所である
人が喜んでお金を払うのは、いままで想像もしなかったものや、いつも簡単に無料で手に入るわけではないものに対してだけ
欠けているのは「信頼」「つながり」「驚き」。成功するアーティストの仕事には、この三つの要素が含まれている
つながりの経済は、「リーダー」「創始者」「反逆者」に報酬を与えてくれるシステムだ
すべての人は天才である。しかし、木に登る能力によって魚を評価するなら、魚は自分を能なしだと信じて一生を送るだろう
「変化を恐れない人」が富を独占する
新しいものを生むための「6つの習慣」
一人で、静かに座ろう
とくに実用性のないことであっても、何か新しいことを学ぼう
人に率直な意見を求めよう。群衆のいうことは聞かなくていい
ほかのアーティストを励ますために時間を使おう
変化を起こすという意思をもって、人に何かを教えてあげよう
つくったものを発信しよう
まわりに理解者がいないなら、場所を変えてみる
そのあなたの「弱点」は人とつながるツールだ
周囲の「うまくいかない」ことを探せ
結局、すべての人を満足させることはできないのだ。そして、対象人数が多すぎると、あなたはダメになる
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『「型を破る人」の時代』セス・ゴーディン・著 三笠書房
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4837957501
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◆目次◆
0章 「型を破る人」が生み出す“未知のインパクト”
1章 この「刺激的」な働き方!
2章 「変化を恐れない人」が、富を独占する
3章 「真似のできない才能」は、その「コンプレックス」のなかにある
4章 “弱点”すら“強さ”に変えられる「やってのける力」
5章 「人の心を揺さぶる仕事」が、桁外れの結果を出す
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